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私の好きな100本の映画⑲ 最近見た洋画が中心の5本

私の好きな100本の映画第19回

一通りの完成まであと一息。ラストスパートです。あと10本。今回も比較的最近見た映画で、いいと思った映画を5本並べました。今回はすべて外国映画で、そのうちウディ・アレンが2本。アレンの明るい映画と暗い映画各1本です。そして、映画見ることは素晴らしいと感じた残像、一流のB級映画、ホスティル、最後にこだわりの1本と、様々な映画が入っています。



91.女と男の観覧車 (Wonder Wheel)
  2017年 アメリカ 監督:ウディ・アレン 出演:ケイト・ウィンスレット ジム・ベルーシ

見た時は、それほどでもと思っていたのですが、思い返すにつけ、ケイト・ウィンスレットの演じる妻の諦観が重く心に残っており、それだけでも、素晴らしい演技だと思うようになりました。ウディ・アレンの映画は、ほぼコメディ的な映画が多いのですが、中にはこういった救いようのない映画があります。これもその一つ。コメディタッチを装いながら、内容はとても辛辣で、救いがありません。このあと、この夫婦はどういう生活をするのだろうと思ってしまうのですが、どこにも解決の糸口も出口も見当たらないという感じです。

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「女と男の観覧車」 美しい映像と、出口のない諦観を



92.ミッドナイト・イン・パリ (Midnight in Paris)
  2011年 アメリカ 監督:ウディ・アレン 出演:オーウェン・ウィルソン マリオン・コティヤール

こちらは、同じウディ・アレンでも、明るいコメディになっています。20年代のパリへのタイムスリップがテーマで、そこで出会ういろいろな人々の様子が、ノスタルジーたっぷりに描かれています。20年代のパリと言えば、私も一時期、フィッツジェラルドの本を集中して読んでいた口なので、懐かしい気分でいっぱい。そして、サロンを開いていたガートルード・スタイン役のキャシー・ベイツがなかなか良かったです。ミザリーのイメージがいつまでも強い彼女ですが、こういう役もいいんですねと思った次第。

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「ミッドナイト・イン・パリ」 ウディ・アレンの作り出す魅力に身を委ね



93.残像 (POWIDOKI)
  2016年 ポーランド 監督:アンジェイ・ワイダ 出演:ボグスワフ・リンダ ゾフィア・ヴィフラチュ

確かにアンジェイ・ワイダの最後の映画という色眼鏡もあったかもしれません。しかし、この映画は構図も色彩も素晴らしく、いちいち感心していました。なるほど、映画とはこういうものかという感じで。時代に翻弄される芸術家の生きざまを描くこの映画は、ソ連の間接支配が進むポーランドでの、弾圧や迫害を、あくまでも物静かに描いていきます。それは、徹底したやり方で、反対者を追い詰めていきます。それに対して主義を曲げない芸術家と、サポートする周囲の人々。しかし、守り切れず、時代は流れていく。じっくりと映画の素晴らしさや、雄弁さを堪能できました。

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「残像」 いい映画はいい!と、断言したくなるような映画

残像a




94.HOSTILE ホスティル (Hostile)
  2018年 フランス 監督:マチュー・テュリ 出演:ブリタニー・アッシュワース グレゴリー・フィトゥーシ

なかなか、ヒロインのジュリエットの活躍ぶりもいいし、夜の恐怖感もひしひしと伝わってきます。そして、両者消耗戦の中で、明け方の思い切った行動によって明かされた事実とは…。最後のオチが決まっていました。そういう結末もありかな?と思いつつ見ていたのですが、まさか本当にそう来るとはという感じで、全く心が無防備な状態に。こういう映画に出会うと、楽しい気分になります。それまでの昼間の砂漠のシーンもよくできていて、至高のB級映画でした。

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「HOSTILE ホスティル」 至高のB級映画だと私は思いました



95.快楽の漸進的横滑り (Glissements Progressifs Du Plaisir)
  1974年 フランス 監督:アラン・ロブ=グリエ 出演:アニセ―・アルヴィナ ジャン=ルイ・トランティニヤン

この映画は、いろいろとヨーロッパの映画を見始めたころ、映画史の本に紹介されていました。なかなか衝撃的な映像だったので、気になっていて、一度見られないものかと思っていたところ、数年前海外版BDを発見し、英語字幕で初見。なかなかわかりにくい映画ですが、雰囲気は楽しみました。最近、アラン・ロブ=グリエ特集があって、日本でいくつかの未公開映画が一挙公開され、本邦初公開となっています。いずれ、日本版DVDなんかも発売されるでしょう。それまでの思い入れもあって、この中に入れてしまいました。出演者は一流です。アニセ―・アルヴィナが美しいです。



さて、私の好きな100本の映画。95作品まできたので、あと5本。つまり1回分です。でも、これは通過点と思いますので、とりあえず、ひとまず完結させようと思います。今回は、比較的最近見た洋画を中心の紹介でした。さて、残った5本。特に企画はないのですが、最後を締めていきたいと思います。
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テーマ : お気に入り映画
ジャンル : 映画

「プロフェシー」 実話と伝承を映画化した、抑制の効いたストーリー

引き続き、未知の映画との出会いを楽しみに、大量購入DVDを消化しております。今回は、「プロフェシー」。題名からの内容の類推もできませんが、とりあえず知らないまま見ることにしました。プロフェシーとは、英語で書くと何やらかっこよくなって、意味がぼやけてしまいますが、「予言」という意味です。2002年のアメリカ映画になります。

あらすじ
念願のマイホームの購入を決めた日、クライン夫婦は奇妙な光を見て交通事故にあい、妻のメアリーはその後脳腫瘍によって亡くなってしまう。そして、残されたクラインの周りで奇妙な出来事が起こり始め、何かに導かれて着いた、ポイント・プレザントの地で起こる不可解な出来事の謎を、地元の警察官コニーと共に調査を始めるが、不思議な出来事はエスカレートしていく…。



