FC2ブログ

「黒の爆走」 オートバイチェイスによる軽めのサスペンス

久しぶりに、大映の黒シリーズを鑑賞してみました。全11作中で7作目になります。社会派サスペンスということで、当時の世相を反映しており大変興味深いシリーズです。1964年の作品で、監督を担当したのは富本壮吉でした。

あらすじ

白バイ警官の津田拓也(田宮二郎)が取り締まり中に、追尾していたバイクが追い込まれ、公園に侵入して子供をはねてしまいました。犯人の手がかりが乏しく捜査が行き詰る中で、責任を感じた拓也は、婚約者の麻子(藤由紀子)と協力して、勤務時間外にオートバイクラブなどを重点に、独自捜査を開始します。ある日、長距離のツーリングツアーを企画しているクラブと出会い、興味を持った拓也は、幹部の矢沢(千波丈太郎)たちのグループと懇意になっていきますが、彼は元プロレーサーで、拓也はこのクラブに怪しいものを感じていたのでした。

矢沢たちもすぐに拓也に警戒の色をみせ始めますが、拓也はそれを躱しつつ関係を続け、事故の時に犯人が来ていたジャンパーと同じ服を見つけると、拓也の推理は確信へと変わっていきます。やがてクラブの企画の大阪へツーリングに参加した拓也は、道中で参加者から実態を聞きながら、このツアーが、盗品オートバイの陸送を請け負っているものと確信。事故の日の行動も突き止めた時、ついに矢沢達に拓也が警官であることが発覚してしまいますが…。



黒の爆走

黒シリーズを見るのは2作目です。まだまだです。全11作ありますが、富本壮吉監督によるものは本作のみですが、全体で田宮二郎が7作品、藤由紀子が6作。そして、2人の出演は後半に集中しています。後に実生活でも結婚する2人です。藤由紀子の雰囲気は、サスペンス的な話の割には、明るく上品な感じでした。ストーリー展開は、バイク事故から盗品運び屋摘発に発展するもので、白バイ警官が自分の追跡が事故に繋がったと考え、良心の呵責を晴らすためにも意地になって犯人逮捕に執念を燃やすというものでした。

この映画の雰囲気は人間描写についても、比較的あっさりしていて、深刻なサスペンスの雰囲気は抑制的で、映画というよりは、ちょっとしたテレビドラマに近い感じだと思います。この時代の映画を見ると時々思うのですが、テレビの普及に従って仮に映画とテレビドラマとに別れていくとすれば、これはテレビの方向へと向かうストーリーの雰囲気だと思いました。ただし、オートバイでのチェイスシーンなどは迫力のあるしっかりしたもので、やはりそこは映画らしさを感じました。

改めて思い当たったのが、自分が小学校の時公園で遊んでいてバイクにはねられたこと。状況は違いますが、この映画とダブりますねぇ。しばらくこのことは忘れていましたが、何十年ぶりかで思い出しましたよ。相手は公園でバイクを乗り回していた中学生だったのですが。さすがに多少怪我をしたうえで、警察沙汰になりました(笑)。ともかくも、このシリーズは当時の社会のいろいろな風情が感じられて面白く見ることができると思います。

2019.8.26 HCMC自宅にてパソコン鑑賞
スポンサーサイト



テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR