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「かけひきは、恋のはじまり」 1920年代のアメリカンフットボールだよ

またまた、買い置きDVDからの鑑賞です。今回は「かけひきは、恋のはじまり」で、もちろんレニーを見るために買ったDVDです。しかし、このDVD。邦題とジャケットから、普通にシティっぽいラブコメと思っていました。まさか、こういう映画だとは想像にも及びませんでしたよ。2008年アメリカ制作の作品です。

あらすじ
プロスポーツ黎明期の1920年代のアメリカ。ドッジ・コネリー(ジョージ・クルーニー)は、プロ・アメフトチーム“ダルース”のキャプテン。しかし、試合は閑散、スポンサーも集まらず、チームは解散寸前となった。ドッジは、大学リーグのスター選手カーター・ラザフォード(ジョン・クラシンスキー)のスカウトを思いつき、これが成功してダルースへのスター選手の合流に成功するが、シカゴの新聞記者レクシー・リトルトン(レニー・ゼルウィガー)は、カーターのスキャンダルを追ってダルースにやってくる…。



1920年代のコメディタッチで描かれたアメリカのプロフットボールの試合のシーンから始まりました。これは、凡そ現在では考えられないようなのどかなシーンで、近くに牛が見ているような広い場所で、観客も疎ら。フットボールはやがて、イカサマやケンカの世界となり、訳が分からずゲームセット。スポンサーにも愛想をつかされ、チームは解散寸前です。そこで、ドッジはチームの命運をかけて、単身シカゴに赴き、大学生のカーター獲得にむけ、強引に交渉に入りました。

そのシカゴでは、トリビューンの記者レクシー・リトルトン(レニー・ゼルウィガー)が、カーターにスキャンダルの噂があり、それを確認して記事にしようと動き出していました。この記事に昇進をかけ、カーターに接近するレクシーですが、ちょうど同じタイミングでドッジもその場に現れ、彼女が気になったドッジは早速口説き始めます。カーターのスカウトに成功し、ドッジはチームに連れて帰りますが、その間もレクシーはピッタリついていました。勿論噂の裏をとる為です。

カーターの加入でダルースは連戦連勝。一方、ドッジはやがてレクシーの目的を知りますが、レクシーはカーターに次第に惹かれていったようです。カーターも彼女に恋をしてしまい、ついにスキャンダルの真実をレクシーに告げてしまいました。スクープを握ったレクシーは仕事と罪悪感の間で悩んでいましたが、その時酒場で出会ったドッジとレクシーは警察の手入れからの逃避行の中で、物陰でキスを交わすことになります。

やがて、レクシーの目的を知ってしまったカーターは混乱する中でドッジと殴り合い、ダルースを離れシカゴへ移籍してしまいした。レクシーもシカゴに戻り、記事を発表して世間は大混乱。そして、カーターは事実を否定し、逆に記事捏造ということで、新聞社を訴えます。そして、窮地に陥ったレクシーを救うためシカゴに現れたドッジは、彼女を救うことができるのでしょうか…。

かけひきは、恋のはじまり

レニーを見る目的だけで入手したDVDなので、ストーリーとか背景とか全く知らずに見始めましたが、邦題とパッケージからくる印象とは全く違いました。え?こんな映画だったのという感じです。映画自体は、立派に作られたものと思います。画面も綺麗だし、ストーリーもそこそこ面白く、言いたいことは言っている感じがしました。ちょっと雑然としたところは感じましたが…。レニーの役柄は、二人のイケメン男性から告られるというもので、いつものハマり役ですね。ブリジット・ジョーンズと同じです。そういう意味で、ある意味やはりラブコメ路線ではありました。

時節柄、世の中アメフトが話題になっていますので、ちょっとそういった興味も持てました。これも見つかったら退場物のファールですね。コミッショナーの、これからルール通りにというのは、確かにプロスポーツを発展させる大きな要因であると思います。実際の世の中は、それ以外の部分で成り立っていることもあり、その時の社会常識という事もあり、四角四面がどうかと思うところはありますし、こういうことを一番声高に言っている人が、実は裏では…、という事は日常茶飯事だと思うので、言い切れないところもあるのですがね…。この映画の中でも、マスコミの体質とか出てきますよね…。おっと話がそれました。