ワシントンポストの記者ジョン・クライン(リチャード・ギア)は、妻のメアリー(デブラ・メッシング)と新居の購入を決めた帰路、異様な光を見て交通事故を起こしてしまいます。メアリーはその後の検査で脳内の腫瘍が発見され、しばらくして息を引き取りました。そして、メアリーの荷物を整理していたジョンは数々の奇妙な絵を発見しました。2年後、ジョンは何者かに導かれて着いた、深夜の町で車のエンジンが停止。仕方なく近くの家を訪ねると、家主に銃を突き付けられます。地元警察のコニー(ローラ・リニー)が駆け付けると、主人のゴードン(ウィル・パットン)とその妻(ルシンダ・ジェニー)は、3日連続で、深夜2時半にドアがノックされる現象が発生しているといいます。コニーの計らいでその場を収め、ジョンは町のモーテルに宿をとりますが、そもそも、なぜここにいるのか町の名前すら分からないジョンは、彼女にポイントプレザントという場所であることを聞きましたが、そこは短時間では到底着かないほどの遠い町でした。

翌日の夜、ジョンは不審にかられゴードンの家を見張っていると、現れたコニーから最近何件もの対応しきれない異常な報告があると聞き、彼女から詳しく内容を教えてもらいます。それは、超常現象ばかりで、そこにはメアリーが書いていた絵と同じものもありました。コニーと共に調査を開始したジョンは、ゴードンからバスルームで奇妙な予言を聞いたとの報告を受け、その後、その通りの惨事が発生したことを知ります。ジョン自身も、奇妙な声の電話を受け、怪現象の専門家であるアレクサンダー・リーク博士(アラン・ベイツ)に相談。それは、伝説の存在である、モスマンによるものだと言われ、ポイントプレザントで何かが起こるから戻らないよう警告されました。しかし、ジョンは自分の宿命ということで町に再び戻り、コニーと合流します。そして、コニーからは、海の底に沈み、37番目と呼ばれるという予知夢を見たことを聞かされます。

ジョンのもとに、彼の家にメアリーから金曜の正午に電話が入るという伝言が入り、家に戻って、電話を待ちますが、正午直前にコニーから電話が入り、彼女から一緒にクリスマスイブを過ごそうと誘われます。電話を切ると、伝言通りの死者からの電話が鳴りますが、ジョンは迷った挙句、執拗に鳴る電話を振り切り、ポイントプレザントに向かいました。約束の時間に急ぐジョンですが、シルバー橋での渋滞につかまってしまいます。ジョンは、オハイオ川の惨事の予言を思い出し、急いで避難を呼びかけ始めました。すでに、橋から軋むような音が出ており、ワイヤーが断裂。橋が崩壊していきます。同じく渋滞に巻き込まれ橋上にいたコニーもパトカーから無線で助けを呼びますが、車ごと川に落下。その様子を見ていたジョンは川へ飛び込み、彼女を無事救出しました。橋の崩壊の被害者は36人でした。その数を聞いたコニーは、夢の中で37番と呼ばれていたことを思い出し驚愕。救い出してくれたジョンに身を寄せるのでした。シルバー橋の崩壊原因は確定されず。以後、モスマンの目撃談は、ポイントプレザントでは聞かれなくなりました。

プロフェシー

ああ、これ意外といいね…。というのが感想です。実話といわゆる伝説のお話ですから、当然真実が明かされることはありません。種明かしをしてしまうと、よほどのことでない限り興ざめになってしまうので、そこはご法度でしょう。モスマンの話は、Wikipediaにもしっかり載っています。1966年に発見されたのを皮切りに、ポイントプレザントで目撃証言が相次ぎ、最初の遭遇から13か月後シルバー橋の崩落事故が発生したとの事。その後、ポイント・プレザント周辺での目撃は絶えたとのことです。いわゆる未確認動物(UMA)のお話で、ネッシーや河童と同じ。この映画の中では、災厄の予言をしています。

そういう、雪女のような結論の出ない(あるいは解っている)話ですから、ストーリーと見せ方の勝負。そこはかなり成功しているのではないでしょうか。出だしはいまいち、緊張感が無かったのですが、(これはリチャード・ギアだから?)、ゴードンに銃を突きつけられてから面白くなってきました。いろいろなエピソードが十分すぎるほど織り込まれていて、回収されないものもありという感じです。恐怖を湧き立たせるような画面構成も、まずまず凝っていて、それなりに成功していると思います。あまり、こけ脅し的になっていないので、そこは抑制のきいたいい表現で好感がもてました。

さて、主役はリチャード・ギア。ずっとラブコメ女優の相手をしていて、シリアスな演技よりもヤニ下がった雰囲気で売っているという印象を持っていたのですが、ここは普通の演技をしています。今回はUMA相手なので、シリアスなドラマのような演技は要求されないでしょうから、成功したと言えるのでは。ウィル・パットンとルシンダ・ジェニー夫妻の演技は面白いですね。異常さを秘めた演技が、この物語を盛り上げていると思いました。ローラ・リニーも抑制の効いた役柄をそつなく演じていますが、この抑制感が大切だと思いました。リチャード・ギアと思い切り絡むとぶち壊しですので。そんな中で、全体的に均衡のとれたいい映画になっていると思います。こういう雰囲気は目立たないけれど、私は好きです。

2019.1.19 HCMC自宅にて、DVDをパソコン鑑賞

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

「シティ・オブ・エンジェル」 ストーリーと配役や演技のアンマッチ感

大量購入した中古DVDからの鑑賞を続けております。今日は、「シティ・オブ・エンジェル」で、内容はよく知りません。知らない映画がいっぱいあることがよくわかりますが、こういう形で見る機会を得るというのもいいものだと思います。1998年のアメリカ映画になります。

あらすじ
天使のセス(ニコラス・ケイジ)は、手術中に患者が亡くなってしまい、悔んでいる外科医マギー(メグ・ライアン)に恋に落ちてしまう。セスは掟を破って彼女の前に姿を現すが、天使のままでは彼女を本当に感じることができない。ある日、マギーの患者の中年男メッシンジャー(デニス・フランツ)と出会い、メッシンジャーはセスの正体を見破り、自分は元天使だと告げる。妻を見染めたメッシンジャーは、落ちることによって人間になったのだった。決意したセスは永遠の命に別れを告げ、ついに人間になるが…。



