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「私を野球に連れてって!」 やはり、野球が始まると面白い

フランク・シナトラと、ジーン・ケリーの楽しそうなミュージカル。気軽な感じで見てみました。だいたい野球が混じれば、そこそこ楽しめるとも思っています。1949年の映画で、監督はバスビー・バークレー。MGMのミュージカル映画です。ヒロインのエスター・ウィリアムズは、MGMの水中レビュー映画のスターでした。

あらすじ
プロ野球チームのウルヴスのスター選手、エディ・オブライエン(ジーン・ケリー)とデニス・ライアン(フランク・シナトラ)の2人は、オフの時は、舞台の歌と踊りで活躍していました。シーズン開始を控えて、メンバーがチームに帰ってくると、オーナーがK・C・ヒギンズという者に変わったというニュースがもたらされ、今まで緩かったオーナーに浸っていたメンバーは新オーナーに戦々恐々とし始めます。そして、チームにやってきたK・C・ヒギンズ(エスター・ウィリアムズ)は実は美しい女性。皆キツネにつままれた状態でシーズンインします。

新オーナーは男勝りで野球にも一家言あり、また規律に厳しく、特に門限にはうるさかったので、メンバーたちはあの手この手で街に繰り出そうと画策します。ある日、デニスを囮に使って外に出ようとしたエディですが、デニスがヒギンズといい感じになるのを見て、いつも衝突しながらヒギンズが気になっていたエディは、心中穏やかでなくなります。シーズンも進んで行く中で、チームメイトのデニスに遠慮していたエディですが、ある時どうやらヒギンズがエディのことはまんざらでもないことを知って心が揺れ、一方でデニスにはファンのシャーリー・デルウイン(ベティ・ギャレット)に追いかけられるようになりました。

シーズンも終盤となり独走していたウルヴスですが、チームの負けに賭けていたギャングが、エディを毎晩、クラブのダンスの教師に誘い出すことに成功。夜遅くまで女の子にダンスを教えることになったエディは疲れで調子を落とし、メンバーから外されてしまいます。そして、チームの成績は一気に落ち、安泰だった優勝争いは大接戦となってしまいました。これで優勝が決まるとい最終戦。スタンドで見ていたエディはグランドに呼ばれ、これをマフィアが阻止しようとして、エディに脳震盪を起こさせ、医務室に監禁してしまいます。そこをデニスやヒギンズが救出。最終回の打席に立ったエディは見事いい当たりで、チームを勝利に導いたのでした。それぞれのカップルもうまくまとまり、めでたしめでたし…。



私を野球に連れてって!

ちょっと気軽な感じで見始めました。フランク・シナトラジーン・ケリーコンビの歌と踊りのコメディです。前半は、球団に妙齢の女性の新オーナーがやってくる話。門限など規則がきびしくて、選手たちはなんとか彼女を篭絡しようとしますが、一方で、彼女に思いを寄せる選手も…というお話です。そして後半はペナントレースとなる訳ですが、やはり野球物なので、試合のシーンが面白いのです。前半はまぁ、少々退屈でもありました。女性はほぼエスター・ウィリアムスだけで、歌と踊りはもっぱらシナトラとケリーに、ジュールス・マンシンを加えた3人の男性が中心でした。

そんな、寮生活の野球選手の話が展開していきますが、後半に入るとペナントが始まりいろいろ面白くなってきます。チームの負けに巨額の資金を賭けたギャングの妨害、そしてもう一人の女性のベティ・ギャレットが登場し、映画もだいぶん華やかに。そして、優勝のかかった試合では、コメディタッチで3人が大活躍するお決まりの展開。そのあたりは楽しかったという感じでした。せっかくなら、ジーン・ケリーが教えに行ったクラブのたくさんの女性たちのシーンも欲しかったな…と思うのですが、本題から外れますかね…。

最後は、男女がお互いに、アステアやビング・クロスビーなど、ここに出ていない大スターの名前を出していくところが一興でした。さて、前半紅一点で活躍した、エスター・ウィリアムズですが、競泳の世界記録を持っていたこともあるようです。当時のスポーツウーマンだったのですね。女優としては、40歳くらいまでの短い現役時代でしたが、特技を生かした水中レビュー映画に水着姿でたくさん出演しているようです。これは見てみないといけませんね…。

2019.12.11 HCMC自宅にてAmazon Primeよりのパソコン鑑賞

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

「黒の超特急」新幹線開業に合わせたテンポのいいサスペンス

大映の黒シリーズは、どれもなかなか楽しめるサスペンス映画で、見るのが楽しみなシリーズの一つです。今回見るのはその最終作品である、「黒の超特急」。東海道新幹線開業の翌年、1964年の映画でした。監督は増村保造田宮二郎藤由紀子のコンビが出演しています。

あらすじ
岡山の庭瀬駅前で不動産屋を営む桔梗敬一(田宮二郎)の元に、東京から中江と名のる男(加東大介)が訪ねてきました。中江は、自動車工場建設が計画されている用地の買収を桔梗に依頼。桔梗には坪あたり百円の手数料で地主たちを調整し、買収を成功させ、二千万を手に入れます。しかし、これをすべて株で失ってしまった桔梗は、地主から買収した士地に新幹線が通ると聞かされると上京し、中江に事前に知っていたはずだと問い詰めて、五百万の融通を要求しますが、断わられてしまいました。

