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「西部の男」 西部の人々の多様性と、映画を彩る女優たち

ウィリアム・ワイラー監督の西部劇。未見でしたが、名前は聞いたことがありますので、きっと名作だと思い、楽しみに見ました。1940年の映画で、ゲイリー・クーパーの西部劇でもあります。

あらすじ
牧場ばかりだったこの地に農民が移住して来るようになってから、両者の間に争いが絶えませんでした。そして、地元を取り仕切り、酒場も経営しているロイ・ビーン判事(ウォルター・ブレナン)は、牧場主と連携して農民を虐げていました。ある日、馬泥棒の嫌疑で捕えられたコール・ハードン(ゲイリー・クーパー)は、判事が女優リリー・ラングトリーにぞっこんだと知ると、自分はリリーの髪の毛を持っていると偽り、その髪を欲しがる判事に判決を保留させることに成功します。そして、判事にも取り入りつつ、自らは農民側のマシューズ老人(フレッド・ストーン)の家に宿泊。両者の諍いを静めようとし始めました。

ある日、牧童の横暴に業を煮やした農民たちが、判事に私刑を加えようと酒場を襲うと、コールは仲立ちに入り、判事にリリーの髪の毛を与えることを条件に、牛を農民の土地に入れないよう判事に約束させます。そしてコールは、マシューズ老人の娘ジェーン=エレン(ドリス・ダヴェンポート)から髪の毛を貰い、リリーのものと称して判事に渡しました。牛による被害もなく、豊作で迎えた感謝祭の日、判事と牧童たちは突如として農場や作物を焼き打ちにし、マシューズ老人も混乱の中で死んでしまい、ジェーン=エレンは、この土地に残り再起することを誓います。

コールは判事の元を訪れ、焼き打ちの責任を追及。更に保安官を訪ねて、判事の逮捕状を発行させました。判事はその日街で行われるリリーの公演の切符を買占め、1人で劇場に入っていきます。そこに現れたのはコールで銃撃戦となり判事はコールの弾によって瀕死の重傷を負います。そして、憧れのリリー(リリアン・ボンド)の元に連れていかれた判事は、その足許に倒れて息絶えたのでした。



西部の男

アメリカの正統派西部劇の鑑賞でした。ロイ・ビーンのウォルター・ブレナンがアカデミー助演男優賞に輝いた作品です。ロイ・ビーンについては、史実を読んでみると波乱万丈な生涯だったようですが、この映画はその一部のエピソードを拝借したという形だと思います。ウォルター・ブレナンは、この解りにくい性格の男をよく演じていると思いました。ストーリー全体としては、勧善懲悪的に一筋縄ではいかないようで、どうにもとらえどころのないお話。西部の多様性を現わしていると考えれば、そういうことかと思います。中には回収されていないようなエピソードもありますし。

西部の男たちの物語はさておいて、気になったのは女優さんたちの演技。最後にいいところを持っていった感じのリリアン・ボンドは、どちらかというとバイプレイヤーなのでしょうか?彼女が主役級であった、ホラー映画の「魔の家(1932)」の4Kレストア版のトレーラーをネットで見たところ、4Kで蘇った彼女の美しさが解りました。せっかくですので、是非この4K版を見てみたいと思いました。彼女がこの映画で演じた、リリー・ラングトリーという人物は実在の舞台女優で、映画も1910年代に1本だけ出演作品があるようです。

もう一人、ドリス・ダヴェンポートはスーザン・ヘイワードたちと同じで、風と共に去りぬのオーディションのファイナリストであったようです。でも、この映画に抜擢されたものの、結局はサミュエル・ゴールドウィンのいい印象が得られず、事故などもあったようで引退してしまったとのこと。ほぼこの作品のみに名を残すことになりました。この映画の中で、ゲーリー・クーパーに冗談にでも、あまり美人ではないと言われてしまいますが、何となく彼女の境遇と妙に重なってしまいました。実際には、さすがに美人だと思いますが…。

そういう訳で、主役は男性俳優ながら、妙に女優さんが気になってしまった映画なのでした。

2019.8.19 HCMC自宅にてAmazon Primeよりのパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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プロフィール

torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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