高熱が元で死に瀕した少女を迎えに来る天使セスのシーンから始まります。そして、心臓外科医として自信をもって執刀するマギー。しかし、患者の容体が急変し、無くなってしまいます。そこに迎えに来ていたセスは、マギーに見つめられ恋に落ちてしまいました。しかし、天使には感覚が無く、生身の人間を感じることも触れることもできません。それでも、セスはマギーに対する思いを捨てきれず、金を破って姿を現してしまいます。患者の死で落ち込むマギーに、穏やかに慰めるセス。やがて、マギーもセスにひかれていきました。

なんとか、気を取り直して次の患者の手術を成功させたマギーですが、その患者である中年男のメッシンジャーは、セスを見て、天使であると見破ります。メッセンジャーはセスに、自身は元天使であり、今の妻に恋をして愛し合い、結婚するために人間になったのでした。メッシンジャーはセスに高いところから落ちることによって人間になることができると教えます。それを聞いて悩むセス。その間にマギーは同僚の医師ジョーダン(コーム・フォオレ)からプロポーズを受けていましたが、セスのことを思いマギーの心は複雑に揺れていました。

セスはついに、高いビルの建設現場から飛び降りました。、血が流れ、痛みを感じることで、人間になったことを感じ、喚起にあふれるセス。さっそく、セスはマギーが休暇を取っている別荘に向かいました。別荘に着くと、マギーに温かく迎えられ、湖畔での休暇を楽しく過ごします。しかしそんな幸せも長くは続かず、買い物に出かけたマギーは交通事故にあい、駆け付けたセスの腕の中で息を引き取りました。マギーとともに生きるために人間になったセスは途方に暮れてしまいますが、ひと時でもマギーを感じることができたことを幸せに思い、これからも人間として生きていく決心をするのでした。

シティ・オブ・エンジェル

メグ・ライアンの映画、本当に久しぶりに見ました。イン・ザ・カットがこけて以来、低迷してしまい、作品も少なくなっていますが、まだこの映画の時代は人気を保っていた頃だと思います。2015年には監督として映画を製作し、日本でも、2018年末にWOWOWで放映されたようですので、いずれ見られる機会があるかもしれません。そんな彼女の映画の1本ですが、この作品はメグ・ライアンらしさが大変よく出ていていいのですが、それがこの作品に合っているのかというと、少々疑問に感じました。

きっと、ストーリーからすると、この映画の主役はセス役のニコラス・ケイジではないかと思います。しかし、見る限りはストーカーみたいな感じで、気色悪い…。というような雰囲気でした。まぁ、なかなかこれを表現するのは難しいかもしれませんが、ちょっと引いていました。一方で、メグ・ライアンがお得意の、いつものラブコメ路線の目立つ演技をしているので、どうしてもラブコメ女王対オタクストーカーみたいな構図に見えてしまいました。その辺、ストーリーと配役や演技のバランスがあっていないと思いました。

ストーリー展開も、ゆっくりした雰囲気で流れる割には、やることが結構極端であったり、唐突であったりしてうまくなじめませんでした。ということで、結果論めいてはいますが、メグ・ライアンは、自分が目指したものとか、オファーされる作品とか、自分の魅力とかがアンマッチで、迷走たかな?という感じです。あとは、この映画黒い天使が沢山立っているシーンが時々出てきますが、そこは幻想的でとても良かったと思いました。

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

「プライベート・ベンジャミン」 懐かしい雰囲気の80年代コメディ

今回は、大量購入のDVDの消化です。この映画は名前は聞いたことがあるので、きっと有名な映画です。ただし、内容は今まで気にしていませんでした。公開された1981年当時は、やはりSFXの映画が好きだったので、あまりドラマやコメディは顧みなかったのです。そういう年頃でした?1981年製作のアメリカ映画になります。

あらすじ
バツイチのジュディ・ベンジャミン(ゴールディ・ホーン)は、2度目の結婚式を迎えるが、初夜の夜に新郎が腹上死してしまう。悲嘆にくれる彼女は、採用担当の夢のような話に乗せられて陸軍に入隊するが、現実はそう甘くはなかった。しかし、模擬戦で思わぬ戦功をあげ、配属先はエリート集団の空挺部隊。そこで上官の弱みを握った彼女は、ベルギーのNATO勤務を勝ち得てしまう。そこで新しい恋人も得たジュディだったが、NATOでかつての訓練教官で、宿敵のルイス大尉(アイリーン・ブレナン)と再会してしまい…。



温かい両親の元で世間知らずのまますくすくと育ったジュディ・ベンジャミンは、2度目の結婚式を迎え、幸せの絶頂にいました。しかし、その夜新郎が腹上死してしまい、絶望のどん底に落ちてしまいます。失意の彼女は、陸軍の新兵徴募官のバラード軍曹(ハリー・ディーン・スタントン)に出会い、彼の説明に、軍隊を天国の様に思った彼女は早速応募、訓練基地に入隊しました。しかしそこでは、古参の女性教育係ルイス大尉の厳しい指導の下、想像とは全く違った訓練が始まったのでした。

訓練には到底ついていけず、落ちこぼれ寸前の彼女ですが、模擬実戦で思わぬ大戦果を挙げ、基地司令官のソーンプッシュ大佐(ロバート・ウェッバー)にすっかり気に入られた彼女は、訓練期間終了後、彼の空挺部隊に配属されます。そして、その頃彼女は休暇中に出会ったパリの医師アンリ(アーマンド・アサンテ)ともいい関係になっていました。空挺部隊の訓練中、彼女を気に入った大佐に襲われそうになったジュディは、これをネタに地上勤務であるブリュッセルのNATOへの転勤を勝ち得ました。