さて、お目当てのレニーさんは、普通に見られましたのでOKです。相変わらず、彼女らしい雰囲気で好演していると思います。今回は役柄もあり、ちょっとキリッとしていますかね。さてさて、手持ちのレニーのDVDが尽きてしまいました。またどこかで手配してきましょう。まだまだ見ていないのはたくさんあるので楽しみです。

2018.6.17. HCMC 自宅にてDVD鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

「女囚監獄」 エロスも盛り込まれた、女囚人情ドラマ

外出をあきらめ、一日中の部屋の中での生活を決め込んだ日曜日の昼下がり、ネットの中で偶然見つけた映画の鑑賞です。どうやら、イタリアンエロスらしいと思えば、興味津々。ほかに何となく探していたのもあったのですが、興味津々で、こちらを見ることににしました。1974年制作のイタリア映画です。

あらすじ
イタリアを旅行中に麻薬所持の疑いで逮捕されてしまった、フランス人の女性マルティーヌ(マルティーヌ・ブロシャール)。そして、冤罪のため、女性刑務所に収監されることになったマルティーヌに、過酷な日々が始まる。無罪を願い希望を捨てず服役するマルティーヌだが、彼女の周囲では、刑務所からの虐待に耐え兼ねた女囚たちの抗議が、日に日に高まっていった…。



タイトルバックは、刑務所の中光景からスタート。そして、看守に連れられ身体検査をされるマルティーヌ。その後、彼女の回想から逮捕された瞬間へと時間が移動します。フランス人の彼女は友人とローマを旅行中に、城塞の公園の中で麻薬中毒の若者たちに声をかけたところを、手入れに来た警官に捉えられ、誤認逮捕されたのでした。彼女は、誰かにポケットに麻薬を押し込まれ、ていたため、おざなりな審問を経て刑務所に入れられてしまったのです。

さて、刑務所の生活が始まります。同室にはスーザン(マリル・トロ)という元売春婦のリーダーがいて、姉御的な性格で皆を仕切っていました。そして、刑務所の中のシーンの数々、庭でのダンス、修道院での祈り、隔離される政治犯の女性、集団でのシャワー入浴シーンなどなど…。 そして、両親が面会に来ますが、両親も彼女が麻薬をやっていたと思っているようで、彼女は失望してしまいます。

刑務所の生活習慣に慣れ、それなりの不文律で生活している囚人たちの中で、自由をあきらめないマルティーヌは、同室の囚人に自由をあきらめないことを宣言します。それの影響もあってか、いろいろなトラブルを経て、囚人たちも外へ出たいという欲求が高まっていきます。そして、流産の処置を看守が正しくしなかったことから体調を崩した囚人が死亡。これを期に集団暴動が発生。シスターや看守たちを追い出し、犯罪記録を燃やしてしまう囚人たち。そして一緒に狂喜するマルティーヌがいました。囚人たちは建物を占拠して鬨の声を上げましたが、やがて警官隊が突入、そしてその代償は…。

女囚監獄

前半は、全体的に緩い感じでした。最初は少々インパクトがありますが、いざ囚人になってみると、最近の映画のような、リアルで酷いまでの描写は無く、時間が関係ない、自由もない中で、日常が流れていく感じでした。同室の囚人たちは、かなりの美人ぞろい。みんな綺麗にお化粧しています。マルチーヌも目にクマができるという訳でもなく、ずっと美しいままです。唯一ひどい目にあっていたのは、政治犯のグラティア(カティア・クリスティーン)でした。政治犯は目を付けられるとか…。

そして、前半でお色気シーンのサービスは終わり、後半は急展開。一人の囚人の死をきっかけに起こった暴動と、鎮圧にあたって対峙する警官隊。そして、塔の上に追い詰められたグラティアの飛び降りを、特ダネとばかりにカメラに収めようとする報道陣。このあたりに、この映画の社会的側面も出てきます。冒頭からの囚人たちに語られている、貧困や社会の不条理に対する抗議がこのクライマックスで盛り込まれます。

