FC2ブログ

「暖流(1957)」 昼メロを見ているような増村監督の第三作

久しぶりに古い邦画を鑑賞しています。まずは、増村保造監督の第三作にあたる「暖流」。1957年の映画で大映作品です。増村保造監督の作品は、メリハリの利いたドラマティックな作風で、エンターティンメントの王道という感じで大好きなのですが、これはどうなのでしょうか。

あらすじ
経営危機に陥った志摩病院の再生のために、志摩院長(小川虎之助)は、かつて世話をした日疋(根上淳)を呼び寄せ、病院の主事として立て直しのために送り込みます。その日疋は、志摩家の邸宅でアメリカ帰りの娘である啓子(野添ひとみ)に一目ぼれしましたが、一方で啓子は、手の治療をしてもらった病院に勤務する笹島医師(品川隆二)に惹かれるものを感じていました。その頃病院では看護婦の自殺騒ぎが発生。お転婆な看護婦の石渡ぎん(左幸子)は、病院の実情を打ち明けようと、旧友の啓子に近寄ります。

一方、日疋は病院に乗り込むと、近寄ってきたぎんをスパイに仕立て、病院の内情を探り始めると、そこは医師であり、浪費家の長男の泰彦(船越英二)、私服を肥やす事務長(潮万太郎)、グータラで次のポストを狙う部長医師連中と、魑魅魍魎がうごめく世界でした。日疋は規律を厳しくしてこれにあたり、不良分子の一掃に成功。院長が経営を日疋に託して亡くなると、次の院長に著名な医師を外部から招聘し、さらに製薬会社のオーナーの相良(山茶花究)の出資を仰ぎ、ついに病院の経営を軌道に乗せました。そのころ、ぎんは日疋に恋心を抱き、献身的に日疋をサポートしていましたが、日疋の心は啓子にありました。しかし、啓子は笹島医師と婚約。日疋は、笹島の身辺を調べ、モデルと愛人関係にあることを突き止めると、婚約は破談になります、そして、日疋は啓子にプロポーズしますが、保留されてしまいました。

病院からはリタイアしたものの、志摩家の財産を自由に使えない泰彦や、利益をもっと還元させたい相良たちは、日疋が邪魔になり、妨害行為に転じ始めます。日疋は、彼らのアジトを見つけると殴り込みをかけますが、逆に返り討ちに会い、潜入して内情を探っていたぎんに介抱されました。そして、いつも日疋を思い続けるぎんの心が伝わり、日疋はぎんとの結婚を決意。病院と、志摩家の財産保全の任務を辞すために志摩家を訪れます。その時、日疋はかつて結婚を申し込んで保留されていた啓子から承諾の返事をもらいますが、時は既に遅く、啓子はさっぱりした表情で新たな道に踏み出していくことを決意。病院を辞職した日疋とぎんは、事務所を片付けると二人で手をとって病院の門を出ていくのでした。



暖流 1957

増村保造監督の第三作目。左幸子が大活躍です。病院を舞台にしたドラマで、のちのテレビドラマのような雰囲気。ちょうど昼メロをみている感じでもありました。それぞれの誇張された演技で、はっきりと、いろいろな性格をエピソードで表していく感じです。とにかく、左幸子のお転婆ぶりが目立つのですが、一方の野添ひとみが意外に上品な役柄でした。ちょっと見違えた感じがしました。この二人の結婚がテーマで、あと若手女優は叶順子。看護婦の中で一番目立っています。

この小説って、読んだことも無いし、他の映画化作品を見た事も無いのですが、映画化が3回、テレビドラマが5回もあるんですね。やはり、昼ドラ枠でも放送されているようで、そういった向きのお話なんでしょう。1938年の小説ですが、21世紀になっても制作されているという、息の長い小説なのでした。映画の方は、高峰三枝子と水戸光子、野添ひとみ左幸子、岩下志麻と倍賞千恵子という組み合わせ。うむ、想像するだけですが、それぞれ雰囲気が違いそうです。

エピソードも、いろいろと順を追って展開していくので、連ドラ向きかもしれません。最初は、乗っ取り計画を打ち上げる部長連中ですが、いがいとヘタレでした。で、婚約までした笹島は、結婚前から2号がいて、それを当然と開き直るという、なかなか面白い性格。さらに、船越英二がバカ息子ということで、コメディ感を出しています。バカと言えば、左幸子が看護婦たちから、「あんたはバカよ」といわれて、「バカ?」と折り返す感じがとても可愛らしかった。なんか、天然の余裕という感じでした。

2020.3.8 HCMC自宅にてパソコン鑑賞
スポンサーサイト



テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR