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「アパルーサの決闘」 レニーをめぐる一風変わった西部劇

今日のDVD鑑賞は、日本ではDVDスルーとなってしまった西部劇、「アパルーサの決闘」です。もちろん、このDVDを買ったのは、レニー・ゼルウィガーがお目当てということなのです。容姿や体型の移り変わりの激しい彼女ですが、ここではどんな姿を見せてくれるのでしょうか?そして、時折作られる最近の西部劇というのも、いろいろな趣向があって、それはそれで楽しみなのでした。2008年のアメリカ作品です。

あらすじ
アパルーサの町では、ブラッグ(ジェレミー・アイアンズ)とその一味が町の治安を脅かしていた。ある日、ブラッグの手下の逮捕に出向いた保安官が戻らなくなり、その調査及び後任としてヴァージル・コール(エド・ハリス)と相棒のエヴェレット・ヒッチ(ヴィゴ・モーテンセン)がやって来る。彼らが活動を始めた頃、二人の前にアリソン・フレンチ(レネー・ゼルウィガー)という女が現れ、ヴァージルはその虜になるが、一方でブラッグのしっぽをもつかみ、裁判にかけるべく拘束する。 そして、ついに有罪判決を得て、刑場まで護送するために、汽車に乗り込むが…。



冒頭は、ブラッグと手下のならず者の集まる牧場に、その中に紛れている殺人犯を逮捕にしに来た保安官と助手が、容赦なく撃ち殺されるところからスタートします。さすが、マカロニ以降の西部劇です。違和感ありません。そして、この物語の主役である、コールとヒッチが登場。ナレーションは、助手のヒッチの視点で語られていました。2人はアパルーサに到着し、自分が法になることを町の顔役たちに納得させ、アパルーサの保安官となりました。

就任後のある日、町にアリソンと名乗る女性が到着します。どうやらコールは一目で気に入った様子で鄭重にもてなし、宿泊するホテルや仕事を紹介します。コールは、保安官の仕事は感情抜きでやらねばならぬ、と言いつつも、どうやらアリソンに異常反応をしている様子です。そんなある日、コールはブラッグ牧場の若者の内部告発により、保安官殺しの証言を得てブラッグを逮捕してしまいました。裁判までの間のブラッグの保護などで忙しくなりますが、一方でコールはアリソンとの新居を建設も進めていました。忙しいコールに構ってもらえないアリソンは、なんとヒッチを誘惑しようとしますが、流石に断られました。

ブラッグの裁判で有罪判決が下り、コールたちは刑場まで汽車で護送することとなります。ところが、アリソンを人質にとった一味にブラッグを奪われてしまい、アリソンとブラッグを奪い返しに二人で追いかけますが、アリソンはブラッグ達とも裸で戯れている始末。アリソンは多情で常にボス馬に乗りたがる女だという風に解説されます。アリソン奪還には成功しますが、ブラッグはその後恩赦が下り、アパルーサの町に戻って財を成していくことになりました。町に一つのホテルも手中に収め、そのホテルで働くアリソンは、ブラッグの部屋にこっそりと通う始末です。すっかり合法的に町の実力者となり、逆らうものもいないブラッグに対し、ヒッチはもはやここは居場所ではないと、町を出て行く覚悟を固めます。一方コールはアリソンとの生活がある為、この町を離れられず、そして、ヒッチはコールがこの町で少しでも長く保安官を務められるよう、最後に一肌脱ぐのでした…。

アパルーサの決闘

もちろん、このDVDを買ったのは、レニー・ゼルウィガーがお目当てなわけで、そうでも無ければ目にも止まらなかった映画でした。容姿の移り変わりの激しい彼女をみるのに、この時期の映画はベストかと言われると、そうでもないと思います。でも、レニーなりの魅力はありました。最初は、なんとなく太ったおばさんっぽく登場しましたが、最後は淑女っぽくなっています。一本の映画の中でも微妙に雰囲気が変わるのも、まか、なんというかレニーらしいところです。

