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「わたしは目撃者」 アルジェント流儀のサスペンススリラー

ダリオ・アルジェント監督の第2作。「歓びの毒牙」と同様、サスペンス・スリラーです。GYAOで見ていたのですが、この日は接続状態がとても悪かったので、見終わるのに相当時間がかかりました。止まるたびに前後をだぶらせて見直す羽目になるので、この手の映画にはそれでよかったかも…

あらすじ
元新聞記者のアルノ(カール・マルデン)は、失明後パズルを職業としながら、八歳になるローリーと暮していた。ある夜、車の中での押し問答を耳にし、その後向いの染色体研究施設であるテルジ研究所で、守衛が襲われ、何者かが侵入する事件が発生。しかし、何かが盗みだされた形跡はなかった。この事件を知ったアルノは、新聞記者ジョルダーニ(ジェームズ・フランシスカス)と共に謎解きを開始する。数日後、車中の声の主であった、研究所の教授が轢死、その写真には、つき落とした人物の手が写されていた。そして撮影したカメラマンも殺害されてしまう。ジョルダーニとアルノは、轢死した教授の婚約者であったピアンカに犯人の手掛りになるようなものはないか調べてほしいと依頼するが、彼女は怪しい紙片を発見したのち、何者かに殺害される。次々と関係者が殺されていく中で、アルノとジョルダーニにも魔の手が迫る。そして、二人はビアンカの墓地を訪れ、彼女の亡骸を探ると、その紙片を取り戻すことに成功するが、墓地の中に閉じ込められてしまった…。



アルジェント監督の初期の3作のサスペンス・スリラーの2作目となります。原題は「九尾の猫」になりますが、エラリー・クィーンの同名のミステリーとは関係は無いようです。9つの謎があるとか、手掛かりがあるとか…?実際、ミステリー的に腑に落ちるような感じではなくて、彼が犯人?あそうなの?という感じで、謎解き面では唐突なので、あまりこの辺りは追及しようという気にはなりませんでした。

やはり、この映画は、「サスペリア PART2」へと続く、アルジェント流のサスペンス・スリラーで、恐怖感を醸し出す雰囲気とか、殺人シーンの残酷さとか、そういったところが見どころかと思います。最初の殺人シーンである、轢死の場面は一瞬ですが、結構強烈ですし、非常に細い紐で、首を切り落としかねないような強さで首を絞めていくやり方は、後年の「サスペリア PART2」にも登場します。 最後のシーンは強烈な既視感があったのですが、大昔、テレビか何かでみて、トラウマになっているのかも?と思った次第。エレベーターの利用は、これも 「サスペリア PART2」に繋がっていきますね。

わたしは目撃者

この映画の中で、最も印象に残るのはカール・マルデン。ハリウッドで数々の名作に出演し、脇役で活躍し、オスカーでも助演男優賞を獲得。いろいろな役を見事にこなしてくれる俳優さんです。この映画の中でも、立場が微妙で危うい感じの盲人の役を見事にこなしていました。あとは、ローリーにはもっと活躍して欲しかったなという印象が残りました。

部屋の調度のセットも斬新的ですが、ビアンカの家のペンキを叩きつけたような柄の壁紙とか斬新的で、イタリアではこのようなセンスは普通なのかな?と思ってしまいます。きっと、アルジェント監督のセンスだと思いますが…。あと、墓所の霊安所のシーン。死後、こういう形で保管しているということもあまり馴染みのない光景でした。こういう状況でドアを閉められてしまうと、閉所恐怖症気味の私としては、やり場のない絶望感に苛まれるのですが。

全体的には、やはり初期アルジェントのスリラーということで、ホラー的シーンが秀逸。しかし、ミステリー的には破綻気味。というイメージでした。しかし、そのホラー的テイストがなかなかいい雰囲気なので、好きです。引き続き、未見の「四匹の蝿」も見てみたいと思います。
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テーマ : 映画レビュー
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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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