そして、自由を夢見て釈放の日を待つ仲間たち、ラストにかけてはお互いを慰め合いながら、連帯感が生まれてる彼女たちでした。ということで、エロスのサービスを盛り込みつつドラマ仕立てにした女囚の物語でした。囚人物という尺度で見ると、かなり緩い部類に入ると思います。しかし、そこはイタリア映画で、明るく破天荒で、かつかなり人情派のドラマなのでした。きっとエロスが売りの一つだと思いますが、あまりそれを押し売りしていないセンスもなかなか良かったです。楽しかったという感想です。

【リスト】 ① 裸のエロスを見る作品

2018.6.24 HCMC 自宅にて

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ジャンル : 映画

「恋に落ちる確率」 は、リコンストラクションという名前の映画です

買い置きDVDからの視聴です。「恋に落ちる確率」って、なんとなく明るいラブコメを想像させるのですが、ヨーロッパのハリウッド風の明るいラブコメというのも、なかなか想像しづらくて、ちょっと見当がつきません。まずは予備知識なく見てみる、2003年制作、デンマークの映画です。

あらすじ
夜のバーで出会った、写真家のアレックス(ニコライ・リー・カース)と、アイメ(マリア・ボネヴィー)。アレックスにはシモーネ(マリア・ボネヴィー、2役)、アイメには、小説家の夫アウグスト(クリスター・ヘンリクソン)がいた。二人の間は、微妙な駆け引きの中で進展していくが、アレックスは自分の日常を失っていく。そんな中でついに二人だけでローマへ行く約束をするが、アレックスにシモーネへの気持ちも残っていた…



思わせぶりな解説を絡めながら、夜のバーで出会う二人のシーンから始まりました。画面はざらついた感じで、モノトーン系の陰影のついた情景が続きます。そもそもスタートから情景を外部から傍観者が見ているような解説で進められ、その中で演じている物語という位置づけの様です。そして登場人物の4人が説明され、夜のバーで会ったのは夢だったという説明がなされます。

次に、アレックスとシモーネ。普通の恋人同士のようですが、シモーネはアレックスに愛していると口に出して言って欲しいようで、普遍的によくある光景です。デートの途中で、アレックスは夢の中?で出会ったアイメを見つけ、シモーネを放っておいて、アイメを追いかけ、昨日のバーに向かい、そのままアイメと夫(外出で不在)の部屋でベッドイン。翌日の朝を迎えます。そしてここで初めて画面が夜から解放され明るくなります。

アイメの夫は人気恋愛小説家といったところでしょうか。今回は妻との関係がうまくいっていないのを修復しようと2人で来ていますが、多忙で結局アイメとの時間が取れず、彼女を苛立たせています。アレックスと入れ替わりに帰ってきたアウグストは直前まで男がいたことを悟り、なんとか妻と会話しようとしますが、また仕事の電話が入ってしまいました。

アレックスは、午後アイメと再会する約束をして自宅に戻りましたが、自宅の部屋はそこになく、友達も周囲の人もシモーネまでもが、誰もアレックスを知らないという状況になっていました。焦りつつも約束のレストランでアイメを待ち、アイメは時間通りに来ますが、彼女は初対面のような感じで振舞っていて、アレックスはさらに違和感が募りました。

そして、冒頭の場面から何度か出てきている、夜のバーで交わしたローマ行きの件がついに約束され、再び夜のバーで落ち合うことになります。アイメは懸命に今までの行動を詫び、引き留めようとするアウグストを振り切ってバーに向かいます。一方でアレックスは、自分を知らなくなってしまったシモーネにサヨナラを告げに別の店に向かいます。シモーネは知らないはずのアレックスが気になるようで、お互いすぐに別れられず、アイメとの約束のバーに遅れて着いた時には、彼女は店を出た後でした…

恋に落ちる確率

原題は、「リコンストラクション」なので、再構築みたいな感じです。邦題の方はつけた意図がちょっと測りかねるというか、内容とは別物と言っていいと思いますが、まぁ、人畜無害で頭に残らないため、邪魔にはならない感じです。出だしから画面がとてもアートで、話の内容や展開が不条理です。ということで、見るのに疲れる映画みたいだなと思ったのですが、意外と集中できました。それは、ひとえにマリア・ボネヴィーがなかなか魅力的だったという事によるのかもしれません。(笑)

