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「運河の底」物悲しい感じの、亡霊の住む家がテーマのホラー

AmazonにB級ホラーが出ていたので、久々にという感じで見てみました。IMDbの評価をチラ見すると、あまりひどくも無かったので、地雷ではないでしょう。2014年の映画で、アイルランドの製作。監督はイヴァン・カヴァナー。トライベッカ映画祭がワールドプレミア。2015年ファンタスポルトで、作品賞ノミネートされ、主演のルパート・エヴァンスが男優賞を受賞しました。
原題:The Canal (2014)

あらすじ
映像記録局に勤めているデイヴィッド(ルパート・エヴァンス)は、5年前に妻も気に入って買った古い家に住んでいました。購入時、人影と少し蓋の開いたマンホールが少し気になっていました。そして現在。デイヴィッドは毎日運河の横を通って息子のビリー(カラム・ヒース)を学校に送っていきます。職場で、同僚のクレア(アントニア・キャンベル=ヒューズ)に、警察から送られてきた、1902の記録フィルムを見るように頼まれますが、それは当時の殺人現場の記録で、なんと現場は自分の家でした。ある日、夫婦でパーティに出かけると、デイヴィッドは妻のアリス(ハンナ・フークストラ)が、他の男と親密に話しているのが気になります。夢で、昔の殺人現場の惨劇を見てしまったデイヴィッドは、妻に早く帰るように言います。

その夜、妻と男が運河沿いの道を歩いているのを見つけ、尾行すると、二人はとある運河沿いの家に入っていきました。息子を迎えに行った後、妻が夜になっても帰らないため、妻の入った家へ向かうと、中で男とセックス中の妻の姿を見つけました。何もできず外に出ると、運河沿いのトイレで嘔吐しますが、その時、男の亡霊に妻を渡せと言われ、遠くにデイヴィッドに命乞いする妻の声を聴きます。その後も妻は帰らず、警察に捜索願を出し、担当のマクナマラ刑事(スティーブ・オーラム)から事情聴取を受けますが、警察はデイヴィッドを疑っているようです。そして、アリスには愛人がいて、夫と別れるつもりだったことを知らされます。やがて運河の底から、妻の遺体があがり、事故死と判定されました。

ディヴィッドは葬儀の後、クレアにその日夜に見た男や、男が妻の首をしめていたち打ち明け、運河周辺の過去の事件を調べ始めました。付近では過去にデイヴィッドの家を中心に、様々な殺人事件が起きており、映写機を持ち出して、家の中の様子を撮影して見ると、不思議な人影が映り、また壁の向こうから声がしたりします。デイヴィッドは息子を守ろうと、ビリーやベビーシッターをあちこちに移したりしますが、その行動は異常性を帯びていき、ついにベビーシッターは退職。クレアに話しても信じてもらえません。そして、ビリーと運河を歩いていた時、現れた亡霊を撮影し、現像をクレアに依頼しました。

朝になると、マクナマラが現れ、妻殺しの証拠が上がったということで警察に連行されます。いったん釈放されますが、警察が監視している中で、クレアが現像したフィルムを持って現れ、二人で見ていると、亡霊が具現化し、クレアを壁の向こうに連れ去ります。悲鳴を聞いて警察隊が突入しますが、デイヴィッドはビリーとともにマンホールに逃げ込み、その中で、亡霊に追われながら、自分が妻やクレアを殺している場面の映像を見ます。自分が殺したと自覚すると、妻の亡霊に追われ、ビリーともに運河に飛び込み、ビリーはマクナマラに助けられましたが、デイヴィッドは妻に運河の底に引き込まれてしまいました。数日後、ビリーは妻の母に連れられ、家を売りに出すを交渉をしている時、壁の奥から父の呼ぶ声を聴きます。そして、走行中の帰りの車の中から飛び降りたビリーは亡霊となって父や母のいる家に戻ったのでした。



運河の底

家に憑いた亡霊のおかげで、精神状態が不安定になって殺人に至っていく物語。最初の殺人は、亡霊の影響と不貞への怒りが混じったような感じもしますが、記憶にないということから、亡霊に操られていたというのも事実でしょう。そして、事実を調べていくごとにおかしくなり、亡霊の影響が強まり、しかも自分は殺人を自覚していないという状況になります。彼が実際に妻を殺したことは、見ている方は、その時の妻の声で示唆されていますが、それを知らない本人と、奇妙な現象の調査の進行で、何が真実だろうと疑いながら見ていくという形になりました。こういった家に霊が憑いたストーリーは数多ありますが、シャイニングにも似た感じがしました。

古い記録映像を取り混ぜながらの、映像展開はよくできていると思います。恐怖度はかなり低く、不気味な雰囲気や、むしろミステリードラマ的な展開で惹きつけている映画だと思います。恐怖感を醸し出す撮影もありますが、雰囲気を出すだけで、怖がらせることは主眼に置いていないようです。そういった意味で、ストレスなく映画を見られますし、回収できていないと言ったことも無いので、ドラマ的にもまとまっていて、見た後でも満足感がある佳作だと思いました。

ほとんどの場面に出てくる、ルパート・エヴァンスがいい演技だと思います。狂っている時の顔の差はあまり無く、あくまで自然に進んでいます。女優の中では。アントニア・キャンベル=ヒューズに興味を惹かれました。小柄でキュートな感じが良かったです。デイヴィッド本人以外は、デイヴィッドが犯人だと判っているような展開で、延々とひとり相撲を演じるルパート・エヴァンス。自首を勧めるクレア、そして、あくまでも父母についていく、ビリー。ラストまで来て、大変物悲しい感じが残るホラーでした。

2020.5.16 HCMC自宅にてAmazonPrimeよりのパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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