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「市民ケーン」 今も語り継がれる名作中の名作

映画ベスト100とかでは、いつも上位に出てくる市民ケーンですが、いままで何となく取っつきにくそうな気がして見逃していました。しかし、さすがにそれもどうかと思って、満を持して最新のHDリマスターのDVDを購入しての鑑賞です。もちろんそういった映画でもあるので期待大です。1941年のアメリカ映画です。

あらすじ
「ザナドゥ」と呼ばれる古城の様な屋敷に住むケーンは、「バラの蕾」という言葉を残して息を引き取った。ケーンの生涯の映像化を行う製作者たちは、彼の人間性を探るべく、この言葉の意味を探りに、関係者の元に取材に出るが…。



「ザナドゥ」と呼ばれた古城の様な屋敷に住む、元新聞王チャールス・F・ケーン(オーソン・ウェルズ)がひっそりと息を引き取りました。その時に彼は、「バラの蕾」と一言つぶやききました。ケーンの生涯の映像化を行っていた製作者たちは、彼の人間性に迫るべく、この言葉の意味を探りに、関係者の元に取材に出ました。まずは、後見人のサッチャーを始めとして、マネージャーのバーンスティン、記者のリーランド、そして妻のスーザンと取材を進めていきます。その結果調べ上げたケーンの生涯は以下の様なものでした。

小さな宿屋だったケーンの実家に大きな財産が転がり込み、母親はケーンをロクでもない父から守る意味もあって、銀行家のサッチャーを後見人として預けることにします。母との別れを悲しむ少年ケーンですが、親と別れてニューヨークで暮らすことになりました。その後、ケーンは落ちぶれた新聞社を買い取り、扇動的な論調で、全米トップの新聞社に育て上げます。さらに、大統領の姪にあたるエミリー・ノートンと結婚、その後、街角でオペラ歌手を目指すスーザンとも出会い、彼女のアパートを訪ねるようになりました。ケーンは当時政界進出を目指して州知事選に立候補していました。ケーンの人気は絶大で、圧勝かに見えましたが、現職知事がスーザンとのスキャンダルを利用し、ケーンは落選、エミリーとも離婚することになりました。

ケーンはその後スーザンと再婚、彼女をオペラ歌手にするため、オペラハウスまで建設します。しかし、歌の才能の無い彼女は失笑を買うだけでした。ケーンは新聞記事で支えながらスーザンの出演を続けさせますが、スーザンは精神的にも追いつめられてしまいます。ケーンは彼女と暮らすためザナドゥを建設、そこに閉じこもるようになりますが、スーザンは牢獄のような屋敷での暮らしに耐えられず、ついにケーンのもとを去ってしまいます。その後ケーンはザナドゥで宮殿の中でで自らの死まで孤独に暮らしました。

結局「バラの蕾」の謎を解明できなかった記者は、そういったことは、長い人生の中の一コマに過ぎないとこれ以上の取材をあきらめ、ザナドゥを後にします。その後、屋敷では莫大な遺品の整理が行われており、不要なものとして焼却炉に放り込まれ、燃え上がり始めた、ケーンが子供の頃遊んでいたソリに、バラの蕾”というロゴと絵が描かれていたのでした。

市民ケーン

屈指の名作映画ということで、襟を正してHDリマスターDVDを購入して鑑賞。得てして期待が高すぎるとロクなことが無いというのが通例ですが、それでも名画はそのジンクスを乗り越えていく。ということで見た結果はまず期待通りだと思いました。映像は素晴らしいですし、ストーリー構成も良く練られていて納得です。そして、何となくとっつきにくかったのですが、この映画を見ておかないといけないという呪縛からも解放されました。

バラのつぼみというキーワード。物語の中では、結局このキーワードは、長い人生の中で起こった一つの出来事に過ぎない。人生を構成する沢山の要素の中の一つであると説明されます。しかし、そしてバラのつぼみとは、両親と別れざるを得なかった、幼少期の思い出と直結することが最後で明かされます。言葉では述べられませんが、一つのことがその後の人生にずっと影響する基調となると改められています。…と思います。見事な構成と、人の人生を覗き見た時の寂寞感に支配されます。

オーソン・ウェルズといえば真っ先に思い出すのは宇宙戦争(ラジオ放送)なのですが、正直、監督作の映画は見てきませんでした。後年の作品には、決して市民ケーンを超えるような映画ではないと言われているようです。彼は、「私は頂上からスタートして、後は滑り落ちただけだった」と回想していますが、この映画の内容といい、橇というキーワードといい、何か因縁を感じます。この映画の構成は素晴らしいし、映像も素晴らしいし、後世に残した影響としては、とても大きなものがあったということでしょう。

2019.4.21 自宅にてDVD鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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