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「しあわせ色のルビー」 ジャケットのコピーによる勘違い

自宅にあった、見ていない(または、見た記憶のない)DVDを取り出して観ていくシリーズです。今日は、「しあわせ色のルビー」を取り出してみましたが、この映画レニー・ゼルウィガーが出演しているということ以外に、これといったインパクトを感じないのですが、私はレニーが好きなので昔買ったというものです。いまではきっと忘れ去られた映画?という位置づけですかね。1998年アメリカ(イギリス)作品です。

あらすじ
伝統的で閉鎖的なニューヨークのユダヤ教社会。ソニア(レニー・ゼルウィガー)は信仰心の厚い神学者メンデル(グレン・フィッツジェラルド)と結婚し、男の子を出産。彼女の人生は周囲の望み通りに進んでいたが、ソニアはそんな毎日に苛立ちを募らせはじめる。おりしも宝石商を営むメンデルの兄センダー(クリストファー・エクルストン)がソニアの宝石鑑定の才能を見いだし、自分の店で働くよう勧める。その仕事の中で自分らしさを取り戻していくソニアは、趣味でアクセサリー作りをしているプエルトリコ人のラモン(アレン・ペイン)と知り合い、彼と共に作品の売り込みにかかる。そんな彼女に、周囲は冷ややかな視線を投げ掛けていた…



冒頭は、少女時代の記憶から。彼女は、一般的な敬うべき人の序列である神>父母>兄弟という順番に疑問を持ち、なぜ目の前のあなたが一番大事だと言ってはいけないの?という素朴な疑問を持ち続けています。そして、それがそのまま大きくなり、親の勧めに従い、ユダヤ教の神学者と結婚。一子を設けますが、ここでも割礼の儀式を強制されるのに、強い抵抗を感じています。この社会の戒律の中では相当大それたことでしょうが、自然に演じられているのはさすがレニーです。夫はわが子の割礼の瞬間に気を失いますが、これは夫の脆弱性を表すと同時に、ちょっとしたユーモアでもあります。さて、ここから話が展開していきます。

ソニアは、もともと自由な思想を持った女性ですので、この家族や親類の中に入ると息苦しさを増していきます。夜の生活でさえ、夫は神を意識してセックスにあたり、ソニアが反応して求めると、「はしたない」と封じ込める始末。ある日ソニアは自分の欲求をラビに打ち明け、それを聞いた老いたラビは妻に20年ぶりに愛を告白し、亡くなるという事件が発生します。ラビの葬儀の日、ソニアはラビの妻から一言耳打ちされます。

そんな中で、義兄のセンダーがソニアの宝飾品の鑑定眼が一流であることを見抜き、鑑定士として自分のもとで働くことを勧めます。ソニアはすぐに商人としての実力も併せて力を発揮しますが、同時にセンダーと深い関係になります。仕事の中で、ソニアは趣味で装飾品を作っているプエルトリコ人ラモンの才能を発見、これを売り込み、引き合いを取る直前までいったある日、ソニアが外で働くことによって、家庭を顧みなくなったと、夫たちは息子を奪い、離婚を宣言します。行き場のないソニアはセンダーが新たに用意したという仕事場に行きますが、そこは仕事場などではなく、センダーがソニアを囲うために用意した部屋で、怒った彼女はセンダーと絶交し、事務所にラモンの作品を取りに戻ります。しかし、センダーの手筈でソニアは事務所に入れなくなっていました。

ソニアはしばらくラモンと失意の日を送りますが、上手くいかなくなり街を彷徨います。そして、決意を固め、ラビの妻のもとを訪れ、なぜ葬儀の日「ありがとう」と耳打ちしたのか尋ねます。妻は、「20年間みんなの物になっていた夫をあの日一日だけ自分のもとに返してくれた」と言われ、ラビの妻に一つだけお願いをします。そして、ラビたちを何人か引き連れ、センダーの事務所に行き、自分の物だったラモンの宝飾類を取り返しました。ソニアはラモンの元に戻り、新しい生活を始めようとしているところに、夫が現れ、今までの謝罪、2人は合わずいずれ破たんすること、子供には母親が必要であり、いつでも会いに来てほしいということを言い、誕生日のプレゼントを忘れてしまったお詫びに、大きなルビーの原石をプレゼントします。そして、石はカットされ、ラモンの台座に収まるのでした。

しあわせ色のルビー

ということですが、まず感想。

えっ!これで終わり!!

ということでした。メインのストーリーがてっきりソニアの成功物語と思っていた私は、そこから先があるだろう、と思ってしまったのでした。違いました。ソニアが因襲から解き放されて自由を得る話でした。道理で描き方が丁寧で、なかなか話が進まない訳でした。
DVDのジャケットには「感動のサクセスストーリー」とあるけど、これがサクセスストーリーですか???

まぁ、勘違いだから仕方がないとして、このストーリーは、人間の情動と、社会の因襲とを、まさに神学的に、あるいは普通の言葉で折り合いをつけ、解説するような部分があるので、見方が変われば、どっちとも言えるような内容を、言葉と表現で映画としての主張を導こうとしているように見えます。非常に不安定というかそんな宿命を持っているストーリーだと思います。微妙なバランスでしっかり作り上げていることは立派ですが、ストーリー事態が、「そうはいうけど、それってどうよ!」というような、根本的な突っ込みどころをもっているので、そう結論付けられても、しかしね…といくらでも言いたくなるのですよ。それが、細かい突っ込みどころでなく、メインのソニアの行動そのものや、ラストの夫の言葉にまで現れるので。

前半、ユダヤ教の世界をよくここまで描いたと思えるような、しっかりした素晴らしい作りだったので、ストーリーが残念ながら、打ち出した主題を支え切れていません。そんな残念な映画に思えました。

それは、さておき、当時の若きレニー、最高ですね!しぐさ振る舞いは、当時も今も同じ感じですが、ブリジットジョーンズの時と違って、シュッとして、キリッとして、かつ色気もある。最近復活して痩せてきているので、面影が戻ってきているように思います。あちらでは新作(Same Kind of Different as Me)が2月公開とのこと。楽しみです。
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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