NATOに転勤したジュディは、本部勤務で休日はアンリと過ごすという充実した日々を送りますが、同じNATOに転属していた天敵のルイス大尉と再び遭遇。彼女の奸計により、アンリか退役かを迫られ、彼女は結婚を決心。一時再び幸せの絶頂に達します。しかし、やがてアンリが俗物で浮気性であることが露呈し、ジュディを悩ませはじめ、そしてついに、結婚式の当日も浮気をやめない彼に爆発。ジュディは神父の前でアンリとの結婚を断り、清々しい面持ちで式場を去ってしまうのでした。

プライベート・ベンジャミン

なかなか楽しかったです。特に前半は…。陸軍に入隊して、落下傘で降りるまでは大いに楽しんでいたのですが、ちょっとそこから尻すぼみかなという感じでした。飛行機の上でジュディを襲ったのは、そうやって無理やり飛び降りさせるというのが目的かと思っていた。本気で襲ったとは…。そこから先は、アンリとのデートとNATO本部での話になるのですが、ちょっとありきたりな感じで、インパクトが今一つでした。ゴールディ・ホーンの制服姿が良かったというところが一番かな。

さて、ゴールディ・ホーンですが、私が見たことあるのは、続・激突カージャックですね。大変面白かったです。他にもありますが、あまり覚えていないので。最高のコメディアンヌだと思います。続激突はそういう役ではありませんでしたが。この映画も、ゴールディ・ホーンの魅力たっぷりです。他の映画も見てみたいので、また、出会えるといいなと思います。あとは、アイリーン・ブレナンが印象的。もう故人になってしまいました。

戦場コメディを見て思うのですが、やはり軍隊が身近にないと作られないですね。自衛隊はあるのですが、とてもコメディの対象になりそうもない。親近感を持つのがタブーみたいな感じです。日本ではいつの間にか戦場の映画自体がめったに作られなくなってしまいました。1970年代までは、いろいろあったように思うのですが。それこそ戦場コメディと言ってもいい、兵隊やくざとか。野火のような、悲惨さを強調するものは時々あるようですが、世代が変わってしまったということですね。


2019.1.15 HCMC自宅にてDVDをパソコン鑑賞

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私の好きな100本の映画⑱ 最近見た古典的な邦画の数々

私の好きな100本の映画第18回

久しぶりの投稿になります。前回までで85本、あと15本という段階で、そろそろネタ切れしてきたので、若干補充を図っていたところです。昔見た映画も混じりますが、これからは基本的に最近見た映画が多くなってくると思います。今回選んだ5本は、日本映画の中でも古い作品を集めました。最近この分野を結構見ていたということもありましたが、さらに増村保造監督に大きく偏ってしまいました(笑)。



86.大人の見る絵本 生れてはみたけれど
  1932年 日本 監督:小津安二郎 出演:斎藤達雄 吉川満子

小学校には、いろんな家庭の子供たちがいて、それぞれの生活や家族環境も違うというのは、古今変わらないことですが、そのような家庭と子供たちの交流を描いたお話です。子供にとって親は尊敬すべき存在。しかし、その行動から疑問を持ち反発する子供たち。そして、温かく子供を見守る親心。そういったものが、ストレートによく描かれている映画でした。そして現在に至る松竹映画の源流でもあり、いつの世でも普遍的に鑑賞できる映画だと思います。

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「大人の見る繪本 生れてはみたけれど」 小市民映画に見る至上の幸福感



87.赤い天使
  1966年 日本 監督:増村保造 出演:若尾文子 芦田伸介

野戦病院を主題とした映画です。当時の状況が大変生々しく描かれています。白黒ですが、カラーにするとスプラッタ顔負けの映像ができたかもしれません。それが、日常だったということでしょう。従軍慰安婦も描かれており、今この映画を作ったらきっと物議をかもすのだろうと思いますが、これが作られた時代と今では、諸外国との関係性においても隔世の感がありますし、日本人による戦争を表現できる人ももはやいないでしょう。そして、映画的にも大変素晴らしいものでした。

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「赤い天使」 日本軍の戦争の日常、野戦病院、従軍慰安婦



88.砂の女
  1964年 日本 監督:勅使河原宏 出演:岡田英次 岸田今日子

一度読んで私にトラウマが発生したのが、阿部公房のこの小説なのですが、女性観が変わったとは言えないまでも、この女性観に妙に納得してしまい、その後この女を頭の片隅に置いて女性を見るようになってしまったという害悪小説(笑)です。映像化されたものを今見ても、そこまでとは思わないのですが、小説で読んだときは妙な影響を残しました。今では、女性と話をするときはいろいろ言葉を尽くすのですが、少し仲良くなると止まってしまいます。蟻地獄から逃れられなくなるような気がして…。

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「砂の女」 私のトラウマ小説のひとつである砂の女を見てみる

砂の女2



89.青空娘
  1957年 日本 監督:増村保造 出演:若尾文子 川崎敬三

映像といい、ストーリーといい、若尾文子といい、素晴らしくすがすがしい映画でした。少し前、東京の劇場で若尾文子特集をやっていた時も、この映画の画像がポスターに使われていました。増村保造・若尾文子のコンビは最高ですね。赤い天使もそうですけど、若尾文子がとても美しく出来上がります。ストーリーは普通のラブストーリーなのですが、ちょっとひねりも聞いていて楽しめるものでした。当時の東京の風景がカラーで見られるのも良かったです。

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「青空娘」 なんという美しく清々しい映画なのでしょう



90.くちづけ
  1957年 日本 監督:増村保造 出演:川口浩 野添ひとみ

増村保造のデビュー作になります。外連味の無い作品として面白く鑑賞しました。オートバイのシーンでは、何やらイタリア映画を見ているような錯覚に陥りましたが、これはイタリア帰りの増村保造が作ったものですから、多分に影響があったのでしょう。川口浩はつっけんどんな話し方ですが熱演で、その後本当に結婚してしまった野添ひとみも、可愛くて良かったです。ラストのラブシーンに至るところは、気合が入っていて良かったと思いました。

このブログ内に記事があります。
「くちづけ」 増村保造監督のイタリア帰りのデビュー作



さて、私の好きな100本の映画。久しぶりに書いてみたのですが、ずいぶん偏ってしまいました。そもそも見た本数がそう多くない中で選んでいるのですから、年を経て100を維持するにはいずれ取捨選択していかないといけないのかな?なんて考えたりしています。さて、あと10本。とにかく、一旦100までは完成させたいと思っています。