桔梗は、中江の事務所を出たところで、前回の契約時に現れた女性に再び出会い後をつけると、女はかつて新幹線公団に務めていた田丸陽子(藤由紀子)で、彼女は元秘書ながら退職し、今は新幹線公団専務理事である財津政義(船越英二)の二号であることが解りました。桔梗は陽子の部屋に押し入り実情を問い詰めますが明確な答えは得られませんでした。桔梗の動きを知った中江は、陽子と財津を別れさせるように工作し、この中江の仕打に怒った陽子は、桔梗の元を訪れ、中江の工作により、陽子が財津の二号となり、そのことを元に、財津の義父で憲民党の実力者工藤を通じ、三星銀行から大金を融資してもらったという内幕を暴露しました。

陽子を味方につけた桔梗は、証拠をつくるため、陽子にテープレコーダーを持たせ、財津との会話を録音させようとしますが、現れた中江は証拠を消すため陽子を絞殺してしまいます。不審を感じてマンションに現れた桔梗は、隠していたもう一つの盗聴テープを持ち帰り、中江と面会。テープには事の次第と陽子を殺す瞬間が克明に記録されており、しらを切る中江が窮したところで、隠れていた警官が中江を拘束。陽子の遺体も引き上げられ、一切の汚職事件の全貌が明らかになるのでした。



黒の超特急


黒シリーズの最後の作品。増村保造監督です。これは、なかなか面白いクライムサスペンスでした。庭瀬駅の近くの不動産屋に現れる加東大介が、田宮二郎に土地買収を頼むところから始まり、テンポよく話はすすみ、買収はすぐに片が付いて東京へ。もちろん胡散臭い話であることは間違いありません。黒シリーズですから。ただ、田宮は嵌められたとかそういう訳でもなく、一定の役割を果たしただけなので、ここから先の展開は、いわば田宮がすぐに株で失敗してからの自業自得です。株で儲けていれば、この先平穏に終わったという事かもしれません。

加東大介田宮二郎の二人の独壇場です。特に加東大介がいつになく熱演でした。東京から来ておいていきなり関西訛りで話し始めるのはご愛嬌ですが、悪徳商人的な雰囲気を出したかったのでしょう。田宮二郎が加東の会社を再び訪ねた時のやる気のない社員の様子も面白かった。ヤクザな会社であることを象徴しています。藤由紀子の美人度合いと性格描写もなかなか良かったです。女優として目立つのはほぼ一人だけなので、美人度合いがことさら強調されていました。

内容としては、新幹線建設というタイムリーな話題に絡めての土地買収がテーマですが、サスペンスの中身としては、新幹線はきっかけで、あとは留まることを知らない人間の欲望が肥大して行き、お互いを陥れようとする駆け引きが描かれています。シンプルで納得感のある展開で、パワフルな演技もあり、上質の娯楽映画だと思いました。こういった作風は後年の火曜サスペンス劇場なんかに引き継がれていきますね。ラストもサスペンスものとして、なかなかいい感じでした。

2020.3.8 HCMC自宅にてパソコン鑑賞

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

「閉店時間」 デパートガールの三人のそれぞれの恋物語

デパートガールに扮する、若尾文子野添ひとみ江波杏子の3人による、それぞれの恋愛コメディ。三者三様で、楽しいストーリーが期待できそうです。1962年の映画で、井上梅次監督の大映作品。原作:有吉佐和子、脚本:白坂依志夫。音楽:中村八大のキャストです。

あらすじ
紀美子(若尾文子)、節子(野添ひとみ)、サユリ(江波杏子)の三人は、同じ高校バスケ部からデパートに入社した仲良しでした。紀美子は呉服売場、節子はデパ地下の食料品売場、サユリはエレベーターガールと、三人とも職場は違いますが、短かい休憩時間にお互いの悩みを話し合っていました。真面目で男女平等の考えを持つ紀美子は、新入社員の生方(川口浩)の女性を見下した態度が我慢出来ず、家庭的な節子は、食品会社の派遣社員の堅実な竹井(竹村洋介)に惹かれていましたが、食品売場の主任は格下の業者の男との交際をよく思わず、何かと言いがかりをつけて、竹井を出禁にしてしまいます。

紀美子の生方への拘りは、いつの間にか仄かな恋に発展。一方、エレベーターガールのサユリは自由な恋愛を楽しみ、たくさんのボーイフレンドと交際していましたが、宣伝部の妻子ある畠(川崎敬三)と知り合うと、道ならぬ恋を楽しむサユリ。しかし、畠は内証で姿を消してしまい、サユリはデパートの仕事に見切りをつけ、ホステスに転職してしまいます。節子はデパートには来なくなった竹井の誘いにデートを承諾し、その日竹井のプロポーズを受け入れます。そして、紀美子と生方は喧嘩しながらお互いの良さを認め合い、売場主任を仲人にして結婚することになり、閉店時間の過ぎた誰もいない売り場で見つめ合うのでした。



