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「ミッドナイト・イン・パリ」 ウディ・アレンの作り出す魅力に身を委ね

最近のキネ旬ベスト10を見るシリーズ。今回は2012年外国映画部門第5位の「ミッドナイト・イン・パリ」です。邦画が二つ続いたので、今回は趣向を変えて…。ウディ・アレン監督のこの映画は、アカデミー賞脚本賞を始め、数々の賞に輝いた映画でした。ウディ・アレンの作品は好みなので、楽しみです。2011年の映画で、スペイン・アメリア・フランス合作です。

あらすじ
ハリウッドの脚本家ギル(オーウェン・ウィルソン)は、婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス)とパリを訪れる。ギルはパリへの移住を夢見ていたがイネズが譲らない中で、イネズの男友達ポール(マイケル・シーン)が登場し、イネズと水入らずのパリに割り込んでくる。そして、夜になってほろ酔い気分で1人で真夜中のパリを歩いていたギルは、道に迷ってしまいやってきた旧式のプジョーにのりこむと、1920年代にタイムスリップしてしまった。そして、スコット・フィッツジェラルド夫妻も参加しているジャン・コクトー主催のパーティーに参加することになったのだ…。



冒頭は、なかなか雰囲気のいいパリの映像で始まりました。私は今、東洋のパリと呼ばれた町に住んでいますが、確かに建物の様式は似ていますが、雰囲気はだいぶ違うようです。それはさておき、ギルはハリウッドでは次々と依頼が舞い込む脚本家ですが、自身は文芸小説を書いて成功したいと願って、悪戦苦闘中でした。今回は、婚約者イネズとその家族とともにパリに休暇に来ていますが、イネズとパリを楽しもうと思ったギルは、たまたま居合わせたイネズの友人に、水をさされてしまいます。そもそもパリ嗜好が強く、実際住むことを願っているギルに対し、イネズは全く論外という格好です。

夜の12時になって、ギルはイネズたちと別れて、ほろ酔い加減で街をうろつくうちに、クラシックカーに誘われ行きついた先は、コクトー主催ののパーティでした。そこにはフィッツジェラルドやコール・ポーターもいます。1920年代にタイムスリップしてしまったのです。毎日その時間をめがけて通ううちに、1920年代にパリに集った芸術家たち、ヘミングウェイ、ピカソ、ダリ、エリオット、ガートルード・スタイン(キャシー・ベイツ)たちと次々と出会います。そして、ピカソの愛人アドリアナ(マリオン・コティヤール)に一目惚れしてしまい、現在に戻ってアリアドナの著作に出てくる自分を再確認した彼は、勇気づけられ20年代に戻りました。

アリアドナを見つけたギルは、キスを交わしプレゼントを渡しているとそこに馬車が現れました。行った先はアリアドナの理想のベルエポックの時代。ロートレック、ゴーギャン、ドガたちと出会ったアリアドナは感動の渦に囚われ、その時代に残る決意をします。ギルはそんなのは懐古趣味の憧れに過ぎないと、アリアドナを必死で説得しますが、彼女は戻らず一人で20年代を経て現在に戻りました。ギルは一人パリに残る決意をし、イネズと別れると夜のパリを散歩します。偶然出会ったのは、ギルが何度か尋ねたアンティークショップの女性。ふたりは意気投合しカフェに向かいました。おしまい。

ミッドナイト・イン・パリ

ファンとしては、いつも安心安定のウディ・アレンなのですが、これにはやられました。思わずうっとりしてしまいます。美しいパりの風景に始まって、ギルとイネズが出てくると、会話はまさにウディ・アレン調。いろいろな蘊蓄を垂れる男もウディ・アレン調で、これこれと思って楽しんで見ていました。そして、20年代にタイムスリップ。いや参りましたねこれは、降参です。私自身もこの時代の雰囲気を感じつつ、フィッツジェラルドを読み漁った時代があっただけに、フィッツジェラルドとゼルダに登場されてしまうと、自分が会ったことのように感動してしまいましたよ…。

また、ガードルード・スコット役のキャシー・ベイツがいいですね。なんか自然に嵌っています。20年代のパリに集まった芸術家たちがこうもたくさん蠢いているパリとは、いったいどんなところだっただろうというのを、まさにマニアックかつ理想的に体現してくれました。これは素晴らしいです。ウディ・アレンは過去に囚われることを戒めてはくれますが、ここまで魅せられると、全然戒めになっていない。そんな気がします。そして、最後にコメディがあって再び新しい、思い切り甘い出会いへ…。いやまぁ、ここまでやられるともう、何も言うことはありません!という感じでした。

日本だとこういう時代はなにのかな?とふと思ってみましたが、20年代は大正ロマン。確かにいい時代であったと思うのですが、日本の過去の風俗って、あんまり肯定されて美化されていないような気がします。脱亜入欧から文化がガラッと変わってしまって、伝統が薄れているからですかね…。むしろ60年代とかの方が面白いのかな?でも、その程度。パリは当時世界的に芸術家が集まる町だった訳ですから、ちょっとレベルが違いますね。

2018.7.20 HCMC自宅にて Huluよりパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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