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「レッド・イノセンス」 気軽にストーリーの楽しめるB級作品でした


勢いで、大量購入DVDの中にあった映画を鑑賞。この映画、カナダで2004年に映画祭に出品されたほか、他国ではDVD premiereとして世に出ております。そんな映画なので、お茶の目で見る映画という感じかな?などと思いつつ見てみました。原題は「The Good Shepherd」なんですが、いろんな国で思い思いの題がつけられているようです。2004年カナダの製作になります。

あらすじ
ある街で起こった殺人事件。現場にいた神父が犯人として逮捕されるが、神父はその職責を守り、直前に聞いた事件の鍵となる「告白」について、黙秘する。ダニエル神父は調査を任せられるが、真相が語られないまま、逮捕された神父も自殺してしまい…。



ダニエル神父(クリスチャン・スレーター)は、教区の神父としての能力よりも、資金集めなどの能力をかわれた神父でした。ところがある日、神父による信者殺しというスキャンダラスな事件で逮捕されたアンドリュー神父(Von Flores)が、取り調べに沈黙を続け、ダニエル神父を指名しているということで、対応を依頼されます。そのアンドリュー神父と対面したダニエルは、彼が事件前にある告解を聞き、現場に向かった事、そして、告解は完全に秘密であり、神父の立場としていかなる場合でも公表できないということを聞かされました。ダニエルは現状を打開すべく、元恋人のテレビレポーターのマデリン(モーリー・パーカー)に公開インタビューを依頼しますが、成果は得られず、アンドリューも自殺してしまいました。

この自殺そのものも疑問視されている中、マデリンからも、自己保身のみで信者の立場に立たない、教会とダニエルの態度を攻められ、ダニエルは、アンドリューが勤務していた教区の担当を引き継ぎ、独自に調査を開始します。アンドリュー神父は定期的に殺された信者の住んでいた施設を訪れていました。その信者は男娼でもあったようです。これが元で、アンドリュー神父はその信者との関係のもつれから、彼を殺したのではないかと疑われていたのでした。ダニエルはその施設を訪れ、管理人のMrs.ギャラガー(Nancy Beatty)が施設の少年たちに非常に厳しく管理し、さらに告解室に録音テープを仕掛けて、彼らを監視していたことを突き止め、追い込まれたギャラガー氏は、ダニエル神父の行動を教会に訴えました。

これにより、ダニエルは教会幹部から神父の職を解かれてしまいましたが、独自に捜査を進め、ギャラガー氏の自宅に秘かに侵入したところ、彼女が死んでいるのを発見、これによって殺人容疑まで掛けられてしまいました。警察の取り調べを受け、進退窮まったダニエルはマデリンと共に、神父としてはタブーである告解の録音されたテープの再生を試みようとしますが、そこに犯人が現れ、ダニエルを襲います。 ダニエルとマデリンはこれに何とか抵抗し、警察隊も現れ、なんとか窮地を逃れることができました。その後ダニエルは、良い神父となって教区の神父の職を真摯に遂行し始めるのでした。

レッド・イノセンス

ストーリー自体は面白かったです。そして、いろいろと膨らませれば、さらに面白くできるストーリーだと思いました。しかし、出来上がった結果はちょっと軽めで、そこが残念なところだと思います。伏線や小道具はちりばめられてはいるものの、うまく効果的に使われておらず、犯人が解って、なるほどという感じにも乏しく、謎解きの醍醐味があまり出ていません。それもまぁ、ありがちと言えばそれまでですが。

途中、あえて怪しさを醸し出させるのはフンメル神父(Colin Glazer)なんですが、これはいわばブラフですね。で、最終的にはあいつかという…。怪しさだけで犯人の意外性を出そうとしている感じを受けてしまいました。とは言いつつ、全体的には普通に楽しめました。ストーリーの骨格が面白かったからだと思います。DVDプレミアということで、お茶の間で見るドラマという感じで見れば、結構いい線をいっていると思います。カナダの都市で起こる事象も、いろいろと織り込まれていました。

役者で有名どころは、クリスチャン・スレーターで、最近見たインビジブル2にも、戦争の英雄で透明人間にされる役で出ていました。同じ購入ロットにあったので、クリスチャン・スレーターファンが処分したDVDだったのかな?あとは、スティーブン・レイやモーリー・パーカーなど、渋めではありますが、いい役者さんが出ています。そういう意味では、演技は安定していて、気軽に楽しめるB級作品というところでしょうか。見る機会があって良かったとも思える映画でした。

2019.1.13 HCMC自宅にてDVDをパソコン鑑賞

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「アパートメント」 ('96 仏) 重い雰囲気の、一途な不倫ラブストーリー

買い置きDVDの鑑賞ですが、これは大量購入した中にあったものではなく、選んで買っていたものなので、心して見ましょう。外国映画も久しぶりに見始めて、やっとこのあたりの映画を見る気分になりました。1996年のフランス作品です。

あらすじ
ニューヨーク滞在を経てビジネスマンとして成功し、婚約者も得て順風満帆のマックス(ヴァンサン・カッセル)は、東京への出張を前にしたカフェでの打ち合わせで、二年前に別れて以来音信不通のリザ(モニカ・ベルッチ)の声を聴く。その声と内容にかつての記憶を呼び覚まされたマックスは、東京行きを延期してリザの消息を訪ね、見つけたリザのアパートに侵入したマックスが出会ったのは、リザという名の別の女性(ロマーヌ・ボーランジェ)だった…。



マックスは、ニューヨークで知り合った婚約者ミュリエル(サンドリーヌ・キベルラン)たちとカフェで食事中に、偶然2年前に音信不通になった恋人リザ(モニカ・ベルッチ)の声を聞きます。彼はミュリエルには内緒で出張を延期して、友人のリュシアン(ジャン=フィリップ・エコフェ)の助けを借りてリザの行方を捜しはじめ、リザの今の交際相手で妻を交通事故で亡くしたばかりの画商を追い、やっとリザのアパートににたどりつきました。しかし、そこにいたのはリザと名乗る見知らぬ女。しかし、マックスは彼女とも関係を持ってしまいます。