この物語は、基本は小説家アウグストの書く小説という位置づけで、いわば劇中劇的な物語。そしてアイメは小説家の妻であり、物語のヒロイン。しかし、現実と小説の中も交錯し、また、時間の前後も交錯しているような感じがして、かなり不条理劇的に仕上がっていました。アレックスは、自分がアイメと出会うために世界が再構築され、旧知の人がすべて知らない人となったという理解なのですが、それよりも、この交錯した物語を、題名の通り、リコンストラクションしてみろという宿題を与えられたような気がしました。

この映画は、2003年のカンヌ映画祭で、カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞した作品となります。そんな訳で、さすがにしっかりした出来栄えの作品で、なかなか面白かったです。シュールな場面の多い割には、音楽がベタなバーバーのアダージョが入ってくるところなど、ほっと一息安心感というのもありますし、一方で、シューベルトのピアノソナタなど、独特の雰囲気を持つ曲が、ストーリーと良くマッチして美しい作品になっていると思いました。最後まで、画面に惹きつけられました。

2018.6.16 HCMC自宅にて、DVD鑑賞

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「アサイラム・狂人病棟」 ロバート・ブロックとムソルグスキーと…

「アサイラム・狂人病棟」は、確か90年代にレンタルビデオで借りて見た映画です。日本未公開、ビデオ発売、日本ではDVD未発売ということで、一時代前の消えていった映画の一つです。最近、この手の映画も少々気になっていたところで、YouTubeにあったので、再見しました。日本語字幕は無しです。当時はロバート・ブロック原作と言う事で借りてきたという記憶があります。1972年イギリス作品です。

あらすじ
精神病院に新たな医師として面接に来たマーチン(ロバート・パウエル)は、院長のスター氏が、数日前に発狂して患者になってしまったと聞かされる。そして、代理のラザフォード医師(パトリック・マギー)から課せられた採用試験は、患者たちにインタビューして、発狂した元院長を探し出すことだった…



霧立ち込める田舎の道を、車を走らせるマーチンのシーンから。背後に流れるのは、ムソルグスキーの「禿山の一夜」です。この映画、ムソルグスキーの音楽が全編に流れて独特の雰囲気を出しています。そして、病院に着いたマーチンは、院長の不在と採用試験をラザフォード医師から告げられ、レイノルズ(ジェフリー・ベイルドン)の案内で病棟の各部屋をまわり、患者へのインタビューが始まるのでした。

第1話「Frozen Fear」 患者:ボニー(バーバラ・パーキンス)
ウォルター(リチャード・トッド)は、愛人のボニーと一緒になるために、妻(シルヴィア・シムズ)を殺害、その死体を四肢と胴体と頭部に分解して梱包し、冷凍庫に入れます。しかし魔術に凝っていた妻の復讐が始まり、ウォルターは殺され、訪ねてきたボニーに、妻の各部位が襲い掛かります…。

第2話「The Weird Tailor」 患者:ブルーノ(バリー・モース)
立ち退きを迫られている仕立屋ブルーノのもとに、スミス(ピーター・カッシング)と名乗る客が現れます。彼は持参した生地で、奇妙な条件のもとに息子の服の仕立てを依頼し、仕立屋は不審に思いながらも、高額の報酬を提示され仕事を引き受けました。約束の日、服を納品にスミスの家に行きますが、報酬は無く息子の死体が。スミスと口論になり殺害してしまった仕立て屋は、魔術の本と共に服を持ち帰ります。そして、妻のアンナ(アン・ファーバンク)が、持ち帰った服をマネキンに掛けると…。

第3話「Lucy Comes to Stay(ルーシーがいるから)」 患者:バーバラ(シャーロット・ランプリング)
退院したばかりのバーバラは、兄のジョージ(ジェームズ・ヴィリアーズ)とともに家に帰ります。しかし看護婦(メグス・ジェンキンス)に迎えられ、部屋で静養を命じられました。そして、ベッドで寝ていたバーバラのもとに、突然親友のルーシー(ブリット・エクランド)が現れ、彼女は、一緒に家から抜け出そうと提案、ジョージと看護婦を殺害しますが…。