閉店時間

3人のデパートガールを主役にした、それぞれの恋愛物語でした。映画は、丸高デパートの開店と同時に始まり、最後は閉店時間で終了するという粋な構成ですが、決して一日で完結するストーリーという訳ではありません。そこそこ長い時間のお話です。3人は、若尾文子野添ひとみ江波杏子。元バスケ部の先輩後輩で、お姉さん格で生真面目な呉服売り場の若尾文子、妹のような野添ひとみ、そして恋多きエレベーターガールの江波杏子という構成です。

展開は、歌謡映画的な要素も少し入ったロマコメで、なかなか楽しいものでした。若尾文子は、ボランティアにも参加しつつ妻子ある男性に恋しますが、その夫婦ができた夫婦で、恋愛感情というよりは人間的な尊敬に移行し、身の回りに実は恋人がいたことに気づく展開。髪型がこの時代っぽくてちょっとおかしな感じでした。当時29歳。お相手の川口浩はすでに野添ひとみと結婚してます。その野添ひとみは25歳。3人の中ではまっとうな若者らしい恋愛の道でした。

江波杏子は不倫です。相手役の川崎敬三もその道には慣れたもので、ボーイフレンドの中を渡り歩く江波杏子もさすがに遊ばれた感じでした。当時20歳と一番若く、売り出し中。最後はバーに転職しますが、「だんだん心が汚れていくみたい」とか、「立派な女の職業だからしっかりやってね」とか、ちょっと複雑なものを感じます。この映画は、終始新しい女とか、新しい恋愛とかが強調されますが、デパートの上司もほぼデパート内で恋愛結婚しているようですし、現在でもこの内容であれば十分通じると思うので、当時としては新しい感覚というものの、実は古くもありの、しかもいまだに古びずという感じで、どの時代でも楽しめる恋愛劇になっていると思いました。

2020.3.8 HCMC自宅にてパソコン鑑賞

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

「女は二度生まれる」芸者を演じる若尾文子のリアルな現実感

若尾文子主演の花街ドラマ。監督は川島雄三で、若尾文子の魅力がたっぷり楽しめそうです。1961年の映画で、大映作品。当時はR18だったようです。ちょっと時代の流れを感じます。

あらすじ
ある花街の一角では、近所の靖国神社の太鼓の音がよく聞こえていました。その一室の布団の中で、芸者小えん(若尾文子)は、客の建築士筒井(山村聡)の相手をしていました。そんな彼女は、時々お風呂屋への行きかえりに見かける大学生の牧(藤巻潤)に惹かれるものを感じ、声をかけて身の上話に興じたりしましたが、牧も大学を出て東京から離れると聞き、淋しさを感じます。毎日、客から客へと寝るだけの生活の中で、知りあった寿司屋の板前、野崎(フランキー堺)にふれあうものを感じ、商売をはなれて関係を盛ったりしましたが、野崎も将来のことを考え、婿養子に行ってしまいます。

そんなある日、置屋の売春がばれて営業停止になってしまい、もとの同僚にさそわれてバーにつとめたところ、そこで筒井に再会し、二号となりました。彼女は、町で出会った少年工を旅館に連れ込んだりして、筒井を怒らせたりしたものの、献身的筒井を愛し、筒井が病にたおれると本妻の居ぬまに、懸命に看病したりもしました。生活の為に芸者に戻りましたが、筒井を愛しているため客をとるのをやめていた小えんでしたが、筒井の訃報を聞くと嘆き悲しみます。そして、座敷にでて牧に再会しましたが、彼に外国人客の接待を頼まれ絶望し、街でいつかの少年工に出会うと、山に行きたいという彼を故郷の松本へと誘い、彼女から金をもらって元気に山に向かう少年を見送り、新しい人生を生きていくことを想うのでした。



女は二度生まれる

若尾文子が主人公で全編に登場します。芸者としての男あしらいのうまさは、派手さはなくても超一流で、建築士、大学生、板前、遊び人、一元の客、少年と次々と男と巡り合い、別れていく。仕事としてこなしていく中で愛情も生まれ、仕事柄の割り切りも見え、という微妙な心情を演技していきます。それだけで全編語られると言ってもいいストーリー。体を売ることを職業としていたとしても、心のつながりができればまた話が変わってくる。それを愛というのかはわかりませんが。体を許すハードルは低いのは、少年を連れ込むあたりには見られますが、当然プライドが許さないこともある。そのような境遇を、常に心に見えない壁があるような雰囲気で演じ切る若尾文子が見事でした。

花街の女性を表現する、男から見た一つのステレオタイプとも感じました。働く女性も各人各様です。男もいろいろなタイプが現れます。どういう会話をしようと、基本は娼婦という見方をしているのはほぼ共通していました。二号を囲うのに、経済的援助という大義を騙りますが、所詮は男の願望。きれいごとを言っても男女の関係、お互いの不安定な愛情や刹那的な恋心で繋がります。美しくもありますが、つつましやかな表現の中で、描かれる現実はかなりリアルでした。その中で、少年は純真であり好感が持てました。現実を冷めた目でリアルに見ている映画だと思いました。