彼女は実は、かつて女優の卵だったリザの向かいのアパートに住んでいて、リザの部屋を訪れるマックスに恋をしてしまい、リザに取り入って親友になったのでした。2年前、マックスがプロポーズをした時のこと、その回答の日からリザは消えてしまい、マックスもニューヨークに立つことになったのですが、その日はリザにイタリア公演が舞い込んだため、リザは彼女に2ヶ月間待ってくれたら結婚するという手紙を託していたのです。これを彼女はもみ消してしまったため、お互い事情を知らないまま、2人は別れ輪kれになっていたのでした。

彼女は、再会できたマックスを自分のものにしようと、活動し始めます。電話や伝言そして偶然も重なり、マックスとリザはお互い知らぬまま、すれ違いの連続。一方、リュシアンも交際中の彼女がいましたが、それが実は彼女で、名前はアリスということでした。やがて、マックス・リュシアン・アリスの3人が会し、今までのことが徐々に明るみに出て、リザもマックスの存在に気づき、連絡を取ろうとし、待ち合わせの場所に向かいます。一方、アリスを愛し始めたマックスは、その日リザからもらったローマ行きのチケットで旅立とうとしているのを知り、引き留めようと空港に駆け付けます。リザはマックスに出会えずアパートに帰ると、別れ話中の画商がリザをガス自殺の巻き添えにし、空港でアリスの引き留めに成功したマックスは荷物の引き取りに向かうと、東京からの帰りを迎えに来たミュリエルと会い、抱き合ってしまうマックスを、アリスは見守るしかありませんでした。

アパートメント

ラストにかなり意表を突かれました。予定調和的な映画に慣れていると、思い切り裏切られると思います。それも途中で、どうなるのだろうというハラハラ感もあり、最終的には、そもそもこのストーリーはいったいどこを目指したのだ?という感じで。そういう意味で、脱帽という映画でした。この映画、数々のヒッチコックの映画の影響を受けているということで。そういう意味では、「裏窓」や「めまい」を思わせる場面がいろいろと織り込まれていました。

最後の、ロマーヌ・ボーランジェの表情がいいですね。何か語るという感じの表情は、大変複雑でいろいろな心理が見え隠れしていると思います。このあと、ミュリエルに対する攻撃が始まるのでしょうか。モニカ・ベルッチの方は、結局割を食った形になっているのですが、まぁ、そもそも大切なことは自分でしっかり対応しましょうというのが教訓ということで。登場人物の行動にはそれぞれ問題があると思うのですが、それぞれを正当化できる根拠を持っているというのも面白いところです。

ロマーヌ・ボーランジェと、モニカ・ベルッチですが、二人とも若いですね。1996年であれば、20代から30代の花盛りで、その意味でもなかなか見ごたえがある映画でした。その後もキャリアを積み重ねている二人なので、またいろいろな映画の中でお会いできると思います。ということで、見ている間はすれ違いの連続でやきもきさせられ、ハッピーエンドでは解決されず、重い雰囲気で終わってしまう、しかも、美人女優の共演という、大変見ごたえのある映画でした。

2019.1.13 HCMC自宅にて、DVDをパソコン鑑賞

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「インビジブル2」 前作より落ち着いた、そこそこ楽しめるB級映画

大量購入のDVDの消化として適当に1枚選択して見てみました。ケヴィン・ベーコンが透明になった「インビジブル」も見たことはありますが、撮影の工夫は面白かったものの、お世辞にもいい映画とは言えなかったという記憶です。さらに、続編ですからあまり期待しないで見ましょう。2006年アメリカの映画ですが、本国では劇場未公開で、DVDプレミアです。

あらすじ
パーティーで、生き延びるための血清を求める透明人間(クリスチャン・スレーター)が、一人の博士を殺害し、マギー(ローラ・リーガン)が血清を作ることができることを知ると、彼女の家に向かう。フランク刑事(ピーター・ファシネリ)とリサ刑事(サラ・ディーキンス)は、犯人が次に狙うと見られる彼女の警護を命じられるが、任務中にリサが襲撃され死亡。フランクとマギーは警察署はまで逃げ延びるが、上司にマギーを軍に引き渡し、操作は中止すると言われる。納得のいかないフランクは、彼女を連れ出し事件の真相に迫る中で、透明人間、国防総省との三つ巴の争いが開始された…。



パーティーで、一人の博士が透明人間に襲われ、殺害されます。透明人間は何もしないと死に向かうのみ。それを回避するには血清が必要なのでした。彼は博士の死の直前にマギーなら作れるということを聞き出すと、彼女の家に向かいます。一方、この事件現場に急行したフランク刑事(ピーター・ファシネリ)とリサ刑事(サラ・ディーキンス)ですが、その場の退去を命ぜられ、捜査は国防総省が引き継ぐと言われます。そして、二人はマギーの警護に回されました。しかし、マギーの家でリサは透明人間に襲われ死亡。フランクはマギーをなんとか警察署に連れていきますが、上司にマギーを軍に引き渡し、これ以上は捜査しないと通告されます。納得のいかないフランクはマギーを連れて逃亡。独自に調査を開始しました。

マギーは事の発端をフランクに話します。それは理想的な戦士を作るための研究で、マギーのチームが元イラクに従軍した特殊部隊の兵士グリフィンを使って透明化に成功。しかし、突如研究は中断されたというもの。そして、彼はそのまま放置すると死に至るというものでした。なぜか秘密の流出を恐れる当局は血眼になって二人を追跡し始めます。逃亡中の二人は、マギーの携帯に入った情報から、その場所に行ってみると、そこには瀕死の別の透明人間にされた兵士がいました。マギーによると3人が実験台にされ、うち1名は死亡しているとの事。その瀕死の男は、この研究は透明人間を使って政敵を次々と殺害することに使われ、やがて目標は一般人に及びエスカレートしていったとのこと。しかし、彼もそこに現れたグリフィンに斃されてしまいます。