第4話「Mannikins of Horror(恐怖の粘土人形)」 患者:バイロン博士(ハーバート・ロム)
ここで舞台は、精神病院に戻ります。バイロン博士は、過去の同僚たちの人形を作り続けており、今作っている最後の人形は自分のものだ、そして、自分はこの人形に乗り移るのだ、と語ります。マーチンは、彼こそ発狂したスター院長ではないかと疑います。そしてラザフォードとの面接に臨んだマーチンは、自論を述べ始めますが、ラザフォードの背後にバイロン博士の人形が忍び寄り…

そして、ラスト。残ったレイノルズと二人になったマーチンはこの精神病院の秘密を知ることになり…。

アサイラム・狂人病棟

この映画は、意外と数々の名優が出演しています。その中でも出色は、シャーロット・ランプリングと、ホラー映画のスター、ピーター・カッシングでしょうか。写真は見栄えを重視し、若き日のシャーロット・ランプリング(笑)。終始出演するのは主人公のロバート・パウエルと、ジェフリー・ベイルドンですが、ジェフリー・ベイルドンの怪演がなかなか目立ちます。

音楽は、「禿山の一夜」と「展覧会の絵」。基本この2つのムソルグスキーの作品が雰囲気を支配します。まぁ、これはあまりにも主張の強い曲を使ったということで、かなり曲が目立ってしまいましたが、効果的には良くも悪くもと言ったところでしょうか。ストーリーはどれもロバート・ブロックらしいファンタジーホラーという感じで、どの物語も独特の雰囲気があって、結構好きです。映像的には、第1話の梱包された人体のパーツが襲い掛かるシーンがなかなか面白かったと思いました。

映画全体としては、ストーリーの良さの割には、つくりがかなり安っぽいため、B級の凡庸な作品になっていることは否めないと思います。この作品を見た当時は、スピルバーグたちによる「トワイライトゾーン」がヒットし、同じホラー・ファンタジー系のオムニパス形式ということで、この映画が発掘され、ビデオ発売されたのではないかな?と思いますが、さすがにあちらと比べてしまうと相当見栄えが劣ってしまいます。当時は、そういう流れで見ていたので、あまりこの映画にいい印象は持っておらず、冒頭の車で到着するシーンくらいしか記憶に残っていなかったのですが、改めて見直してみて、なかなかセンスのいいホラーストーリーだなと改めて思った次第です。時代を経て再びみてみると、また感じる物があるなと思いました。

2018.6.16 HCMC自宅にて YouTubeでの鑑賞

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「HOSTILE ホスティル」 至高のB級映画だと私は思いました

久しぶりの映画館での映画鑑賞です。やはり、音といい画面といい映画館は違いますね。当たり前ですが。やはり、これが本来の映画の愉しみだと、行くたびに思うのですが、どうしても、自宅でDVDというのが多くなりがちで…。今回の「Hostile」昨年、数々のファンタスティック映画祭でいろいろな賞を受賞し、好評だった映画。さて、どんなものが飛び出すのか楽しみです。

あらすじ
ジュリエット(ブリタニー・アシュワース)は、人類の大多数が死に絶えた後の、数少ない生存者であった。彼女は、生存者のコロニーの一員として、一人で食糧探索に出かけるが、事故により車が横転、足も骨折してしまい身動きが取れなくなる。基地になんとか連絡をとろうとするが、日の光を嫌い、夜間にのみ行動する邪悪な生物の跋扈する夜となってしまった。



人類が死に絶えた砂漠地帯を、SUVで走るジュリエットのシーンでスタートしました。この冒頭のシーンはなかなかカッコよくて、マッドマックスを思わせるような雰囲気を持っています。食糧のありそうな場所を探索しながら進みますが、なかなか思うに任せず、昼間は家の中などの暗闇に潜んでいるクリーチャーにも脅かされ、キャンプに戻る途中で、運転台に置いてあった恋人とのツーショットの写真が風で飛んでしまい、それにつられてバンドルを切り損ねてしまったジュリエットは、崖下の砂漠地帯に転落してしまいました。

画面は一転、まだ人類が普通に生活していたころの情景です。ジャック(グレゴリー・フィトゥーシ)の個展で出会ったジュリエットとジャックは意気投合しジャックの家まで行きますが、ジュリエットの機嫌を損ねてしまい逃げられてしまいます。あきらめきれないジャックはその後もジュリエットの前に現れますが、ジュリエットを射止めるまではいきませんでした。そんなある日、打ちひしがれたジュリエットは他に頼るところが無く、ジャックの元にやってきました。その後2人はすれ違いながらも、関係を深めていきます。

