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「不機嫌なママにメルシィ!」数奇な生い立ちを語る一人舞台

フランスのコメディではないだろうか、と思っての鑑賞です。実際、確かにコメディではありますが、かなりシリアスなテーマもあり、また家族のテーマでもありました。2013年の映画で、フランス・ベルギー合作。監督は、ギョーム・ガリエンヌ。カンヌでは監督週間で上映され、SACD賞、C.I.C.A.E.賞を受賞。セザール賞では作品賞以下いくつかの部門で受賞しました。

あらすじ
舞台裏で準備をするギョーム(ギョーム・ガリエンヌ)。声がかかり、ギョームの一人舞台が開演し、その内容に応じて、過去の物語が映し出されていきます。

ギョームは、エレガントな母(ギョーム・ガリエンヌ・二役)の影響を受け、成長していきます。スペイン語を習いたいと申し出たギョームは、母の準備したホームステイ先に渡航。フランス語が全く通じず、フラメンコのパーティーに出るため、女主人に踊りを習いますが、それは女性の踊りで、当日は嘲笑の的になります。しかし、女っぽいことを逆に喜ぶギョームなのです。彼は、自分が母親に間違われるほど母親の仕草を真似して育っていました。母はギョーム対してはいつも不機嫌で、ギョームは運動はすべてダメ、女性的な習い事を希望すると、父(アンドレ・マルコン)にすべて黙殺され、ギョームは自分の部屋で、ブランケットをドレスのように巻き、空想の中で女性になって遊んでいると、父に見つかり、男子校の寄宿舎へ入れられてしまいました。

寄宿舎では、ゲイだといじめられ、その事実を知った両親は、今度はイギリスの寄宿学校へ転校させます。イギリスでは、ジェレミー(チャーリー・アンソン)と親しくなりますが、彼が他の女生徒と深い仲になっているの知り、ショックを受けます。ギョームは自分をゲイだとは思っていませんが、女性の仕草に魅力を感じ、細かな仕草までまねするようになり、両親はついに、彼をカウンセリングに通わせますが、全く改善の兆しはありませんでした。そこで、荒療治として、モロッコ旅行時に、ゲイのクラブに送り込み、彼に目をつけた一人の男が、彼を連れ帰りますが、ギョームがアラブ人でないとわかり、追い出されてしまいました。

彼は、今度は逆に女の子たちのパーティーに招かれ、そこで出会ったアマンディーヌ(Clémence Thioly)の美しさに恋をしてしまいます。ある日、彼をゲイだと言い張る母に、アマンディーヌと結婚したいという事と、母がなぜ不機嫌かについても解ったと打ち明けます。母はギョームが他の女に恋をするのが嫌で、元来女の子を欲しがった母は、ギョームを女の子のように特別扱いしていたのでした。

舞台上ではギョームの一人舞台も終わりを迎え、客席には母も来ていました。楽屋に戻ると、花と一緒に母からのメッセージが届いていたのでした。



不機嫌なママにメルシィ!

とりあえず、見始めて、ひとり舞台で主人公のギョームが語る話が、映像化されていくものと理解。ギョームの母への賛辞から始まって話が進んでいきます。ギョームは母のことをエレガントといいますが、あまりそんな感じは受けず、強引でパワフルな母親の様に思えました。そして、LGBTの話かなとも思いましたが、どうも、決定的でもないし、まぁ、マザコンであることは間違いなさそうだなと思ったりしていました。ギョームは母からゲイと指摘され、ゲイということと、自分が女の子と思うことに一線を引くところなど、ちょっと複雑に感じました。

そして、結論としては普通に男性でしたが、その時、常に女の子を持ちたいと思っていた母親の、複雑な気分が表現されていきます。そんな母の影響もあって、いろいろと回り道をしつつ、複雑な性格を宿していったギョームですが、その変遷を見つついろいろと考えてしまいます。LGBTと表現されるものについて、一元的固定感でくくってしまっていたことも結構多いのですが、こうしてみると、なかなか幅広いと思いました。性嗜好が絡むところや、同一世障害までいろいろで。内容や表現など多岐にわたるようです。

とまぁ、見終わっていろいろ調べているうちに、やっと気づいたのですが、ギョームとママは二役だったのですね。全くわかりませんでした。それも、自らの経験が元になっているという事で、なかなか説得力があります。そうしてみると、ギヨーム・ガリエンヌは、監督脚本、そして主演男優、主演女優といくつもの役をこなしながらの作品なんですね。驚きました。内容としては、LGBTをテーマにしつつ、家族と成長の姿を現す、面白いドラマであったと思います。

2020.5.18 HCMC自宅にてAmazonPrimeよりのパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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