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「白熱」 息もつかせぬ緊張感を持つフィルム・ノワール

白熱という名前の映画というと、私は田中光二原作のカーチェイス映画を思い出します。結構好きだったんですよね。当時のいろんな車が出てきて、子供心に楽しかった。それはさておき、この白熱は1949年のアメリカ映画になります。ずいぶん前に録画してあったものを、やっと見ました。内容も全く知識なく見始めましたが、いやいや、これはなかなか…という感じです。原題は「White Heat」。直訳ですか…。

あらすじ

ギャングのコディ(ジュームズ・キャグニー)は一味と列車強盗を決行し、母(マーガレット・ウィチャリー)と妻ヴェルナ(ヴァージニア・メイヨ)の待つ山中に潜伏。そして、警察の追跡を察知し、ロサンゼルス市内に逃亡しました。さらに潜伏場所が財務省防犯課により暴かれますが再び逃亡。コディはアリバイ作りの為、別の場所で起こしておいた事件に犯人として出頭し服役します。財務省側は裏を察知し、課員のハンク(エドモンド・オブライエン)を同じ監房に潜入させ、早速彼はコディに取り入り始めました。

一方ヴェルナは、夫の入獄後、一味のビッグ・エド(スティーヴ・コクラン)と通じ、エドは獄中の手下を使ってコディを殺害しようと企てますが、ハンクの機転で難を逃れ、コディはすっかりハンクを信用するようになりました。そして、ハンクはコディに脱獄を持ち掛け、コディも乗りますが、決行当日突如コディの発作が発症して病室に連れていかれてしまい、これを知ったハンクの配置した包囲網は、全員引き揚げてしまいます。

一方で、コディとハンクは医者を脅し、みごと投獄してしまいます。そして、エドとヴェルナのひそむ家に辿りつくと、裏切ったエドを殺害。ハンクは外部と連絡できないまま、新たに化学工場を襲うことになりました。その決行途中に、外部との連携を取ることに成功し、工場の金庫を焼き切っている時に警官隊が到着。コディはハンクが敵のスパイであることを知りますが、警官隊に追われ已む無くタンクヤードに逃亡。大きなタンクに逃げ登るとタンクを爆発させ、大音響と共に散ったのでした。



白熱

冒頭の列車強盗の場面から、緊張感の溢れる息もつかせぬ展開に、すっかり取り込まれてしまいました。まさに、一流のサスペンスを見た気分です。色々な仕掛けがテンポ良く現れて、全く無駄がなく、またそのエピソードも盛りだくさんで、最後まで一気に見せられてしまいます。なかなか緊迫した濃密な時間を過ごすことになりました。

それぞれの登場人物の描き分けもしっかりできており、見事だと思います。筆頭はコーディのジェームズ・キャグニーが素晴らしい。人物設定自体も大変凝っていて、冷血なギャングでありながら、強度のマザコンで、常に母のマーガレット・ウィチャリーが彼の心を支配している。母はコディにビッグになれと鼓舞し続ける。、まさに母子セットで活躍するギャングです。そして、それを鬼気迫るように見事に演じるキャグニーに凄さを感じました。もちろんコーディだけでなく、翻弄されながらも一癖あるギャングの妻という役のヴァージニア・メイヨも、役柄と演技が大変合っていて、素晴らしいと思いました。

ラストは華々しく大爆発で終わります。あの位置で爆発すると、周囲の警官隊が潜むプラントも、ただでは済まないのではないかと思いましたが、それはさておいて、この怒涛のストーリー展開を最後にしっかり受け止めたという感じがして満足しました。今回見るまでは、この映画は知らなかったのですが、さすがに、フィルム・ノワールの名作として語り継がれている一本だと思いました。

2019.7.29 自宅にてNHKBS Premium よりの録画鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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