いろいろな事を経て、振り返れば解る時もくるということですが、やはり愛情の只中にいる時は盲目で、それが恋心という者で、それはまた人生の至高ななひと時にもなりえます。小えんを通じて、控えめな表現の中に、そういった大人の男女の機微が描かれます。若尾文子を全編堪能できる映画であることは間違いありません。そして、当時は東宝の川島雄三監督によるもので、やはり先入観かもしれませんが、いつもの大映とは、ちょっと雰囲気が違うという感じもしました。

2020.3.13 HCMC自宅にてパソコン鑑賞

テーマ : 映画レビュー
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「お嬢さん(1961)」 若尾文子と野添ひとみの楽しいロマコメ

若尾文子野添ひとみコンビの大映恋愛ドラマ。1961年の映画で、弓削太郎監督の作品です。つまりはロマコメなんですが、若尾文子はこの頃になると、落ち着いた雰囲気がぐっと出てきているので、ちょっとロマコメが似合わないかなぁ…みたいなところもあるのですが、そこは野添ひとみがしっかりフォローしているという楽しいコンビなのでした。

あらすじ
かすみ(若尾文子)とチエ子(野添ひとみ)は同じ学校に通う親友です。かすみの父は会社の部長で、そろそろ娘の結婚も気になっているようです。父の部下の若い男性たちが時々家に遊びにくるのですが、そのうちの一人である牧(田宮二郎)が、父の上司である専務を通じて、かすみをお嫁さんに欲しいと言ってきているようでした。かすみの方は、どちらかと言うと沢井(川口浩)に興味を持っているのですが、ある日東京駅でチエ子と一緒に、沢井と女性がグリーン車から降りてくるのを目撃してしまいます。かすみは興味津々で沢井に二人で会い、沢井はかすみの前で遊び人ぶりを披露しますが、かすみは沢井の女性関係を知りながらも惹かれていきます。

かすみと沢井の進展の話は、チエ子の間では女同士オープンに話しながら、お互いの恋を応援しあっていましたが、チエ子はどうやら牧の方に惹かれているようです。そして、かすみと沢井の仲はトントン拍子に進み、あっという間に結婚生活となりました。しかし、沢井と元々付き合っていた浅子が、新婚家庭に乱入し、自殺騒ぎまで起こしてしまいます。そして、牧の女性関係を知ったかすみはチエ子に注意するように忠告したところ、逆に恨みをかってしまい、かすみは今の沢井の女関係をチエ子からまくしたてられます。すっかり沢井を疑ってしまったかすみは家出してしまいますが、その疑いは誤解だったことが解ると仲直り。一方、チエ子もうまく牧と結ばれ、めでたしめでたしでした。



お嬢さん (1961)

若尾文子は役柄が女子大生なのですが、落ち着いた雰囲気で、すでに美しい年上の女性を感じます。当時は28歳です。従って、結婚してからの主婦ぶりは、かなり板についている様に思いました。卵の値段13円と、4個50円の差を、まぁ高いと驚くことも無いと思いますが…。野添ひとみはいつも通り学生っぽい感じで、明るい雰囲気です。興信所の報告書に、沢井の行動がすべて抜け落ちているのが不思議でした。そして、興味を持った時が恋の始まりという感じでとんとん拍子に進んでしまいます。浅子(仁木多鶴子)の自殺騒ぎ、あちらから帰るという、とっさにあまりにも気の利いたセリフは、ちょっと出来過ぎかな?

内容は、ロマコメに違いないと思いますが、その割には、音楽が時々必要以上に不穏だったり、画面が妙に暗かったりすることがあり、このような演出が入る意味がよく解りません。こういったストーリーですから、一貫して明るくやればいいのではと思いました。まぁ、そういった気になるところはありましたが、全体的にそつなく楽しめる作品だと思いました。やはり、若尾文子野添ひとみを見る映画ですし、いろいろと気の利いた恋の発展の場面も織り込まれています。

男性は、川口浩田宮二郎。なかなか男前の二人ですね。川口浩はあいかわらずで、いつもと変わらない調子です。というか、これしかできないのでは?田宮二郎はいつもより大人しい感じの演技だと思いました。三宅邦子は安定した良妻賢母。中田康子は、脇役で微妙ないい味を出していると思いました。61年のロマコメ、当時の若手の大映スターを楽しむという意味でも、楽しく見られると思います。

2020.3.14 HCMC自宅にてパソコン鑑賞

テーマ : 映画レビュー
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「暖流(1957)」 昼メロを見ているような増村監督の第三作

久しぶりに古い邦画を鑑賞しています。まずは、増村保造監督の第三作にあたる「暖流」。1957年の映画で大映作品です。増村保造監督の作品は、メリハリの利いたドラマティックな作風で、エンターティンメントの王道という感じで大好きなのですが、これはどうなのでしょうか。