過去の回想シーンと横転した車中でのサバイバルシーンは、細かく交互に入れ替わりながら、話が進んでいきます。

砂漠で横転した現在のジュリエットは、足に複雑骨折を負っていましたが、ベースキャンプと連絡を取りつつ、夜になって現れるクリーチャーを撃退しながら車の中に籠城します。あの手この手で撃退しながらも、このままでは朝まで持たないと考え、ジュリエットは一気に攻勢に出るべく、武器をそろえ、砂漠の暗闇の中に飛び出していきますが…。

Hostile

見終わっての感想は、至高のB級映画を見させていただきました。というところでしょうか。導入部の元気なジュリエットの部分は、最高の映像で、なかなかカッコいいです。しかし、現在と過去が入れ替わり始めると、正直言って、過去の映像が鬱陶しい。そんなもの見せてどうするの?という感じになります。華やかなシーンも映しますが、なんか安っぽい華やかさが鼻につくような映像だなという感じ。と思ったら、ジュリエットの演じていたのも、ある意味見せかけの華やかさだったようでした。このあたりはもういいから砂漠の夜のシーンをもっと続けて見せてくれと言いたい感じです。

で、モヤモヤしたまま事件が展開していきます。過去の話の方は幸福の絶頂から不幸の奈落へとアップダウン。そして喧嘩の後の、お互いの愛の確認。現在の方は、ベースキャンプからの応援も難しいとわかり、車の周りにいるクリーチャーとの消耗戦がはじまり、ジュリエットは過去の思い出を回想しつつ、思い切った行動にでることになります。

ラストは、そういうのもありかなと思わせつつ、やはりマジにそう来られると、のけぞってしまうという、いわば衝撃のラストですが、館内は失笑の渦となりました。さすがにここではネタバレはしません。こちらは、複雑な気分で、笑っていいのか、感じ入っていいのか、放り出された感じで、最高のSFアクション的な導入部と、妙に安っぽい過去の回想と、そして、一つ一つの仕掛けがこのラストに向かっていたのか!と思わせるような見事なつくりと、いろいろあって、これは至高のB級映画だと思った次第です。いやまぁ、映画を見るのって面白いなぁと改めて思った次第。

2018.6.3. HCMC CGV Cinemas Parkson Đồng Khởi にて

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「いつか、きっと」 絶好調時のイザベルと、美しい映像、音楽を

今日は、フランス映画の鑑賞でした。いかにも、フランスらしい雰囲気をもったフランス映画ではないかと思います。主演は「イザベル・ユペール」その娘役に、モード・フォルジェ、そして道中のサポートで、パスカル・グレゴリー。大体この3人です。正直、イザベル・ユペールしか知りませんでした、これも、連日のDVD鑑賞です。2002年のフランス作品です。

あらすじ
南仏ニースで、中年の娼婦シルヴィア(イザベル・ユペール)は、客をとって生活の糧をえる日々を過ごしていた。シルヴィアには、14歳になる愛娘ロランス(モード・フォルジェ)がいたが、自分の姿をあまり見られたくないのか、故意に疎遠にしている様子だった。しかし、母の愛に飢えていたロランスは、ある夜シルヴィアのアパートに忍び込んでしまう。そこに、帰宅したシルヴィアと娼婦の元締めらしき男たちが喧嘩を始め、シルヴィアを打ちのめそうとするが、ナイフを持って止めに入ったロランスは、男の1人を刃物で刺してしまった。シルヴィアはとっさに娘を連れて部屋を出て、ここから二人の逃避行が始まった…。



シルヴィアが街娼として夜の町で盛んに客を誘っている光景、そしてロランスとの面会の日には冷たい仕打ちで互いに意思の疎通のない親子。そんな感じのスタートでした。一方で、映像とか、花言葉とか表現はちょっとおしゃれな感じです。そんなある日、母に会いたくなったロランスは、母の不在中に家に忍び込みますが、娼婦の元締めの男二人と帰ってきたシルヴィアは、金銭授受の問題で口論となり、一方的にシルヴィアが殴られたりしているところに、ロランスがナイフを持って割って入り、男を刺してしまいました。そして二人はすぐに支度をして、家を飛び出します。

