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「そして誰もいなくなった」 1945年刊行6年目の映画化

言わずと知れたアガサ・クリスティーの名作ミステリーの一つ。アメリカに渡ったルネ・クレール監督による映画化です。名作の古典的ミステリーであれば、琥珀色の雰囲気に浸りながらその芳香を楽しむということにしたいのです。この映画は1945年に製作されたアメリカの映画になります。

あらすじ

オーウェン氏の招待で、孤島へと向かう8人男女。しかし、孤島の別荘には主人の姿はなく、召使いのロジャース夫婦(リチャード・ヘイドン/クイニー・レナード)がいるだけでした。彼らはそれぞれの情報を交換しますが、オーエンの事については誰も知らない様子です。本土との連絡方法も数日後に来るボートのみ。それ迄彼らはここに滞在せざるを得なくなりました。ホールには10人のインディアンの置き物があり、それを見た一人が、インディアンが一人づつ消えていく歌を思い出します。そして、ロジャースがレコードをかけると、10人がこれまで犯した罪を告発する声が聞こえてきました。彼らはいずれも殺人を犯したというのでした。

全員告発を世迷言だと話す中で、その中の一人プリンス・スタロフ(ミッシャ・オウア)が毒入りの酒を飲んで咽喉をつまらせて死んでしまいます。そして、インディアンの置物が一つ無くなっていたのでした。その後も彼らは唄の文句通りにつぎつぎと殺されてゆき、殺人者は彼らのうちの1人であることが明らかな中で、次第に疑心暗鬼となっていきます…。

ミステリーであれば、十分周知のこととはいえ、やはりネタバレは野暮というもので、ここまで…



そして誰もいなくなった

ミステリーの超名作ということで、手を変え品を変え、映像化されたり演劇として上演されたりしている物語です。刊行は1939年で、この映画は1945年。まだまだ刊行されてからホットな時期の映画化であります。従って、冒頭で琥珀色の芳香漂う雰囲気を味わうと申しましたが、実際製作された時期的には同時代で、それを今見るのであれば、他の同時期の映画を見ることと変わるものではないとも言えます。そして、この映画は1943年に作られた、アガサ・クリスティ自身による戯曲版により製作されています。

勿論、この小説は今や古典的なミステリーであり、映画のストーリーも原作に忠実に、テンポよく進んでいきます。最初の方ですぐに犠牲者が出てくる為、次のイベントをどんどん期待する感じになります。一方で、一気に紹介される登場人物や、次々と起こるイベントに頭が付いていけず、多少混乱してしまったのですが、きっと劇場で目を皿のようにして見ていれば、もっと入り込めたかな?とも思う次第。また、いろいろとイベントが多い作品なので、すべてに辻褄が合うように映像化していくのは、なかなか難しいのではと思いました。

監督は、「奥様は魔女」のルネ・クレールで、映像的には機知に富んだテクニカルな映像を見せてくれるのではと期待。そして、かなり異常な状況の中で何事も無かったように振舞う紳士淑女の様が面白かったです。この辺りの感覚は、冒頭の英国人に関するジョーク、「紹介者がいないと会話できない」というものが、雰囲気作りとして、個人的に効いていたようでした。時々見る、古典ミステリーの映画。どれもこれも安心して雰囲気に浸れるので、大好きです。

2019.8.13 HCMC自宅にてAmazon Prime よりのパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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