あらすじ
経営危機に陥った志摩病院の再生のために、志摩院長(小川虎之助)は、かつて世話をした日疋(根上淳)を呼び寄せ、病院の主事として立て直しのために送り込みます。その日疋は、志摩家の邸宅でアメリカ帰りの娘である啓子(野添ひとみ)に一目ぼれしましたが、一方で啓子は、手の治療をしてもらった病院に勤務する笹島医師(品川隆二)に惹かれるものを感じていました。その頃病院では看護婦の自殺騒ぎが発生。お転婆な看護婦の石渡ぎん(左幸子)は、病院の実情を打ち明けようと、旧友の啓子に近寄ります。

一方、日疋は病院に乗り込むと、近寄ってきたぎんをスパイに仕立て、病院の内情を探り始めると、そこは医師であり、浪費家の長男の泰彦(船越英二)、私服を肥やす事務長(潮万太郎)、グータラで次のポストを狙う部長医師連中と、魑魅魍魎がうごめく世界でした。日疋は規律を厳しくしてこれにあたり、不良分子の一掃に成功。院長が経営を日疋に託して亡くなると、次の院長に著名な医師を外部から招聘し、さらに製薬会社のオーナーの相良(山茶花究)の出資を仰ぎ、ついに病院の経営を軌道に乗せました。そのころ、ぎんは日疋に恋心を抱き、献身的に日疋をサポートしていましたが、日疋の心は啓子にありました。しかし、啓子は笹島医師と婚約。日疋は、笹島の身辺を調べ、モデルと愛人関係にあることを突き止めると、婚約は破談になります、そして、日疋は啓子にプロポーズしますが、保留されてしまいました。

病院からはリタイアしたものの、志摩家の財産を自由に使えない泰彦や、利益をもっと還元させたい相良たちは、日疋が邪魔になり、妨害行為に転じ始めます。日疋は、彼らのアジトを見つけると殴り込みをかけますが、逆に返り討ちに会い、潜入して内情を探っていたぎんに介抱されました。そして、いつも日疋を思い続けるぎんの心が伝わり、日疋はぎんとの結婚を決意。病院と、志摩家の財産保全の任務を辞すために志摩家を訪れます。その時、日疋はかつて結婚を申し込んで保留されていた啓子から承諾の返事をもらいますが、時は既に遅く、啓子はさっぱりした表情で新たな道に踏み出していくことを決意。病院を辞職した日疋とぎんは、事務所を片付けると二人で手をとって病院の門を出ていくのでした。



暖流 1957

増村保造監督の第三作目。左幸子が大活躍です。病院を舞台にしたドラマで、のちのテレビドラマのような雰囲気。ちょうど昼メロをみている感じでもありました。それぞれの誇張された演技で、はっきりと、いろいろな性格をエピソードで表していく感じです。とにかく、左幸子のお転婆ぶりが目立つのですが、一方の野添ひとみが意外に上品な役柄でした。ちょっと見違えた感じがしました。この二人の結婚がテーマで、あと若手女優は叶順子。看護婦の中で一番目立っています。

この小説って、読んだことも無いし、他の映画化作品を見た事も無いのですが、映画化が3回、テレビドラマが5回もあるんですね。やはり、昼ドラ枠でも放送されているようで、そういった向きのお話なんでしょう。1938年の小説ですが、21世紀になっても制作されているという、息の長い小説なのでした。映画の方は、高峰三枝子と水戸光子、野添ひとみ左幸子、岩下志麻と倍賞千恵子という組み合わせ。うむ、想像するだけですが、それぞれ雰囲気が違いそうです。

エピソードも、いろいろと順を追って展開していくので、連ドラ向きかもしれません。最初は、乗っ取り計画を打ち上げる部長連中ですが、いがいとヘタレでした。で、婚約までした笹島は、結婚前から2号がいて、それを当然と開き直るという、なかなか面白い性格。さらに、船越英二がバカ息子ということで、コメディ感を出しています。バカと言えば、左幸子が看護婦たちから、「あんたはバカよ」といわれて、「バカ?」と折り返す感じがとても可愛らしかった。なんか、天然の余裕という感じでした。

2020.3.8 HCMC自宅にてパソコン鑑賞

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「ストレンジャーズ6」 キューバ民衆の抵抗とアメリカ人

ジョン・ヒューストン監督による1949年に製作されたアクション映画。原題は、We Were Strangersで、異国で戦う主人公の立ち位置や、アメリカとキューバの切るに切れない意味も含めた題名と思います。邦題は流行っているテレビドラマにあやかったものでしょう。ちょっと悪意を感じます。1932年のキューバの政権を握っていたマチャド大統領の暗殺未遂事件をベースに描かれた物語でした。

あらすじ
ティナ(ジェニファー・ジョーンズ)は銀行員で、反政府グループに加わる弟がいました。その弟が、政府側の暗殺者に目の前で射殺され、彼女は復讐を誓います。葬儀の時に、アメリカ人のトニー(ジョン・ガーフィールド)は、彼女に反政府組織に加わるように誘い、ティナの家が墓地に隣接していることを利用して、警戒が厳重で近寄れない独裁者の暗殺計画を作り上げました。それは、ティナの家の地下から墓地までトンネルを掘り、その墓地に墓を持つ要人を暗殺して爆弾を仕掛け、独裁者が葬儀に参列した時に爆発させるというものでした。トンネルの掘削が進む中で、メンバーの一人は無関係の者まで巻き添えにする計画に悩んで精神に異常をきたし、また政府側として、組織の壊滅を目指すアリエテ(ペドロ・アルメンダリス)は、ティナとトニーの行動を注視しており、ティナの家を訪れ、脅しながら誘惑します。