最初に頼ったのは、元同業のサンドラ(Fabienne Babe)ですが、彼女は過去を消して一般家庭に納まっている様子。サンドラから、シルヴィアの前夫が会いたがっていると聞きます。シルヴィアの息子も8歳になっているとのことです。サンドラの元には長居はできず、シルヴィアとロランスは再び放浪します。目的地も何となく元夫のところに定まっていった様子です。金もない、泊まるところも無い旅で、道路わきの草原での野宿の日々ですが、シルヴィアとロランスは仲たがいをして別れ別れになってしまいました。

2人は、たまたま同じ男ジョシュア(パスカル・グレゴリー)の車に乗ったことから、やがて合流し3人で移動を始め、ついに元夫の元にたどり着き、出産以来会っていない息子と対面します。ジョシュアは二人をずっとサポートしてきましたが、彼自身出獄中に逃亡し、これからも逃亡を続けないといけない身分でした。元夫の家にはすでに後妻がいて、幸せな生活を営んでおり、すぐにそこを離れたシルヴィアは、将来息子とロランスと3人での家族生活を営むため、生活を立て直すことを誓うのでした…。

いつか、きっと

ストーリーとしては、街娼で生活を立てていたシルヴィアが事件をきっかけに旅に出て、旅先でのいろいろな出来事を通して生活の立て直しを誓う、というロードムービーでした。そして、花言葉や美しいフランスの内陸部の映像、そしてバッハなどの音楽などなど、沢山のアート要素も織り込まれていますので、美しいカルチャー雑誌的な雰囲気もあり、それだけでも飽きずに楽しめるものでした。

イザベル・ユペールは、この時49歳。2年続けて、カンヌ、ベルリンと賞に輝き、絶好調の時代です。すべてを投げ出したような、街娼の生活から、自分の過去を見つめなおし、それらを再訪して自らを修復していき、再起の誓いを立てる物語を、微妙な表情で演じています。ていうか、他の役者はおいといて、ほとんどイザベル・ユペールと、音楽・映像に注目という映画でした。イザベル・ユペールのメイクも街娼を離れてみれば、ほとんどすっぴんに近かったり、隈ができていたりと、美しく見せるメイクでなく、苦悩あるいは自堕落さを強調するようなメイクでした。

他の役者たちについては、まず登場機会の多いモード・フォルジェですが、この映画以外は短編やテレビが主体で、ショートストーリーの監督脚本も1本あるようです。なかなか渋い役どころのパスカル・グレゴリーは、出演作も多いようで、日本公開では、「キラー・セッション」(ワールド・エクストリーム・シネマ2017)など、いろんな役がはまるのではと思います。

という訳で、イザベル・ユペールの演技と、フランスの田舎の美しい情景と音楽にはまる、カルチャー的な映画を堪能させていただきました。雰囲気よく、穏やかに見られて良かったと思います。

2018.6.2 HCMC 自宅にてDVD鑑賞

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「南から来た用心棒」 素直なストーリーで安心です

買い置きDVD鑑賞は、引き続き西部劇です。といっても、マカロニウエスタンですが…。これは朝日新聞出版からでた、「マカロニ・ウエスタン傑作映画DVDコレクション」の中の一枚。何冊か買っておいたのですが、遂にこれが最後となりました。このシリーズは51冊(101作品?)も出ている訳ですから、全部見ればマカロニウエスタンをほぼ制覇するといった形になるのでしょうが、私が買ったのは5~6冊です。コレクションにしておけばよかったかもしれませんが、全部で約10万円ですね。1966年イタリア作品です。

あらすじ
残虐な強盗団の首領ゴルドン(フェルナンド・サンチョ)は、目減りしていく部下を補充しようと、牢獄を襲撃し囚人たちを連れ出す。その囚人の中に、腕利きの賞金稼ぎアリゾナ・コルト(ジュリアーノ・ジェンマ)がいた。彼はゴルドンの部下になることを拒否するとブラックストン・ヒルの町にやって来た。町ではゴルドンの右腕クレイ(ジョヴァンニ・パッツァフィーニ )が銀行襲撃の偵察中であったが、酒場の娘ドロレス(ロザルバ・ネリ)に素性を見破られてしまい、彼女を惨殺して姿をくらましてしまう。そして、ゴルドン一味による銀行襲撃の後、コルトは、酒場の主人とドロレスの妹ジェーン(コリンヌ・マルシャン)から、ジェーンを一夜モノにするという条件で、ドロレスの仇討ちを引き受けるが…。