どうしても血清を手に入れたいグリフィンは、マギーの妹を人質にマギーを捕まえ、血清を作らせます。そして、グリフィンの体内に駐車する時に、毒殺を恐れたグリフィンは、マギーに自分にも打てと言い、マギーはこれに従います。そしてグリフィンへの注射が終わると、彼は、すでにマギーは用なしと、殺害しようとしますが、そこに、自分も透明人間になる注射を打ったフランクが登場、グリフィンとの透明の戦いが始まりました。優位に戦いを進めていたグリフィンですが、マギーに打たれた注射によって体に異常をきたし始めます。実は、マギーが注射したのは殺鼠剤で、彼女は自分にも打ったため二人ともそこに倒れてしまいます。そして、フランクはグリフィンの息の根を止めてしまいます。そして、病室では体の回復を待つマギー。また彼女は、きっとフランクが彼女を求めてやってくると、静かに待つのでしたが…。

インビジブル2

見ている分にはそれなりに楽しめました。前作と同様に話に重みがなく、ビジュアル重視という感じはありますが、逆に無理もしていませんという感じです。本国ではDVDプレミアなので、まぁその程度のB級作品と思えばなかなかよくできていると言ってもいいでしょうが、最近B級とはいえ、どんどんハードルは上がっていますからね。やはり人格の造形が欠如しているような感じで、登場人物の間に親近感が育ったところで、過程に厚みがないので、表面をなぞっているだけに思えます。

ラストは、やはり透明化してしまうと人格が変わってしまうという、前作からの流れを辿って、思わせぶりに、含みを残して終わっていきます。続編意識ということでもあり、そういう終わり方をしたという感じでもありです。途中に出てくる、ベーコンを排斥している男が透明人間にぶっ飛ばされるのは、ケビン・ベーコンにかけたギャグですかね???ローラ・リーガンはなかなか清楚でいい感じでした。ラストとか良かったです。下着になるよう強要されるサービスがありますが、下着が上下揃いでは無いのは、日常感?

やはり、自分的にもあまり評価をしていなかった前作の方が、でたらめな迫力がありました。今回は小ぢんまりして可もなく不可もなく、楽しんだという感じです。そうですね、雨の中の決闘シーンとか面白い趣向と思いました。ただ、さすがにわかりづらくって映像映えにはもう一歩という感じですね。あとは、一番最初に殺された博士の憎たらしさは、セリフによるものもありますが良く出ていました。最初に殺されて納得という演出です。

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「黒い十人の女」 名女優たちが織り成すアバンギャルドな心理戦

BSプレミアムから録画していた映画の鑑賞です。かなり前に録画したものと思いますが、なんとなく見るのに気合が必要な感じで、そのままになっていました。1961年の大映製作です。

あらすじ
テレビ局のプロデューサーの風松吉は、美しい妻・双葉がいながら、多くの女と関係を持っていた。愛人たちはお互いの存在を知っており、奇妙な関係が育っていく。ある日愛人の一人で女優の市子は双葉と松吉を殺す計画を話し合う。印刷会社を経営している三輪子はそれを聞いて、松吉に打ち明け、松吉に問い詰められた双葉はあっさり計画を認める。松吉は愛人関係を清算するため、双葉に狂言殺人を持ち掛け、愛人が全員集合した前で、空砲のピストルで松吉を撃ち、殺したように見せかける。愛人たちは離散し、双葉は松吉を匿うが、やがてこれも愛人たちの知るところとなり、双葉は夜道で全員から問い詰められる。ついに、双葉は松吉を譲ることになるが…。



夜のどこかに集まる女たち。中心にいるのは双葉(山本富士子)で集まった女たちは、双葉を取り巻いて何やら糾弾しているようです。そして、過去に戻り、ストーリーが始まります。

テレビ局のプロデューサー風松吉(船越英二)は、妻・双葉がいながら、多くの女と交際しています。妻と愛人たちは相互に存在を知っており、それぞれ松吉に忘れがたい魅力を感じ、また奇妙な連携がありました。ある日愛人の一人女優の市子(岸恵子)は双葉を訪ね、進展のない関係に終止符を打ちたく、皆で松吉を殺す仮想の計画を話し合います。印刷会社経営の三輪子(宮城まり子)は、それを聞いて松吉に単独で情報を流し、自分以外の関係を清算するよう迫ります。松吉はどうしていいか解らず双葉に相談し、狂言殺人を計画しました。

松吉を殺すための約束の日、双葉のレストランに愛人たちが集まります。双葉は用意した空砲のピストルで松吉を撃ち、殺したように見せかけ、愛人たちは、自分たちが共犯になることを恐れて、妻に罪を着せたつもりで逃げ出しますが、三輪子だけは後を追って自殺してしまいました。その後、双葉にかくまわれていた松吉ですが、やがて愛人たちに知られてしまい、冒頭の場面に戻ります。そこで、双葉が松吉を譲ると言ったため、市子が松吉を引き取るといい、松吉は市子の家で、何もしない日々を送ることとなりました。

ある日、怠惰な生活に飽きた松吉は、出勤しようとしますが、市子が松吉の退職届を出し、双葉も離婚届を出し、そして、愛人9人で生活費を出し合い松吉を養う計画になっていることを知らされます。すべての社会生活を失ってしまったと思った松吉は悲嘆にくれ、市子もわずらわしさから女優を引退しますが、その引退パーティに集まった愛人たちと双葉から祝福の花束を受け、皆は怠惰になった松吉には魅力を感じなくなり、それぞれの道に進んでいることを知らされます。そんな市子はパーティーの後、冷たい表情で自動車を運転しつつ闇の中に消えていくのでした。

黒い十人の女

暗い夜に、双葉を糾弾する9人の女のシーンや、10人の女に囲まれている風松吉のシーンが印象的でした。アバンギャルドな雰囲気が出ていて、素晴らしいと思います。ストーリー自体は心理戦が主で、それぞれの登場人物の、ちょっと異常感のある類型的な性格も面白いものでした。一方で、松吉の方は、当時のテレビ局という職場や、現代の精神の貧困的な話もありますが、あまり性格を感じられず、話の中では男という置物にすぎないように感じました。

