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「ブラック・クランズマン」痛快な娯楽アクションとその後で

ブラック・クランズマンは、少し前に話題になっていた映画ですが、Amazon Primeの会員特典にあったので、鑑賞してみました。予告編はいつか見た事があって、コメディタッチの映画では無かったかと記憶しています。2018年の映画で、スパイク・リー監督のアメリカ映画。オスカーでは脚色賞を受賞、ほか5つのノミネート。英国アカデミー賞では脚色賞。そして、カンヌ映画祭ではグランプリ及び独立賞のエキュメニカル審査員スペシャルメンションを受賞しました。その他各地の映画祭での受賞も多数です。

あらすじ
アメリカのコロラドスプリングスで、ロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は地元で初の黒人警官として採用され、黒人活動家カーマイケル(コーリー・ホーキンズ)のイベントへの潜入を命じらます。白人警官フリップ・ジマーマン(アダム・ドライバー)と会場に出向いたロンは、会場で黒人学生活動家のリーダーのパトリス・ダマス(ローラ・ハリアー)に出会い、意気投合しました。パトリスは白人警官による人種差別をも訴えますが、ロンは警官であることを言いだせませんでした。ロンは署に戻ると、新聞でKKKの募集広告を見つけ、調査のため白人を騙って電話をかけます。応対に出た幹部のウォルター(ライアン・エッゴールド)はすっかり、ロンを信用したので、白人でユダヤ人のフリップがロンに成りすまして潜入することになりました。

フリップは無事入会し、さらに古参会員フェリックス(ヤスペル・ペーコネン)の家で開かれるパーティーに潜入。しかし、疑い深く強烈な反ユダヤ主義でもあるフェリックスは、フリップがユダヤ人ではないかと疑いをかけますが、見張り役のロンの機転もあり、なんとか乗り切ります。さらに、ロンはKKKの首領格のデビッド・デューク(トファー・グレイス)に電話し、イベントへの参加を頼みます。デュークは電話の向こうのロンを気に入り、ロンの正式な入会儀式のため、コロラドスプリングスに出向くと言われます。その一方で、デュークの来訪の日に、フェリックスはパトリスを狙う爆弾テロを計画していました。またロンはコロラドスプリングスにおけるデュークの警備担当になります。KKKの儀式を経て、フリップは正式にメンバーになり、イベントも終わりに近づいた時、フェリックスの妻コニー(アシュリー・アトキンソン)が会場を去るのをロンは見つけ、後を負います。

パーティー会場で、フェリックスがついにフリップを警察のスパイと見破った時に、フェリックスはコニーからの緊急電話を受け、やむなく爆弾テロ現場に急行します。パトリスが自宅に戻った時、ロンの妨害もあって、爆弾がパトリスの家ではなく、パトリスの車に仕掛けられました。そこに現れたフェリックスは、爆弾が家にしかけられていると思って、パトリスの車のそばで、爆弾を爆発させてしまい自爆。テロは未遂に終わりました。署に戻ると、ロンはデュークに電話して事の真相をすべて暴露。大いに悔しがらせます。そして、仲直りしたロンとパトリスは、将来のことを話し合っている時、突然ドアをノックする音がして、二人が外に出てみると、遠くでKKKの儀式が行われているのでした。

その後、実際のニュース映像が流され、2017年のバージニア州シャーロッツビルで起きた事件と、トランプ大統領が人種差別主義者を擁護する演説が流されます。



ブラック・クランズマン

スパイク・リー監督の映画ということで、難しい話題ではないかと、心して見始めました。ところが、なかなかテンポよくコメディタッチで進んで、よくできたエンターテインメントになっていました。ラストの直前までは。そこで終わっても全く成立するお話です。素晴らしい展開で、それぞれの登場人物も特徴的で、落ちも決まっていて。電話でネタばらしをするのはどうかと思いましたが、そうでもしないといつまでも会員から抜けられそうもないから、仕方がないでしょう。

作中で語られる最も大統領になってほしくないタイプの男は、デービッド・デュークということになりますが、その支持を受けながら、2017年のヴァージニア州の事件で、右翼養護の発言を行って問題となったドナルド・トランプがその延長線上にあることは、実写映像まで出して示されています。現職の大統領に対して、これだけストレートに攻撃するというのも、スパイク・リーならではということでしょう。

前半は、ホワイト・パワー対ブラック・パワーという二極構造という感じで見ていて、それはそれでストーリーとして面白かったのですが、見終わってみると話はずいぶん複雑で、その対立の背後にいろいろな魑魅魍魎が跋扈している世界であるということに気づきます。そうなると、社会が忖度の塊になってどうにも動けなくなってしまう。今年はブラック、来年はホワイトみたいな。前半のスパイク・リーの歯切れの良さから、このくらいストレートに表現できるような社会にしていけばいいじゃないかと思った次第。でも、そればかりだときっと危なっかしくて、何か起こってしまうのですね。多様性とは言うは易しですが、常に求めていくことが重要という事だと思いました。

2020.02.24 HCMC自宅にてAnazon Prime よりのパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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