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「サリヴァンの旅」 笑える楽しいコメディながらも社会派です

サリヴァンの旅は、コメディ映画の名作として、アメリカ国立フィルム登録簿にも登録されました。1941年の映画で、プレストン・スタージェス監督の作品になります。

あらすじ
映画監督のジョン・サリヴァン(ジョエル・マクリー)は、コメディ映画監督として、ハリウッドで成功を収めていましたが、自身は現実の矛盾を抉り出す、社会派作品を取りたいと考えていました。そこで、映画会社の重役たちの反対を押し切り、実際の貧困を体験するために、浮浪者に扮装して旅に出ると言い出します。ところが、重役たちは宣伝用にトレーラーに乗って彼の跡をつけ、取材させることにしました。サリヴァンは、少年の運転する自動車を拾い、振り切ろうとしますがうまく行かず、ラスヴェガスで落ち合うことを決めて、一人で行動を始めます。

トラックをヒッチハイクして、車から降りるとなんとハリウッドに戻ってしまいました。浮浪者姿で入ったカフェで、俳優を諦めて田舎に帰ろうとしている女性(ヴェロニカ・レイク)と出会い、サリヴァンを貧しい浮浪者だと思った彼女は、彼にコーヒーをふるまいます。サリヴァンは身分を明かして一旦自宅に戻ると、二人で旅を再開することにしました。そして、本物の浮浪者として貧しい人々の生活を共にしてきた二人ですが、だんだん耐えられなくなり、ハリウッドに戻ると、自らの体験に、貧困の悲惨さを感じたサリヴァンは、街の浮浪者に紙幣を配り始めます。

ところが、一人の浮浪者に逆に強盗に会ってしまい、遠くの街に運ばれ、たまたま警官を殴ってしまったことから、6年の強制労働を宣告されてしまいます。外界との連絡も取れないまま、奴隷のように働かされ、その頃ハリウッドでは、サリヴァンを大騒ぎで捜索。身元不明の死体が上がると、サリヴァンだと断定されてしまいます。ある日、サリヴァンは慰安として、囚人たちとコメディのアニメを見て、コメディがすべての人を幸せな気分にさせることに気づくと、自分がサリヴァンを殺したと名乗り出て新聞に写真を載せ、ハリウッドのメンバーがそれに気づき無事帰還。成果としての社会派作品の計画を立てる重役たちの前で、再びコメディ映画を撮ることを宣言するのでした。



サリヴァンの旅

成功したセレブであるサリヴァンが、社会派の映画を撮影しようと、浮浪者に扮して貧困を体験しようというプロット。そんなの、体験はしても、本当の所は解るはずがないと思うのですが、まずは、うわべから入って何度もサポート部隊に助けられ、実質失敗し、やがて軌道に乗ると、一通り貧困生活を過ごして、耐えられなくなって、ここらが潮時と帰還します。そして、自ら金を配るという暴挙に出て、解ってないのよねと思っていたら、今度は偽装貧困でなく、本当に奴隷のように強制労働させられました。そして、自分の役割に気づくというお話です。最後はかなり感動的でもありました、

ジョエル・マクリーと言えば西部劇というイメージですが、ここでは映画監督というコメディドラマの主人公であることが、新鮮でした。この映画では、強制労働させられているあたりが逆にジョエル・マクリーの雰囲気が出ています。そして、ヴェロニカ・レイクが美しくて、凄く雰囲気が良かったと思いました。ノワール映画が有名らしいのですが、残念ながら見ていないので、私には「奥様は魔女」のジェニファーのイメージしかありません。あの映画のヴェロニカ・レイクも大好きですが、これも良かったです。追っかけてみたくなりました。

前半のカーチェイス場面はなかなかの見ものでした、そして、二人の貧困体験の旅がセリフもなく続いていく場面は、かなり迫力があると思います。プレストン・スタージェスも、ワイルダーやマンーウィッツと同様、脚本家出身の監督。コメディが持ち味と言う意味ではワイルダーとイメージが被ります。プレストン・スタージェスの映画は数本見ただけなのでよく解らないのですが、今のところ、ワイルダーのコメディは柔らかなお洒落な感じがするのに対して、こちらは硬質でドラマチックなコメディのイメージを何となく持っています。どの映画も安心して見られる監督と思うので、こちらも追っかけてみたい監督さんなのです。

2020.6.12 HCMC自宅にてAmazonPrimeよりのパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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