砂漠の中の刑務所襲撃からスタート。ゴルドン一味は、悪事によって消耗する部下の補充のため、解放した囚人を無理やり部下に仕立て上げますが、その中で、ガン捌きの別格なアリゾナ・コルトだけは同意せず去っていきます。アリゾナ・コルトを味方につけようと、クレイを差し向けますが、身ぐるみはがされて帰ってくる始末でした。そして次なる目的のブラックストン・ヒルの銀行偵察に、クレイを差し向けますが、コルトも同様にブラックストン・ヒルに向かいました。

ブラックストン・ヒルの酒場で、クレイとコルトは合流、牽制しつつ会話を交わす二人ですが、二人とも酒場の姉妹に目を付けます。奔放な姉のドロレスと、ガードの固い妹のジェーン。クレイはドロレスに目を付け親しくなったところで、ゴルドン一味であることを知られてしまい、彼女を惨殺して逃亡してしまいました。クレイの持ち帰った情報により、ゴルドン一味は銀行を強襲。そして、ドロレス殺しもクレイの仕業だと判明し、コルトに酒場の主人とジェーンはドロレスの仇討ちを依頼。コルトはジェーンをものにするという条件で受け入れます。

ゴルドン一味は、銀行を襲ったあと、返す刀でブラックストン・ヒルの人々が牛を売って帰ってくるところを強襲し、皆殺しにしてしまいますが、そこにコルトが現れ、クレイと決着をつけます。しかし、決闘を容認していたゴルドンは、コルトが勝つのを見届けると、コルトの四肢に拳銃を撃ち込み、瀕死の重傷を負わせて立ち去りました。ゴルドンが立ち去った後、ゴルドンの人の良い部下であるウィスキーが現れ、クレイの死体と、瀕死のコルトを馬に乗せると、街に向かいます。なんと、ウィスキーはゴルドン一味が奪った金品もすべて横取りしていました。

町に戻ったコルトは賞賛され、治療を受けますが、酒場の主人や町の人の横やりも入り、一夜だけジェーンをものにするという約束は果たされませんでした。それどころか、街から追い出される始末です。ウィスキーとコルトが追い出されたところに、今度はゴルドンが、ウィスキーの盗んだ金品を取り返しにやってきます。ゴルドンは2人の居場所がわからないので、見せしめに町の人を一人一人殺していきます。ジェーンは町はずれに潜んでいるコルトたちの元に、助けを求めて駆け付けますが…。

南から来た用心棒

ストーリー的には、極めて素直な、正統マカロニウエスタンでした。従って、そう突っ込むようなところもありません。立派なストーリーです。マカロニウエスタンなので、勿論、人は次々と軽く死んでいきます。サンチョは、やることは残虐だが、言動にあまり締まりがない感じです。そのギャップがまたいいところかもしれませんが、これは、主演のジュリアーノ・ジェンマも、相変わらず緩い、脇の甘い演技なので、2人揃うと、やっている内容の割に、雰囲気がだらだらと緩い感じになってしまいます。それもマカロニウエスタンなのですが。

一番役者として良かったと思ったのは、ウィスキー役の、ロベルト・カマルディエルですね。コミカルで素晴らしい演技だと思いました。正統派ストーリーの中にも、いろんなエピソードやオルゴールなどの小道具類もアクセントとして入っていて、このあたりはサービス満点だと思います。女優陣は、この映画の中ではという意味で、自分的には美しいと思った方は現れませんでしたが、ヒロインのコリンヌ・マルシャンとか、基本美人タイプですよね。代表作は、5時から7時までのクレオなのでしょうか?

という訳で、こういう表現もなんですが、正統派、サービスシーン満点、定石通りの安心のマカロニウエスタンでした。手持ちのマカロニウエスタンのディスクも無くなったので、しばらく見る機会がなさそうですが、もし、どこかで見つけたらまた積極的に見てみたいと思います。

2018.5.31 HCMC自宅にてDVD鑑賞

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