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「これがロシヤだ」 当時のドキュメンタリー撮影の見本市

「カメラを持った男」という邦題(原題直訳)でDVDが発売された、1929年製作のソ連のドキュメンタリー映画です。「これがロシヤだ」は、1930年代の日本公開時の邦題。映画の話の中にはよく登場するものなので、ここはひとつ勉強のつもりで見てみましたということで。監督はジガ・ヴェルトフです。

あらすじ
映画が上映される劇場。そこで映し出される映画は、カメラを持った男があらゆるところに出没し、最新技法でロシアの一日を切り取っていく…。



劇場の準備が整い、満員の観客が入場してきます。映写機が回され、オーケストラが音楽を開始すると、映像が映し出されていきました。

朝の風景、人はまだ眠りについています。カメラマンは朝から活動開始、線路の下にもぐって列車を写したりと、危険を省みず活動します。やがて人々が起きだし、出かける準備。少しづつ町が動き出します。路面電車なども一斉にスタート、だんだん活気を帯びてきます。カメラマンは相変わらず、鉄塔に登ったりと命がけの撮影です。工場の機械もどんどん稼働し、町は人であふれていきます。ここで、フィルム編集をしている場面が入ります。

カメラは、町のいろいろな人々の様子を映し出していきます。婚姻届けを出す人、離婚届を出す人、結婚式、葬式、出産の様子。町の風景もそこで働く人とともに、躍動的に映っていきます。現場に急行する消防車、事故現場での救急活動、美容院や理髪店の様子。そして工場、電話交換手などで働く労働者たち、カメラは溶鉱炉や、炭鉱の奥深くまで入っていきます。

仕事が無い時はリラックスの時間、リゾート地で海水浴を楽しみ、そして、いろいろなスポーツや遊園地のアトラクションを楽しむ人々。夜になれば音楽とビアホールやレストランでのひと時。そして、画面は劇場に戻り、カメラからの挨拶と、今までのフィルムを中心にいろいろな映像製作技術のお披露目です。

これがロシアだ

ストーリーは特にありませんが、当時のロシアの日常を活き活きと映し出した、ドキュメンタリー映画でした。従って、ストーリーよりも、いかに映像技術を駆使して日常を映し出すかというところにに力点があり、当時のジガ・ヴェルトフが使った最新技術が披露された形となっています。多重露光、ストップモーション、スローモーション、早回し、移動撮影等々詰め込みました。

映し出す対象も多岐にわたっていて、同じものを時間帯別に写したり、町、機械、人間といろいろな対象をクローズアップしていきます。人に関しては、家での様子、職場、商店、軽工業、重工業、炭鉱等のいろいろな労働を写し、また働く様子と、余暇を楽しむ様子を対比し、そして、結婚、離婚、葬式、出産と人生のイベントと。機械についても、静止状態や、動き出す様子、人が捜査している様子などなど。

加えて、カメラマンの危険を省みない撮影や、編集者の活動も挿入し、全体構成を劇場での情景として、観客の入場と、最後にアンコールのような、技術のお披露目的な映像が流しました。ということで、ストーリーはありませんが、ドキュメンタリーとして、ソフトや技術両面及び、その周辺の者まで、すべてを盛り込んだ見本市のような形で仕上げているように感じました。

2019..5.1 HCMC自宅にてパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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