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「閉店時間」 デパートガールの三人のそれぞれの恋物語

デパートガールに扮する、若尾文子野添ひとみ江波杏子の3人による、それぞれの恋愛コメディ。三者三様で、楽しいストーリーが期待できそうです。1962年の映画で、井上梅次監督の大映作品。原作:有吉佐和子、脚本:白坂依志夫。音楽:中村八大のキャストです。

あらすじ
紀美子(若尾文子)、節子(野添ひとみ)、サユリ(江波杏子)の三人は、同じ高校バスケ部からデパートに入社した仲良しでした。紀美子は呉服売場、節子はデパ地下の食料品売場、サユリはエレベーターガールと、三人とも職場は違いますが、短かい休憩時間にお互いの悩みを話し合っていました。真面目で男女平等の考えを持つ紀美子は、新入社員の生方(川口浩)の女性を見下した態度が我慢出来ず、家庭的な節子は、食品会社の派遣社員の堅実な竹井(竹村洋介)に惹かれていましたが、食品売場の主任は格下の業者の男との交際をよく思わず、何かと言いがかりをつけて、竹井を出禁にしてしまいます。

紀美子の生方への拘りは、いつの間にか仄かな恋に発展。一方、エレベーターガールのサユリは自由な恋愛を楽しみ、たくさんのボーイフレンドと交際していましたが、宣伝部の妻子ある畠(川崎敬三)と知り合うと、道ならぬ恋を楽しむサユリ。しかし、畠は内証で姿を消してしまい、サユリはデパートの仕事に見切りをつけ、ホステスに転職してしまいます。節子はデパートには来なくなった竹井の誘いにデートを承諾し、その日竹井のプロポーズを受け入れます。そして、紀美子と生方は喧嘩しながらお互いの良さを認め合い、売場主任を仲人にして結婚することになり、閉店時間の過ぎた誰もいない売り場で見つめ合うのでした。



閉店時間

3人のデパートガールを主役にした、それぞれの恋愛物語でした。映画は、丸高デパートの開店と同時に始まり、最後は閉店時間で終了するという粋な構成ですが、決して一日で完結するストーリーという訳ではありません。そこそこ長い時間のお話です。3人は、若尾文子野添ひとみ江波杏子。元バスケ部の先輩後輩で、お姉さん格で生真面目な呉服売り場の若尾文子、妹のような野添ひとみ、そして恋多きエレベーターガールの江波杏子という構成です。

展開は、歌謡映画的な要素も少し入ったロマコメで、なかなか楽しいものでした。若尾文子は、ボランティアにも参加しつつ妻子ある男性に恋しますが、その夫婦ができた夫婦で、恋愛感情というよりは人間的な尊敬に移行し、身の回りに実は恋人がいたことに気づく展開。髪型がこの時代っぽくてちょっとおかしな感じでした。当時29歳。お相手の川口浩はすでに野添ひとみと結婚してます。その野添ひとみは25歳。3人の中ではまっとうな若者らしい恋愛の道でした。

江波杏子は不倫です。相手役の川崎敬三もその道には慣れたもので、ボーイフレンドの中を渡り歩く江波杏子もさすがに遊ばれた感じでした。当時20歳と一番若く、売り出し中。最後はバーに転職しますが、「だんだん心が汚れていくみたい」とか、「立派な女の職業だからしっかりやってね」とか、ちょっと複雑なものを感じます。この映画は、終始新しい女とか、新しい恋愛とかが強調されますが、デパートの上司もほぼデパート内で恋愛結婚しているようですし、現在でもこの内容であれば十分通じると思うので、当時としては新しい感覚というものの、実は古くもありの、しかもいまだに古びずという感じで、どの時代でも楽しめる恋愛劇になっていると思いました。

2020.3.8 HCMC自宅にてパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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