トンネルの準備が整い、要人を暗殺したものの、要人の家族はこの墓地を葬儀の場所に選びませんでした。すでにアリエテから厳しくマークされていたトニーは、キューバを脱出する計画を立てます。 ティナは彼女の銀行にあるトニーの口座から現金をおろしてトニーと合流する予定でしたが、アリエテの配下の者により阻まれます。すでに愛し合っていたトニーとティナ。トニーはティナを残して去ることができず、ティナの家に戻り、そこで政府側の勢力との銃撃戦となりました…。



ストレンジャーズ6

キューバの命がけの反政府運動の物語。といってもカストロによる革命ではなく、バティスタ政権の誕生のさらに前段にあたるもの。この映画ができた時期は、まだカストロは活躍しておらず、アメリカの傀儡政権のバティスタの時代。そういう意味では、キューバの当時の体制はアメリカにすんなり受け入れられるものだったのでしょう。アメリカの巨大企業やマフィアと政府上層部が深い関係を持ち、実質彼らに富みが集中するという状況の中での、民衆の抵抗の物語です。

そういった地下抵抗組織の活動を描いた映画ですので、一貫してかなりの緊張感がありました。ジョン・ガーフィールドとジェニファー・ジョーンズの活躍は勿論、他の組織の登場人物もよく描き分けられており、精神を病みながら掘削に難渋していく様子など素晴らしい演技になっていると思いました。ジェニファー・ジョーンズが機関銃を持ってぶっ放しているところなんか、なかなか見られないです。 最後は二人の愛と犠牲、そしてその上にやってくる民衆の勝利と続く幕切れです。

敵役としてペドロ・アルメンダリスの演じるアリエテですが、ジェニファーを口説く場面を見ていると、手放しで100%悪だと憎めなくもなります。もちろんひどい奴には違いないのですが、発言の中にもキューバ人としての複雑な忸怩たる心情などが見え隠れしており、ささやかながらも、富める国と搾取される国の葛藤が感じられました。キューバに生まれ、その政府で上を目指し、反体制派を潰していきながら、異国で動き回る反体制派のアメリカ人とそれに加担するキューバ人の美しい女性という構造は、どのように映るのでしょうか。その対比がこの映画の味わいを増しているものと思いました。

2019.9.18 HCMC自宅にてパソコン鑑賞

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「悪魔の毒々バーガー 添加物100%」 気楽なB級コメディホラーを楽しめます

たまたま見つけたB級ホラーを、突っ込みどころなど楽しみに見ていました。原題は、「The Mad」。2007年のカナダ映画で、ジョン・カランギス監督の作品です。

あらすじ
田舎の精肉工場で作られたミンチが、配達されるシーンからスタートします。妻を亡くして独り者のジェイソン(ビリー・ゼイン)は、娘のエイミー(マギー・キャッスル)とその彼氏のブレイク(エヴァン・チャールズ・フロック)、そして後妻にしようと思っているモニカ(シャウナ・マクドナルド)を連れてドライブ中、ちょうどカーニバルをやっている村のモーテルに泊まることにしました。モニカとエイミーの仲がうまくいってないのが気がかりなジェイソンなのでした。一行は近くのハンバーガーレストランに入り、名物のハンバーガーを注文しますが品切れで、仕方なく別のものを注文します。その頃、ミンチを作った農場では、牛たちに変な薬を与えているのでした。

ハンバーガーレストランでは、ハンバーガーを食べた客達が倒れ始めました。そして、再び起き上がると、口から泡を吐きながら襲い掛かります。まずモニカが襲われ、ジェンソンやブレイクに加え店長のチャーリー(ラザフォード・グレイ)も銃を持って応戦。途中でブレイクが噛まれてしまい、足を引きずりながらブレイクは逃げます。しかし、外はゾンビだらけになっていて、モーテルにも迫ってくるゾンビ達に、3人は再びハンバーガーレストランに戻りました。店内に立てこもりますが、モニカがゾンビ化しており、ジェイソンはとどめを刺します。その時ハンバーガーのパテまでも暴れ始め、ブレイクの顔に飛びつくと、剥がすことができず、そこをゾンビ達に襲われ殺されます。結局ハンバーガーを食べた者だけがゾンビになったことに気づき、ジェイソンたちは出荷元の農場へと向かいました。

農場に行くと息子のジョニーが出てきました。ジョニーはジェイソンとエイミーを中に案内しすると、出てきた父親のアレンがジェイソンとエイミーを拘束してしまいます。ここで牛に与えていた薬がゾンビ化の原因だったのです。ジェイソンはすきを見て父親を蹴り飛ばし、どうにか脱出。その後アレンもゾンビ化し、ジョニーに噛みつくと、二人とも死んでしまいました。後日刑事とジェイソンとエイミーが、農場付近ですべて問題は解決したと話しています。しかし、車に乗った刑事の口からは泡が出始めるのでした。



