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「愛の果実」 きわどい設定と、30代での青春回帰

以前、ダウンロードしていたこの映画、なんとなく見てみる気になって、日曜の午後まったりと見ていました。レジェンド・ピクチャーズ 制作、小規模に劇場公開された一本です。監督の金田敬は、愛染恭子の引退作を撮ってますね。ラブストーリーズのシリーズで、お色気系Vシネマ的な感じだと思います。

あらすじ
学生時代からの交際を実らせた真理子(嘉門洋子)と孝治(吉岡睦雄)。クリーニング店を営んでいるが、孝治は事業にも金策にも失敗を繰り返し、膨大な借金を抱えていた。そんなある日、真理子は雑誌で、同級生・安西(河合龍之介)のインタビュー記事を目にする。成功者として活躍する安西を訪ねると、金は用意するが、真理子を三ヶ月間貸し出すことを交換条件として提示、真理子は孝治の元を離れ、安西と暮らすうち、安西の孤独な一面を知り、同時に自分の人生も見つめ直すようになる。二人は、お互いに心に開いた穴を埋めるかのように体を重ね、そして約束の日が近づいてくる…。



クリーニング屋で働く真理子の元に、孝治がカブトムシの養殖セットを持って帰ってきます。新たな小銭を稼ぐ手段のようですが、見るからにショボい手段。しかし、真理子は怒るでもなく、仲のいい夫婦のようです。二人は孝治のずさんな経営で膨大な借金を抱えており、クリーニング屋の傍ら、真理子は夜も交通整理のアルバイト。そんなある日、週刊誌で真理子は同級生が成功者としてインタビューされているのを見て、2人で客からの預かり物の服を借用し、金の無心に出かけました。

安西と秘書は、孝治・真理子夫婦に、5千万の現金を見せ、交換条件として真理子を3ケ月間、自分のものにするということを提示します。最初ははねつけた孝治でしたが、現状を打破するには承諾するしかないと思いなおし、真理子を残して帰りました。

安西と真理子も同じ高校時代の同級生。安西は、自分は誰の記憶にも残らないような人間だと悩み、真理子は少女漫画のようなハッピーエンドがただ一つの幸福ではない。自分は違う幸福を見つけるのだという考えに囚われていました。2人は当時お互いに悩み、自殺まで何度も試みたことを話しながら、青春時代のフラッシュバックのような二人の時間を過ごし始めます。どんどん二人はひかれていき、月に一度の面会に訪れた孝治にも、つれない態度を見せる真理子。そして、ふとしたことから体を重ねあい、ますます関係は深くなっていきます。

2度目の面会で、安西の前で啖呵を切る孝治を見て、真理子は改めて考えることがあったようでした。秘書から、安西の言葉として、真理子の心がどちらを取るか決まっているのであれば、3ケ月をまたず決めてもらっていいと告げられます。秘書は、安西のことをいつも思っていて尽くしていますが、仕事柄告白できないという立場にあったようです。そんな秘書を真理子はプールに誘いそれとなくアドバイス。そして、真理子はこの3ケ月間の思い出の場所を彷徨し、最後に孝治の元に帰ってきました。やはり、たった一つの幸せしか見つけられなかったと…。

愛の果実

基本プロットとしては、妻を3ヶ月貸し出したらというものです。ある種の動画にはありがちなプロットで、3ヶ月したらすっかり調教されて変わり果てていました…、というのはAVやその類の世界でありがちな結末。まぁ、この設定(要求)自体が尋常ではないので、まじめに付き合うのもどうかとは思いますが、少なくともこの映画ではそういう結果ではありませんでした。

ということで、テーマは高校生時代に付き合っていた安西と真理子が、再会によって現在の喪失感を取り戻し、今の夫孝治との関係とどちらを選ぶかということでしょう。安西は成功者だし、妻を3ヶ月貸し出せという非人道的な要求を出したこと以外は、普通です。というか、真理子との再会によって普通の自分を取り戻したということでしょうか。再開によって埋められた喪失感は、別れによってふたたび傷口を広げるのか?これは秘書との関係によって埋められると思いましょう。安西の悩みは、「誰も自分のことなんか記憶にとどめない」ですから、身近に思ってくれている人がいることに気づいて埋められるはずです。

真理子の、少女マンガみたいな、愛至上の一通りしかない幸せ以外のものを見つけたいというのは、難しい注文です。たくさんの幸せが欲しいのであれば、何を幸せと思うかですし、ほかの幸せを目指すのは目標を何に置くかですから。求めるような、複数の至上の幸せを両立するのは難しいので、一つを軸にして、他の幸せをたくさん付加していくのがいいのでは?

ということで、物語の主題について考えるところは、こんな感じでした。映画としては、設定と画面がアダルトである以外は、まぁほどほどというか、問題なくまとまっていると思いました。取り立てて何か素晴らしいとか特筆するようなものは無かったと思います。安西を映じた河合龍之介は、D坂の殺人事件で見たことがありましたが、こちら方がずっと良かった。

最後に、嘉門洋子さん、この時点で33歳ですか。素晴らしいプロポーションを保っておられますね。これは大変気に入りました。この映画以降、消息が聞かれないのですが、いろいろと噂があった人だけに、その後が気になるところです。また新作を期待したいのですが…。

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Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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