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「おとなの事情」 イタリアの大人事情、これが本当の割切?

以前、予告編を見て面白そうだと思っていた映画ですが、改めてAmazon Primeに出ていたので、見ることにしました。2016年のイタリア映画。ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で、作品賞と脚本賞を受賞し、トライベッカ国際映画祭脚本賞、ノルウェー国際映画祭観客賞受賞など、数々の賞に輝いた映画でした。

あらすじ
月蝕の日に、7人の友人夫婦が集まった食事会で、お互いには何の秘密も無いという彼らは、席上でかかってきた電話やメッセージをお互いにオープンにするゲームをすることに。ところが次々と彼らの秘密が露見していき…。



幼馴染の男性4人と、そのパートナーたちが、月蝕の夜にロッコ&エヴァ夫婦の家に集まって、ホームパーティーが始まりました。そして、食事中の会話の成行から、お互いスマホをテーブルの上に置き、メッセージはその場で読み上げる、通話はスピーカーをオンにして、皆に聞こえるようにするというルールでゲームをすることになりました。映画は、そのホームパーティーの場面の会話劇として続いていますが、ここでは登場人物毎にサマリーを紹介します。

ロッコ(マルコ・ジャリーニ)&エヴァ(カシア・スムトゥアニク)夫妻
エヴァは、17歳の娘ソフィアとうまくいかず衝突を繰り返し、ロッコが娘の相談にのっている状態です。この日も、エヴァがソフィアのバッグを覗き、コンドームを見つけたことからひと騒動でした。エヴァはカウンセラーをしていましたが、この日夫が別のカウンセラーに通っていることが発覚、またエヴァも豊胸手術をしようとしていることが発覚してしまいました。そして、ソフィアから恋人に処女を捧げるべきかという相談の電話に、真摯に回答するロッコでした。

コジモ(エドアルド・レオ)&ビアンカ(アルバ・ロルヴァケル)夫妻
新婚で、これから子作りをしようと決めたばかり。ビアンカに元カレからやりたくなってきたというメールが入りますが、これは相談を受けているだけだということで解決。ところがコジモに、男性から「手配した指輪とピアスは気に入ってもらえたか?」と連絡が入り、何も受け取っていないビアンカは不審に思います。実はコジモはこれをエヴァに贈っていました。そして、職場の女性のマリカからコジモに「妊娠したみたい」と電話が入り、ビアンカはトイレで悲嘆にくれ、義母に孫ができたと連絡すると、指輪を外して出ていってしまいました。

レレ(ヴァレリオ・マスタンドレア)&カルロッタ(アンナ・フォッリエッタ)夫妻
結婚十年目。子供と母と同居しています。カルロッタは家を出る時、なぜかノーパンで出ていきます。レレは一人で来ているペッペに、同じ機種ということで携帯の交換を頼みました。ところが交換したペッペの携帯に、ルチオという男性の恋人から連絡が入ります。すっかりレレはゲイということになってしまい、皆から白眼視されます。ペッペ自身もこれまでゲイを隠していたのです。カルロッタの方は義母の老人ホームを探していたことがバレ、そして、SNSでのチャット相手から、今ノーパンか?というメッセージ。これはSNS上だけの関係で、会ったことも無いということで収まりますが、かつてカルロッタは飲酒運転の死亡事故を起こし、飲んでいないレレが代わりに罪をかぶったことを告白。それが理由で愛が無くても別れられないのだと打ち明けます。

ペッペ(ジュゼッペ・バッティストン)
新しい彼女を連れてくる予定だったペッペは、相手が熱を出したということで一人で現れました。レレと携帯を交換したペッペですが、レレがすっかりゲイと認識され、何も言い出せない状況になってしまいます。ゲイが露見した為教職を追われたペッペは、この騒動の中でゲイに対する偏見をますます感じたのでした。そして最後にカミングアウト。ロッコの、相手を紹介しろという言葉にも、相手を傷つけたくないからと断ったのでした。

さて、パーティが終わって外に出た彼らは、すっかり月食が終わり、きれいな満月を見てそれぞれ仲直り。何事も無かったように、元の関係に戻ったのでした。

おとなの事情

予告編を見た時、面白そうだと思っていたのですが、現時点でとても見たいかというとそうでも無い、という感じで見始めました。というのも、この手の会話劇ってけっこうああ言えばこう言う的な会話のオーバーアクションが見えていて、ちょっと疲れ気味なのです。おとなの事情ね、おとなのけんかと言いうのもあったな…。と思いつつ、まぁとりあえず見始めました。いくつかのカップルが登場するので、群像劇風にもなることから、それぞれの登場人物の特徴をまずつかもうと、序盤注意してみるのですが、とりあえず混とんとしてつかみきれず…。でも、これはいずれ時が解決してくれるので、さほど気にしなくても良かったようです。

やはり、思った通り、会話のオーバーアクションに入っていきます。夫婦喧嘩は犬も食わないといいますが、こういったやり取りって見ていると疲れるんだよねと思いつつ、とりあえずオーバーに語らないホスト役のロッコに親しみを覚える前半。そして、成行からその場を見守るほかなくなってきたペペに親しみを覚えるという展開でした。予想通り途中から携帯電話を仲介とした暴露合戦が始まり、ディナーは修羅場へと化していきますが…。この辺りは次から次へと新手の情報が入って、攻めも守るも攻守交替を余儀なくされる姿が、大変面白かったです。

というわけで、ひどい話だよねと思いつつ、ラストのあまりにもあっけらかんとした結末に、おとなの事情というものを納得する次第。ええ?そうなるんですか?というある意味衝撃的な結末は、派手ではありませんが、考えさせるものでした。いや、これはイタリアの国民性なのでしょうか。日本ではこうはいきませんよね絶対。よくできたおとなの事情であり、ゲームという割り切りはこういうものかと思い、ちょっと恐れ入った次第。割り切りと簡単に言いますが、こういうのを本当の割り切りというのかな…。

2019.6.15 HCMC自宅にてAmazon Primeよりパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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