悪魔の毒々バーガー 添加物100%

B級ホラーコメディで、ゾンビものでもありました。トマトが襲ってくる映画はレジェンドで、ドーナツも最近作られましたが、これは肉が襲ってきます。邦題にはバーガーとありますが、必ずしもバーガーにならなくてもいいようです。肉が緑の液体を出すのも、お決まりのパターンで、この肉は襲ってくるだけでなく、食べた人はゾンビになるという複合的な仕掛けになっていました。

さて、このゾンビは強いのか弱いのかよく解らない感じで、そのあたりはご都合主義で、強くあるべき時は強く、弱い時は弱いという、相手状況によって強さが変わるところははっきりしているようでした。つまり生き残る主人公に対しては弱いという(笑)。活躍するヒーローはビリー・ゼイン。バック・トゥー・ザ・フューチャーやタイタニックにも出演した名優ですね。80年代のニューウェーヴ讃がなかなかクールでした。

ということで、ゾンビは数体うろうろしていますが、パンデミック感はなくこちらも添え物程度で緩い感じ。全体的には緩いコメディホラーで、気軽にニヤニヤしながら楽しめるホラー映画だったと思います。そして、食糧事情に関する風刺もしっかり入っていますが、このあたりは実は笑っている場合ではないかもしれません…。

2019.9.24 HCMC自宅にてパソコン鑑賞

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「ブリタニー・ランズ・ア・マラソン」 痩せることは大切だ

日本では、Amazon Prime でのネット公開された映画。サンダンスで観客賞(ドラマ部門)を受賞しています。ポール・ダウンズ・コレイゾ監督は、これが監督として初作品。2019年のアメリカ映画です。日本ではネット配信のみではありますが、見ておく価値は十分にあると思います。

あらすじ
ブリタニー・フォーグラー(ジリアン・ベル)は気さくな性格で、ナイトライフを満喫し、毎日のように朝帰りをする生活。しかしそれは、彼女の健康を確実に蝕んでいました。ある日、ブリタニーはアデロールを処方して貰うために病院を訪れると、医者から糖尿病などの生活習慣病を発症することは免れないと告げられます。ブリタニーは初めて自分の健康に気を遣うようになり、近所でジョギングを始めることにしました。最初は1ブロックがやっとのブリタニーですが、隣人のキャサリン(ミカエラ・ワトキンス)と出会い、一緒にグループで走るようになります。そして、徐々に長い距離を走れるようになったブリタニ―は、ニューヨークシティマラソンへの出場を決意します。

ブリタニーは、ルームメイトのグレッチェン(アリス・リー)と喧嘩別れとなり、新しく得たペットシッターの仕事で、規則に反して不在の飼い主の家に住み込んでしまっているヤーン(ウトカルシュ・アンブドゥカル)と出会い、彼女もその家に住み込むことにしました。ブリタニ―は、減量には成功したものの、マラソンへの申し込みは外れてしまい、出場するには多額の寄付を行うしか方法がなくなりました。キャサリンが支援を申し出ますが、ブリタニ―はプライドからこれを断り、グループから去ってしまいます。体重を戻してしまった彼女は激しく走り続け、足首に痛みを訴えるようになり、ドクターストップをかけられます。

ヤーンとの生活も、不法居住が雇い主に見つかり追い出され、兄弟を訪ねてフィラデルフィアに向かうと、キャサリンたちのマラソンでの活躍の知らせを聞いて忸怩たるものを感じる中、弟の誕生パーティーでゲストを揶揄し、ぶち壊しにします。そして、弟に諭され、じっくり話し合った後、再び元のアパートに戻りました。ブリタニ―は広告の仕事について勉強を開始。キャサリンには、ランニングは離婚のストレスから逃避するためだったと告白され、面会権まで奪われてしまった子供たちを取り戻すために、踏み出すことを進めます。一年後、ブリタニーはマラソンに出場。キャサリンたちの応援をうけ、まだ彼女を愛しているというヤーンとも出会い、痙攣を乗り越えて完走します。その後、ブルタニーはヤーンと暮らしていますが、まだ結婚は承諾せず、彼にキスすると、家を出て走り出すのでした。



Brittany Runs a Marathon

不養生で太っているブリタニ―が、医師の忠告を受け、ニューヨークマラソンに出場する物語。ということで、それだけ見れば、非常に単純かつ分かりやすく、ある程度の面白さも保証できるというものです。自分の身を振り返ってというとなんですが、私なんか毎年医者に言われて、一週間程度努力して終わり。また次の年に言われるということの繰り返し。かなり身につまされます。ここで、ジリアン・ベルは実際に太ってから痩せていってますので、かなりリアルであり、やればできるんだという感動を与えてくれるのです。

