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「アンナ・カレニナ(1948)」 ロシアの鉄道風景がポイントで

アンナ・カレーニナは、トルストイの超巨編小説。分厚さに恐れをなして読んだことがありません。カラマーゾフの兄弟にはチャレンジしましたが、途中で放棄しました(笑)。そんな長い小説でも2時間程度で楽しめれば儲けもの、ということで鑑賞します。何度か映画化されていますが、今回挑戦するのはヴィヴィアン・リーのもの。ジュリアン・デュヴィヴィエ監督のイギリスの製作で、1948年の映画です。

あらすじ
政府高官カレーニン(ラルフ・リチャードソン)の妻アンナ(ヴィヴィアン・リー)は、兄夫婦の諍いの仲裁のため、モスクワにやって来ると、若き将校ヴロンスキー(キーロン・ムーア)と出逢い、惹かれ合ってしまいます。一方、純朴な地主のリョーヴィン(ナイアル・マクギニス)は、アンナの兄嫁の妹キティ(サリー・アン・ハウズ)に求婚しますが、ヴロンスキーを慕うキティに断られてしまい、リョーヴィンは地元に戻り、熱心に農業経営の改善に取組むことにしました。ところがキティはヴロンスキーに思いが通じず、病を患ってしまいます。

アンナは退屈な夫の待つペテルブルクへ戻り、ヴロンスキーはアンナを追いかけ、深い関係になっていきます。カレーニンは政府高官という世間体もあり、離婚に応じず、アンナがヴロンスキーの子供を出産しても、カレーニンはこれを許したため、ヴロンスキーは絶望し自殺を図りますが、これは成功せず、退役してアンナとともに、外国に駆け落ちしてしまいました。時がたち、アンナとヴロンスキーは帰国しましたが、社交界からは締め出されてしまいます。離婚の話も、一人息子を渡すのを恐れるアンナの事情もあり、なかなか進まず、やがて、自らの境遇を嘆くアンナと、領地に戻って経営に熱中するヴロンスキーはすれ違い始めたのでした。

ヴロンスキーの愛情さえ疑うようになってしまったアンナは、ついに列車に身を投げ、生きる目的を失ったヴロンスキーは、義勇軍を編成して戦地に赴き、そして、リョーヴィンはキティと結婚し、領地で幸せな家庭を築いていたのでした。



アンナ・カレニナ(1948)

トルストイの傑作長編小説の映画化であるのですが、冒頭書いた通りで残念ながら読んでいません。というわけで、とりあえずは、あらすじを頭に入れて鑑賞しました。偉大な文芸作品でもあるので、そこここに重要な訴えかけるポイントがあるとは思うのですが、映画を見ている限りは、今一つつかみきれませんでした。やはり原作を読んだ方がいいのかと思ったのですが、考えただけでも大変そうです。

アンナの性格についても、よくわかりませんでしたが、仕切るタイプで、かつかなり場当たり的な感じがしました。もっと不倫に至るまでの気持ちの動きが欲しいです。意に添わぬ結婚と、その相手が堅物ということはよくわかりますが、さりとてそれだけではここまでに至らないような気がしました。そうすると本人の性格の問題か?ということになりますが…。それに小説には、単なる道ならぬ恋というだけでなく、人生観のようなものが重要視されているのではと思うのですが、どうも不倫物語が前面に出て、深みが今一つという感じがしました。

ということで、気に入ったのはロシアの鉄道情景。最初に登場する雪の中の列車は、大陸的な大きな車体というよりは、機関車も客車も小ぶりに見えました。これは時代かもしれません。そして、客車に貼り付いた雪が、ケーキにまぶした砂糖のようで、列車全体が砂糖菓子かと思ったほどです。クリン駅の整備員など、なかなか面白く、いろいろな暗示が展開にも上手くはまっていたと思います。あとは、衣装やセットが豪華で目を引きました。

この作品は何度も映画化されており、本国のロシアでも数回。超有名俳優を起用した作品では、グレタ・ガルボが2回、ソフィー・マルソー、キーラ・ナイトレイ、そしてこのヴィヴィアン・リー、などなど。昔の作品は、この長大な作品を商業的・娯楽的に上手く見せるために、ストーリー展開を中心に解りやすく作っているかもしれませんので、むしろ、過去の作品の上に成り立つ最近の作品を見たほうが、解釈も現代的で、逆にいろいろと人生観などが織り込まれているのではと想像します。現時点で見てみるすれば、そちらの方がしっくりフィットするのではないかなと思いました。

2019..7.7 HCMC自宅にてAmazon Primeよりのパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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