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「アメリカ帝国の滅亡」 別荘でのセックス談義からの発展で

Amazon Primeの会員特典に、フランス語圏のカナダ映画がいくつか登場していましたが、これはその一つ。全くどういう映画かわからぬままに見始めました。ドゥニ・アルカン監督の1986年の作品で、オスカーで外国語映画賞にノミネートされました。そして、この後日談である「みなさん、さようなら」で、同賞受賞となったようです。

あらすじ
モントリオール郊外の美しい別荘で、大学教授たちを中心とする仲間が集まることになり、男たちは先行して料理の準備を始めます。彼らは、料理の準備をする間、ずっとセックスライフについて語り合っていました。一方で、このパーティーに参加する女性たちは、モントリオールのスポーツジムに集まり、こちらの方も話題は男とのセックスライフの話ばかり。その頃、別荘にはディアーヌ(ルイズ・ポルタル)の知り合いというマリオ(ガブリエル・アルカン)が尋ねてきますが、まだ女性たちが来ていないので帰っていきます。

やがて、別荘に女性たちが到着。ディナーが始まると、世間話から徐々に微妙な話に傾いていき、マリオが現れてディアーヌを連れ出してしまうと、一部では暴露発言も出て、大学教授らしく学術的な話も織り交ぜながら、ますます微妙な雰囲気に。そして夜も更け、それぞれが思い思いの夜を過ごしました。そして、夜が明け、ディアーヌも激しい夜を過ごして帰ってくると、前日の余韻を残しながらも、それぞれの想いや苦悩も秘めたまま、また新たな清々しい朝を迎えるのでした。



アメリカ帝国の滅亡

あらすじは、枠組みのみを簡単に記述しました。内容は会話劇のように、いろいろと語られる登場人物のセックスライフや暴露話。歴史学者たちという設定の中での、社会学的持論の展開。多数の浮気のエピソードの中には、登場人物の間の複数の相手とのセックスの関係などなど多岐にわたるので、書き始めるとキリがありません。表題のアメリカ帝国云々に関しては、快楽的生活が浸透し、時短など生活が楽な方向に進むということが帝国の崩壊に至るというものですが、それも一つの話の中のネタ。ネタの中には、なるほどと思うものもありますが、だいたいは他愛もなく頭の中を通過していきました。

この映画を見ている間に、ずっと思い出していたのは、後年の「セックス調査団」というアメリカ映画を、今は無き銀座シネパトスで見た記憶。これも、知識人が別荘に集まってセックス談義をする映画で、いろいろな話題がでてエスカレートして、最後は思い思いの行動にでるというものですが、ほぼ構造が同じです。この映画のパンフレット(無料配布の4ページのリ-フレット)に、篠沢秀夫教授が寄稿しており、アメリカ映画がフランス映画に一歩近づいたようなことが書かれていました。まさに、この映画はカナダ映画の中でも、フランス文化圏の雰囲気を色濃く映し出す映画で、プロットは違いますが「セックス調査団」の元ネタかなと思ってしまいました。

カナダ映画というと、取りとめもない感じで印象が定まらないのですが、文化圏によって、アメリカ映画のB級という感じの映画と、フランス映画の両面が潜んでいて、特にフランス映画は本国に負けず劣らず、いい雰囲気を持っていると思います。派手ではありませんが、何か自己主張を持った特徴のある作品も多く、いろいろな試みにハッとさせられることも多いので、なかなか目が離せないのでした。

2020.1.11 HCMC自宅にてAmazon Primeよりのパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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