もう一つは、ただ運動で痩せるだけの物語ではなく、ブリタニ―の心境の変化や、その成長、克服というテーマが詰まっています。デブは何事にも差別的に見られ、隣にいてもらうことで自分が引き立つし、デブであれば異性でも緊張せず、なんでも話ができるなどなど…。ブリタニ―自身もそういう状況を解っている中で、世の中に非常に懐疑的で素直になれない性格。なんでも穿った見方をしてしまうようになっているようです。それが、徐々に自信をつけ、素直な自分になっていく。痩せることはそこまでも変えていくのかということを感じます。

すっきりした筋立ての中で、そういった人間の嫌な面もかなり見せつけられる映画になっているので、手放しで笑い飛ばすわけにもいかず、考えさせるコメディになっています。それが、この映画の立派なところではないかと思いました。俳優陣では、ジリアン・ベルが一人舞台ともいえるほどの中心的存在。他の方々も好演しているのですが、彼女が徹底的に目立っています。彼女の映画を見るのは初めてですが、コメディエンヌとして人気上昇中とのことで、また見る機会もあると思います。楽しみにしています。

2019.11.16 HCMC自宅にてAmazon Primeよりのパソコン鑑賞

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「スチューバー」 配車システムネタのアクションコメディ

飛行機に乗って、見る映画を探すとき、どうしても有名作ではなく、日本未公開映画とかに目が行ってしまいます。そして、ガチな映画ではなく、気軽な映画へと。やはり長時間の拘束自体が疲れるということもあります。そして選んだ、スチューバ―は、2019年のアメリカ映画で、マイケル・ドース監督の作品です。

あらすじ
スチュ(クメイル・ナンジアニ)は、5つ星を獲得しようと躍起になっている駆け出しのUberドライバー。そんなスチュが乗せた客は、凶悪な麻薬犯罪者テジョ(イコ・ウワイス)を追跡中のロス市警刑事ヴィク(デイヴ・バウティスタ)でした。ヴィクは数ケ月前にテジョを追い詰めた時、パートナーのサラ(カレン・ギラン)を殺されたことから、テジョの逮捕に執念を燃やしていたのです。しかし、ヴィクは、眼科手術を受けたばかりで、目が良く見えず、単独で行動できない状態の上に、娘のニコール(ナタリー・モラレス)と葛藤を抱えていました。一方、スチュもガールフレンドのベッカ(ベティ・ギルピン)とのデートの約束を取り付けようと躍起になっているのでした。そして、スチュは、ヴィクの危険な指示に対応しつつもうわの空で、なんとか逃げ出してデートに向かおうと考えていたのです。

スチュとヴィクは、手がかりをもとにロス中を捜査して回り、そして、犬のピコがドラッグの証拠隠しの為に使われるのを救うと、関係する容疑者たちと交戦します。そして、動物病院で敵と銃撃戦を展開。倒した敵の携帯電話を利用して、リーダーに仲間の死を伝えつつ接触を試みます。そして、ニコールの展覧会場に駆けつけて、テジョから狙われていることを知らせます。その間もスチュはベッカと会ってベッドインしようと、連絡を取り続けているのでした。

ついに二人はテジョと対面し、汚職警官もグルになっていることを目の当たりにします。一方、スチュはベッカとの進展はこれ以上望めないことに気づかされます。スチュとヴィクはテジョと激闘の上なんとか倒しますが、現れたニコールに向かってテジョの弾が発射されてしまいます。スチュは身を挺してその弾を止めると、そこにちょうど警官隊も到着し、テジョを確保しました。スチュはこの運転によってヴィクから5つ星の評価を獲得。そしてヴィクがクリスマスにニコールを訪ねると、スチュとニコールがデートしていたのでした。



スチューバ―

配車システムの評価をネタにしたコメディ。最近ここベトナムでも配車システムを利用することがかなり多くなりました。しかし、5つ星の評価を得ることがそんなにネタになるほど難しいものか、ちょっとピンときません。容易に5つ星をつけてしまう傾向にあるので…。まぁ、それは一つのネタだからいいとして…。ストーリーは、Uber運転手と目が霞んでしまうマッチョな警官コンビの、凶悪犯追跡アクションで、ちょっといろいろな要素を詰め込み過ぎて、バランスが悪い気がしますが、それなりには楽しめるものでした。

この映画も俳優の出身地がいろいろです。運転手のクメイル・ナンジアニはパキスタン。犯人のイコ・ウワイスはインドネシア。最近のアメリカ映画は、こういった世界各地の出身の俳優さんの活躍も多くなりました。意図して多様性を示そうとしているのではと感じます。B級映画には特にいろいろなタイプの人々が混然一体となった映画をよく見かけます。でも、この映画はそれがいい方に出て、雰囲気が出ていたように感じました。

そんな中で、ヴィコを演じたデイヴ・バウティスタは、フィリピン人とギリシャ人のハーフで、数々のタイトルをもつプロレスラー。2019年を最後に引退表明をしていますが、一方映画は2009年頃から出演し始め、最近では年に3~5作ほど出演しているようです。さすが屈強な体格だけあって、このような役はなかなか迫力がありますね。ちょっと変わったアメリカ映画の一面が見られた映画でもありました。

2019.11.21 HCMC→HANEDA JL070(大幅遅延で翌朝発)にて機内鑑賞

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プロフィール

torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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