山本富士子、岸恵子、岸田今日子、宮城まり子、中村珠緒と、有名な女優さんが勢ぞろいです。それぞれに美しくて、また個性のある演技を見せてくれているのが見ものです。中村珠緒とか、小悪魔的で可愛かったですね。山本富士子、岸恵子は物語の中でも両巨頭という感じで相対し、その中で宮城まり子が個性的な演技でした。船越英二は、このチャラい役柄ですがあくまで普通に演技しているのに好感が持てます。

そういう訳で、見どころが多く、なかなか面白い映画でした。当時の日本映画は、こういった気合の入った作品が多く作られていたのがよくわかります。変わったシチュエーションでドラマを作って心理的葛藤を表現していく感じは好きです。しかし欲を言えば、ちょっと焦点がぼけていて、主張が解りづらいような気がしました。いろいろと解釈できるのはいい事ですが、もう一つ何か伝わってきて欲しいようなそんな気がしました。でも画面といい、女優たちの演技といい、面白い映画であることは間違いないと思います。

2018.11.24 自宅にて、NHK-BSプレミアムの録画を鑑賞

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「巴里のアメリカ人」 美しい夢を見せてくれる映画だと思います

買い置きDVDの章かです。これは、中古を大量買いしたDVDにあった一枚。1950年代のアメリカのミュージカル映画の名作の一つですが、この手の映画いろいろあるのですけど、ほとんど見ていません。西部劇はよく見たのですがね。ということで、1951年のアメリカ映画になります。ちなみに、アカデミー賞受賞作品です。

あらすじ

ジェリー・ムリガン(ジーン・ケリー)は、一人前の絵描きになることを夢見てパリに滞在、仲間は、売れないピアニスト、アダム(オスカー・レヴァント)や、成功している歌手アンリ(ジョルジュ・ゲタリー)たちである。ある日、ジェリーの絵を買い求め、パトロンになるという貴婦人ミロ(ニナ・フォック)が現れ、なにかと世話をやくが、ジェリーはバーで見かけた、清楚なパリ娘リズ(レスリー・キャロン)に惹かれてしまい、強引に彼女に会ううちに、お互いに愛し合う仲となった。しかし、リズはお世話になって恩義のあるアンリと結婚することが判明、ジェリーはそれを知り絶望のどん底に突き落とされるが…。



一流の画家を目指す、気さくなアメリア人のジェリーは、セーヌ河畔の小さなアパートに住んでいました。同じアパートには、なかなか芽の出ないピアニストのアダムが住んでおり、二人は懇意にしています。そして、この二人に、フランスの有名な歌手アンリも、仲の良い友達として、いつも一緒に行動していました。そんなある日、ジェリーが街頭に並べている絵をみかけた貴婦人のミロが、ジェリーの絵を見染め、パトロンになると申し出ます。どうも、絵よりももっぱらジェリー自身に興味があるようです。

ミロと一緒に行ったキャバレーで、ジェリーは清楚な娘リズを見かけ一目ぼれしてしまいました。ミロは怒りますが、それに構わず強引にリズの連絡先を聞き出し、翌日からアタック攻勢をかけます。最初はその気の無かったリズですが、いつの間にか相思相愛の仲に。リズとの関係を深めるためにアンリに手ほどきを乞うジェリー。しかし、リズはアンリが戦争中に両親を亡くした彼女をずっと世話をしてきて、結婚の約束までしているのでした。お互いにそれと知らず、手ほどきをするアンリ、そしてリズにさらにアタックするジェリー。しかしその夜、ジェリーはリズからアンリとの結婚が決まっていることを打ち明けられ失意のどん底に沈みます。

美術学校の卒業パーティーに勢ぞろいした登場人物たち。失意のジェリーはミロを連れて出かけます。しかし、そこでリズを見つめるジェリーの視線に気づいたミロは、すべてを悟り身を引きます。静かなバルコニーで一人佇み物思いにふけるジェリーのところへ、リズが最後のお別れにやってきて、別れを惜しみますが、それを立ち聞きしてしまったアンリは、これまたすべてを悟り、一旦はリズと一緒に車に乗り込みますが、再び戻ってきてリズを解き放ち、リズはジェリーのもとに向かうのでした。

巴里のアメリカ人

異国で羽目を外すアメリカ人のお話という先入観で見始めました。それは、楽しくもあり、本人的には悩みも多く、はた目にはどう映るのかといろいろと考え、手放しで楽しんでいいのかな?というような感想で見始めたということです。パリにおけるアメリカ人の位置づけがどうなのかはよくわからないのですが、映画や文学で、いろいろと語られています。内容は、そういう部分を考えなければ、普通のラブストーリー。ストーリーとしては、ある程度抑制されたセンスのいいもので、特に後半に至っては非常に好感が持てるものでした。

音楽は、有名なガーシュウィンの曲がふんだんに使われています。パリのアメリカ人は、昔からいろんな場面で良く聞き込んだ曲ではあるのですが、今までレコードやCDで聞いていた印象は、ラプソディ・イン・ブルーのB面の曲。しかし、初めて映画とセットで聞いてみると、効果的ないい曲であることがわかります。ピアノ協奏曲も、アダムの夢想のシーンで使用されていました。その他もすべてガーシュウインの作曲によるもの。そして、ジーン・ケリーの歌とダンス、レスリー・キャロンのバレエが印象的でした。

やはり、圧巻はラストのジェリーの夢想シーンでしょう。いろいろな絵画の場面から、歌と踊りにつなげていく。ここは、何度見ても堪能できるシーンと思います。ここまでくると、美しいものは美しいだろうと、どんどん迫ってくる感じ。いかにもアメリカのショービジネスをそのまま体現している感じですが、やはり文字通り、美しいものは美しいし、楽しいものは楽しいのでした。そして、その最高の物は夢想のシーンにあるわけです。夢を見せてくれているのですね。この時代のミュージカルはほぼ見ていないので、映画をまだまだ無限に楽しめそうです。

2019.01.08 HCMC自宅にて、DVDをパソコン鑑賞

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