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「彼女がその名を知らない鳥たち」 蒼井優の熱演を楽しんで…

ちょっと前に、iTuneでレンタルしましたが、見ていなかったのに気が付いたのは期限切れギリギリでした。よくあることなのですが、とりあえずもったいないので、時間のある時に見てみようということで。2017年の映画で、蒼井優が、キネ旬ベスト・テン主演女優賞を受賞しました。監督は白石和彌です。

あらすじ
十和子は陣治と暮らしていたが、付き合い始める前に別れた黒崎が忘れられなかった。下品で金もない陣治を毛嫌いしながら、自分は働かず彼の稼ぎで自堕落な日々。ある日、デパートに勤務する水島と関係を持った十和子は、妻子がある彼との関係に溺れていく。そんな時、家に突如やってきた警察から、黒崎が行方不明になったことを知らされ、失踪と執拗に十和子に執着する陣治の関与を疑い始めた十和子は、水島にまで危険が及ぶのではと危ぶみ始める…。



マンションの一室で、下品で汚らしい陣治(阿部サダヲ)の稼ぎで、十和子(蒼井優)は仕事もせず暮らしていました。陣治は十和子に徹底的に尽くしていましたが、十和子の態度は冷たいものでした。十和子は時計の修理の件で、デパートに激しくクレームを入れ、また、陣治から電話には冷たくあしらいます。十和子は今でもかつての恋人の黒崎(竹野内豊)の事が忘れられないのです。ある日、クレームを入れたデパートの主任である水島(松坂桃李)が、十和子にお詫びに来ます。そして、水島との関係は進展し、水島が選んだという時計をプレゼントされると、十和子は、水島には妻子がいる事を知りながら、男女の関係を深めていくのでした。

翌日、十和子の帰りが遅い事を心配した陣治からの連絡で、十和子の姉の美鈴(赤澤ムック)が訪ねてきます。美鈴は、十和子が黒崎に会っているのではと疑いますが、陣治は真っ向から否定します。そして、だんだん十和子は、時々垣間見る陣治の異常な行動に、恐怖を感じはじめ、黒崎殺害をも疑うようになりました。そして、いつしか陣治は水島との関係についても干渉してくるようになっていました。ある日、十和子は、水島から妻への嫌がらせや書類の紛失の連絡を受け、陣治を疑い、しばらく会わない方が良いと提案されます。水島に会いたい気持ちが抑えられない十和子は、水島の働くデパートへ出かけますが、そこで見たのは、別の女性と楽しくデートをしている水島でした。そして、水島から送られた時計は、安物だった事を発見してしまいました。

陣治が黒崎を殺害した事を調べる為に、十和子は黒崎の妻、国枝カヨ(村川絵梨)を訪れます。そこにカヨの叔父、国枝(中嶋しゅう)が現れ、「お前の事は忘れない」と近付く国枝から、十和子は逃げ出します。十和子はかつて、黒崎の為に、国枝と強制的に夜の相手をさせられた過去がありました。黒崎は、その後十和子を裏切り、カヨと結婚。その上、十和子に暴力を振るい一方的に別れを告げたのでした。十和子は帰り道に陣治に遭遇、陣治が黒崎を殺したと認めます。次の日、十和子は包丁を購入し、水島と会う約束を取り付けます。そのデートの時、十和子は水島の態度に逆上し、水島を包丁で刺してしまいます。そこに現れた陣治が二人に割って入ると、水島に「刺したのは俺だと警察に伝えろ」と叫び、それを聞いた十和子は、黒崎を殺したのは自分だったと思い出すのでした…。

彼女がその名を知らない鳥たち

物語の展開は、一応ここまで、そしてその後、黒崎を殺したときの事情説明と、それを思い出してしまった十和子と、陣治の会話と行動と続きますが、そのあたりは、今、映画を思い返してみても、自分的にはまぁ書くほどでもないかなということで…。たぶんこの物語的には、ラストの部分は一つの感動というか、考えさせられるポイントではないかと思いますが、私的には、残念ながら、ああそうなの。というぐらいにしか思わなかったので、ここで止めておきましょう。

この映画、前半はクレーマーのような十和子を中心とした、ちょっと変わった痛い女性の物語なのかなと思っていたのですが、だんだんとミステリー性を帯びてきます。そして、徐々に暴かれていく仮面をかぶった登場人物の過去の行状といった風情です。そのあたりのじわじわした盛り上げ方と、陣治のほのかな異常性を畳みかけていく描き方はなかなか面白かったです。しかし、映画ですから虚構とは言え、この話に出てくる人々の精神世界まで虚構に思えてきて、さすがに心に入ってきませんでした。まぁ、平たく言うと感情移入できない人々ということでしょうが、それ以上にものの考え方が虚構のお遊び感がぬぐえないなと思いました。

加えて、ミステリーの解法で、記憶喪失でしたというのはあまり好きではありません。都合が良すぎで…。今回は、白石監督の作品、蒼井優主演。それもキネ旬主演女優賞という肩書付きでずいぶん期待してみましたが、それほどでもという感じが残りました。たぶん、原作の問題でしょう。きっと小説で読んでも同じだったと思います。ただ、蒼井優さんの演技は安定していて、非常に良かったです。さすがにこういう役柄は板についていますね。そこはいつもの蒼井優で、見て良かったと思いました。

2018.12.09 HCMC自宅にて、iTune レンタルをパソコンで鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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