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「発禁縛り夫人」 様式美的に描かれる縄師の物語

ちょっと重い作品を見続けたので、息抜きに鑑賞しました。新東宝製作のピンク映画、久しぶりです。お手頃な60分超のピンク映画の尺です。1978年の映画で、監督は向井寛です。

あらすじ
流れ物の仙吉(国分二郎)は、遊郭柏樓で用心棒として雇われていました。表で客引きの亀(滝沢秋弘)が呼び込みをしていると、やくざ者が入ってきますが、仙吉が叩き出します。仙吉に惹かれているおみよ(桜マミ)は、ことあるごとに女房気取りで仙吉に接しますが、仙吉は流れ者と自認し深入りは避けています。仙吉が浜辺を歩いていると、市子(志摩美雪)と出会います。そこに亀が寄って来て、彼女は裏社会のボスの石原(鶴岡八郎)の妻だと教えました。石原は市子に夢中で、自分の物だと話し日々調教しているのでした。柏樓では、女郎(北乃魔子)を新しく買うと、石原に差し出し水揚げをさせました。そして、正月祝いに石原が柏摟で楽しんでいると、部下が有名な縄師を連れてきて、石原が水揚げした女郎を縛ってみせます。しかし、見物人の中に、仙吉が混じっているのに気づくと、兄貴に見られたんじゃ、仕事になりませんと縄師は責めるのをやめてしまいました。

仙吉は極楽縛りの仙吉という稀代の縄師でしたが、愛するおしのを緊縛中に死なせてしまい、きっぱりと縄を絶っていました。石原は仙吉を屋敷に呼び、市子を縛らせようとしますが、仙吉は屋敷を去っていきます。柏樓に戻った仙吉は、縛りたい欲求に苦しみますが、思いつめた仙吉を見て、おみよは他にいい人ができたのかと詰め寄ります。市子から仙吉に面会を求める手紙があり、会いに行くと、縄を求められますが、仙吉は奥さんのような美しい肌をしている人を縛ると、殺してしまうと断ります。市子は石原から調教され、朦朧としながら歩いているところに仙吉が出くわします。二人は漁師小屋に入り、一度だけと断り仙吉は市子を縛りました。石原の元に部下の五十嵐(龍俊介)がやって来て、漁師小屋の件を報告すると、石原は怒りを顕わにします。仙吉が柏樓に戻ると、女将(光岡早苗)に石原の部下が探しに来たと言われ、仙吉は追いすがるおみよを振り切り、市子と夜汽車に乗りました。そして、雪深い山の中で、仙吉は市子を縛り上げると、恍惚の表情を浮かべる市子を短刀で刺し、自分の体にも突き立て、市子の体にすがりながら雪の中に崩れ落ちるのでした。



発禁縛り夫人

背景は、大正から昭和にかけての遊郭でしょうか。映画ポスターとか、ゴールデンバットが写っています。全体的に緩く感じるのは、低予算のピンク映画なので、こんなもんだと思います。元はシネスコなんでしょうか?両端が切られているようです。濡れ場の映像は部屋の外から覗いたような感じの構図が多くて、逆にそれを利用して隠すところを隠しているようでした。従ってボカシによる不自然感はありませんでした。アップなども多い感じです。

内容は、縄師の物語を、様式美的に表現していった感じに思えます。緊縛映像は多くはありませんが、きっちりしたものになっています。遊郭に買われてきた北乃魔子が、可憐な感じで良かったです。志摩美雪の雰囲気もなかなか良かったと思います。主人公の国分二郎も好演だと思いました。冒頭、タイトルバックの緊縛映像はたぶんサロメ角田ですね。日活ロマンポルノに登場したサロメ角田は見たことがあります…。

ストーリーは、縄で愛する人を死なせてしまって縄を絶った仙吉が、市子と出会って再び縄を手にするというもの。縄によって死を迎えるのかと思っていたら、ちょっと意表を突かれました。亀と民(胡美麗)のエピソードはもう少し絡むかなと思ったら、何も起こらず…。ということで、展開が今一つ緩い部分もありました。とはいっても、緊縛映像が良くて、役者さんもいいので、まずまずの作品だと思いました。

2022.4.10 自宅にてGyao!よりのパソコン鑑賞
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torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりでしたが、ベトナム在住時代に、時間があるので映画を集中して見ながら始めたブログ。帰国しても続けています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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