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「ハゲ鷹と女医」 痛い破滅へのスパイラル

GAYO!にあった無料動画から、またまたアルゼンチン映画を見つけて鑑賞。あらすじからもサスペンスフルな感じがプンプンしていて、ラテンアメリカの生々しく熱い世界が覗けそうな予感。アルゼンチン映画批評家協会賞受賞、カンヌ「ある視点」部門ノミネートと、それなりの箔のついた作品です。2010年の映画で、監督はパブロ・トラペロです。

あらすじ
年間の交通事故死が8000人、負傷者が12万人というアルゼンチン。保険金をめぐる闇社会に住むソーサは、交通事故専門の弁護士。病院や警察から現場に向かいクライアント探しに走り回る日々だが、彼の法律事務所は被害者へ斡旋した保険金・示談金をピンハネしている悪徳組織であった。そんなある日、事故現場で若き女性医師ルハンと出会う。懸命に人命救助に励んでいる彼女に会い、今の状況を変えたいと思うようになるソーサ。が、彼を辞めさせたくない事務所はルハンに圧力をかけ始めるのだった・・・



しっかりと交通事故の場面からスタートします。痛々しい怪我人を救出する救急救命医ルハン(マルティナ・グスマン)。その戦場のような世界に、リーク情報を元にピッタリと駆けつける悪徳弁護士ソーサ(リカルド・ダリン)。しかし、ソーサはいかにも悪徳という感じではなく、どちらかと言えば知性派・人情派のような描かれ方です。そして、病院で度々言葉を交わす毎に2人は接近し・・・
接近してからベッドインまでちょっと早くありませんか??但し、彼女が寝てしまって事には至らないのですが。そのあたりは過酷な職場がそうさせるのかな?とも考えてしまいました。

ハゲ鷹と女医

親密にはなったものの、ソーサは保険金目当ての偽装事故を演出したところ、これが死亡事故となってしまい、ルハンにその汚い仕事が発覚して、一旦二人は険悪な関係に。そして、ソーサは彼女への愛から、全うに生きるべく、汚い仕事から足を洗おうとし、ルハンは過酷な仕事に疲れ、薬に頼るようになって行きます。そして、ルハンは大事故に遭った家族の生活を少しでも救うべく助けようとし、ソーサはこれに応え、悪徳弁護士から家族を守るように動いていきますが、彼の事務所はこの大きな金のなる木を逃すつもりは毛頭無く、ソーサとルハンを暴力的に脅迫し始めました。

ソーサは事故当事者全員の委任状を集め、この事故の交渉権を独占することに成功しますが、事務所側はルハンを脅迫して暴行を加えます。ルハンを痛めつけられたソーサは復讐に燃えて、事務所の元同僚を滅多打ちにして殺してしまい、警察とグルになった事務所長は、これと引き換えにソーサを脅迫してソーサが勝ち取った保険金を自分のものにしようとしますが・・・

そして、ここから怒涛のラストへと向うことになります。

前半のルハンは凛としてテキパキ活動する、若き救急救命医なのですが、疲労が重なり薬物に頼るようになると、加速度的に物事がうまくいかなくなり、不幸を背負っていくように見えます。ソーサは抜けようともがけばもがくほど周りから痛めつけられ、ますます深みにはまっていきます。映像では、交通事故や怪我人の場面が多く、互いの暴行もあって、血の出でいる場面が絶えません。痛々しく、荒々しく、暑苦しく、生々しい演出で疾走していく感じです。人物像もさることながら、このとてつもなく濃い感じがいいです。

ハリウッドでリメイクされるとのこと。南米の映画の持つ毒気のようなものが魅力なのですが、なんか綺麗な映画になりはしないかと心配です。それはそれで別の映画として魅力のある作品になるかもしれないのですが。
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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