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「檻の中の妖精」 安定した語り口の戦時SMロマンポルノ

休日の昼にロマンポルノ。久しぶりです。特にきっかけもなく、たまたま見ようと思ったからという程度ですが、見てみました。谷ナオミ主演のSMもの。1977年の製作です。

あらすじ
SM嗜好のある村山男爵は、憲兵の西崎中尉に依頼し、パーティーで目を付けた菊島夫人を拘束する。村山男爵たちは、村山邸の地下室にある拷問部屋に、菊島夫人が贔屓にしている歌舞伎役者と共に幽閉し、拷問の日々が始まった…。


戦局が激しくなって来た頃、日本庭園で行なわれているパーティーで会話をしている、村山男爵(大河内稔)と憲兵の西崎中尉(井上博一)。村山はSM嗜好をもち、憲兵隊の依頼で関係者の女性の拷問を受け持っていました。そのパーティーで村山は貴金属商である菊島の夫人(谷ナオミ)に目を止めます。西崎に何とかならないかと頼む村山ですが、何もなければ連行できません。ある日、西崎の元に田岡上等兵(佐竹一男)が入隊してきました。田岡を伴い取調室を回るうちに、反戦活動家の下島(五條博)と菊島夫人の接点を見つけ、こじつけて菊島夫人を村山邸に連行してしまいました。

村山邸の地下室には、拷問道具と鉄の檻がありました。村山、西崎、田岡上等兵と村山の情婦・加代(岡本麗)たちは、菊島夫人と、彼女が後援会長をしていて下島の同級生でもある歌舞伎役者の仙之助(浜口竜哉)の2人を責め始めました。まずは服を脱がせて緊縄し、下島との関係をでっち上げで檻に入れてしまいます。その後、2人への拷問の日々が続きましたが、それは拷問というよりSMプレイの様でした。その中で全く世間知らずだった田岡もこの世界にすっかり入り込み、菊島夫人に倒錯した欲望を抱くようになってきます。

ある日、司令部から戦局の進展により外地への転任の辞令が出ました。西崎はことがばれないように、仙之助とこの頃すでに放心状態であった菊島夫人を始末しようとしますが、これを知った田岡上等兵は先回りをし、仙之助を切ってさらに菊島夫人に切りつけようとしている西崎を銃撃して殺していまいます。菊島夫人は田岡に引っ張られるままに、二人でそのまま逃亡し、山奥の小屋に隠れますが、しばらくして憲兵隊の追手が現れ、二人とも銃殺となりました。

檻の中の妖精

多少のこじつけはありますが、意外としっかりした団鬼六原作のSMもの。戦後22年のこの年では、まだまだ戦争体験者が多い中で、こういった憲兵ネタも普通に使われております。責めの白眉は木馬攻めでしょうか、やはり…。全体的にそれほど激しいものではないので、堅実にストーリーを追うパターンでした。そのほか、透明の便座から放尿する谷ナオミとそれを下で受ける村山男爵たち。そこにウィスキーと氷が運ばれてきたようですが、何を使って割ったのかな?

谷ナオミは、豊満な肉体に加え、途中からは口数も無く諦めにも似た表情で語っておりますが、岡本麗の仙之助をいたぶる表情が嬉々として小悪魔的でとても良かったです。あとは憲兵の2人や、仙之助はきっちり演技しているので、この映画はかなり安定感があります。中でも田岡の倒錯感が面白いというか可笑しい。あっという間にフェチ男になってしまいました。ラストは田岡は菊島夫人を得られてひと時の絶頂を迎えますが、菊島夫人はもう、どうでもいい様子。諦観が溢れていました。

小原宏裕は、多作な監督さんで、多ジャンルのロマンポルノを作られたようです。これも代表作の一つに数えられるようですが、一番有名なのは「桃尻娘」らしい。作家的というより、時代の時流に乗った職人さんという感じですかね。ポップアートポルノの王と呼ばれたようです。(Wiki情報)竹田かほりも懐かしいので、桃尻娘は見てみたいと思ってます。晩年はテレビドラマやミュージックビデオに転身されたとのこと。そういう意味でも安定した親しみやすい持ち味があると思います。

【リスト】 ① 裸のエロスを見る作品

2019.4.30 HCMC自宅にてパソコン鑑賞
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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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