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「暗黒街のふたり」 ミシェル・ブーケの怪演が特筆される

実は、このあたりの映画は昔よく見たのですが、最近たまたま録画してあったので何となく見てしまいました。結果、見たような見てないような…。でも、後で確認したら見たという記録を取ってあったので、内容をかなり忘れてしまっていたということでした。1973年のフランス映画で、アラン・ドロンとジャン・ギャバンの競演。 ジャン・ギャバンにとっては、最後期の作品になりますね。

あらすじ

ジーノ(アラン・ドロン)は銀行強盗の首領として逮捕され服役中のところ、保護司のジェルマン・カズヌーブ(ジャン・ギャバン)の尽力で出所することになります。美しい妻ソフィー(イラリア・オッキーニ)の出迎えを受け、過去の悪行とは全く足を洗っての新生活を始めました。昔の仲間も手を組もうと訪ねてきますが、きっぱりと断わるジーノ。ジェルマンも交えた家族ぐるみの付き合いが続きますが、突然、交通事故でソフィーを亡くすという悲劇が襲います。

時は流れ、ジーノはジェルマンの住むモンペリエに移り、印刷工場で働くようになりました。そして、新しい恋人ルーシー(ミムジー・ファーマー)もできたところで、モンペリエにゴワトロー警部(ミシェル・ブーケ)が赴任してきます。彼はかつてジーノを捕らえた警部。再び面倒を起こすはずだと執拗な監視し、何かあれば罪をでっち上げジーノを拘束するようになります。潔白なジーノですが、ゴワトローの行動はエスカレートし、ついには彼のプライベートに踏み入り、ルーシーまで脅迫するようになると、さすがにジーノの怒りは爆発。ゴワトローをもみあいの上絞殺し、ジーノは逮捕されてしまいました。

裁判は、関係者の尽力にもかかわらず、圧倒的に不利。陪審員や判事も死刑の求刑を覆すことには全く無関心の状況で、大統領への恩赦嘆願もかなわず、ジーノは旧態依然たるギロチンの刑に処せられるのでした。



暗黒街のふたり

2回目の鑑賞であったのですが、こんなにも覚えていないものかと自分の記憶の不確かさを改めて認識させられた次第でした。この映画はジャン・ギャバンとアラン・ドロンが繰り広げるノワール系の人間ドラマで、いかにもこの2人の映画だという雰囲気です。ただし、「暗黒街のふたり」という邦題はギャング映画であるかのような誤解を招きますね。原題の意味は、「街の二人」で、暗黒という単語は入っている訳ではありません。そして、共演するイラリア・オッキーニやミムジー・ファーマーにしても、この時期のフランス映画だなという雰囲気が満載で、懐かしい感じがします。

そして、やはりミシェル・ブーケのゴワトロー警部が、この映画の登場人物の中では最も強烈ではないでしょうか。ここまで嫌な役を憎たらしく演じきるのも大したものだと、おおいに感心しました。並みのストーカー以上の付きまとい方は、普通の思考を超越しています。しかも権力側の人間です。そして役柄のみならず、顔かたちまで憎たらしく見えてくるという徹底ぶり。アラン・ドロンに殺害されてしまいますが、普通に留飲を下げてしまいました。お見事です。その後は法廷のいい加減さなんかも描かれますが、やはりこのミシェル・ブーケの憎たらしさに尽きると思いました。

さて、私は2000年代初頭に、この時期のフランス映画やイタリア映画を、テレビ放映に任せて良く見ていたのですが、これもその中の1本でした。この時期に見た映画は結構数もあるのですが、ほとんど記憶に彼方に行ってしまっているので、どれがどれだか解らなくなってしまったようです。そして、実際に再見してみると、当時の雰囲気も思い出して懐かしいのでした。

2019.7.28 自宅にてNHKBS Premium の録画鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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