エド・ハリス監督、主演と言う事ですが、エド・ハリスの役と言えば確かに主人公でヒーローなのですが、アリソンを見初めて以来、すっかり絆されておかしくなった感じのガンマンです。時々、変に切れて見たりと異常性も発揮しています。一方で、ヒッチの方は、その雰囲気のおかしくなったコールに真摯に仕え、失敗しないよう諫めつつサポートし、ついに、コールの事務所とアパルーサの町は自分の居場所でないと見切りをつけると、最後にコールに最大の恩返しをして、去っていきます。これはなかなかカッコイイ。演じるのは、ヴィゴ・モーテンセンです。

アリソンも、またボスらしい男が現れたら、その場その場でちょっかいを出すのでしょうから、コールとの仲がいつまで続くのか分かったもんではありませんが、それを承知で自分の仕事をして去っていくヒッチ。それを見つめるコールとアリソンですが、アリソンはヒッチを追いたくなったのでは?とも思ってしまいます。実際にヒッチに少し歩み寄ったのは、ヒッチが一貫して付き合ってきた情婦(Ariadna Gil)ですが、そこは西部の掟とすっと振り切って去っていくのでした。

ということで、劇中でも語られますが、ブラッグとの抗争はストーリーとしてはあるものの、西部の女とは?であるとか、希少な、優雅で教養のある(ありそうに見える)女性に絆されてしまうガンマンといったところが、見所になっています。ちょっと変化球の西部劇です。

さて、レニーの昨年公開の最新作「Same Kind of Different as Me」は、日本ではDVDプレミア「奇跡の絆」となってしまったので、ちょっと残念ですが、DVD(あるいはネット配信)で見てみましょう…。

2018.5.27 HCMC自宅にてDVD鑑賞
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「17歳 体験白書」 フランカ・ポテンテお目当てのラブロマンス

今日も。買い置きDVDを見るシリーズ。これは、買ったという自覚はありました。イライジャ・ウッド主演のラヴストーリーという所ですが、なぜこのDVDを買ったか思い出してみるに、確かフランカ・ポテンテを見たかったという事だったと思います。彼女と言えば、「ラン・ローラ・ラン」であるのですが、それ以来見てなかったので、普通の演技を見てみたかったということなのです。2002年アメリカ作品です。

あらすじ
17歳のジョーンズ・ディロン(イライジャ・ウッド)は、自分には合わないと思って大学を初日に中退。寮を出てすぐに、新しい住処を見つけ入居すると、同じ階に気難しい写真家のジェーン(フランカ・ポテンテ)と、女優志望のリサ(マンディ・ムーア)が住んでいた。彼は、時間があれば母親(エリザベス・パーキンス)に最低限の近況報告をし、会ったことの無い父親に送らない手紙を書き、空想にふけるという、自分の世界に浸っていた。そんなある日、彼に興味津々のリサやジェーンからそれぞれ訪問を受け…。



大学の入学の日、大きなトランクを持ってやってきたジョーンズは、自分にはなじめないと悟ると即刻退学、新たに住む家を探します。彼が入学したのは、むしろアル中で男遊びの好きな母親と離れたかったという事の方が主な目的だった様子。そして、新居では、物心ついた時にはすでにいなくなっていた、まだ見ぬ父親に近況の手紙くという日々を送りますが、居場所が解らない父に、それらは決して送られることはありませんでした。

アパートの2階には2人の年上の女性が住んでいました。女優志望のリサと、写真家のジェーン。最初はリサから言い寄られ、仲良くなり、いざセックスという場面まで進展しますが、リサは彼が童貞であることを知ると、私なんかとしてはダメ、本当に好きな人としなさい。といって部屋から出て行きます。一方、ジェーンの方はリサに別の恨みもあるようで、リサとジェームスの付き合いを快く思っていませんでしたが、ある機会に接近し、ジェームズもジェーンには惹かれるものを感じていたようでした。

そんなある日、ジェーンとジェームズが2人でドライブ中に、自損事故を起こしてしまい、ジェーンは入院してしまいます。毎日見舞いに行くジェームズでしたが、ジェーンはいつの間にか元カレを呼んでしまい、彼の元へ行く約束までしてしまいました。この元カレこそ、リサが寝取ってしまったため疎遠になった男ですが、ジェームズはそんな彼の元に行ってほしくない気持ちはあるものの、彼の元へ車を運転して、怪我で運転できないジェーンを連れていく役を引き受けます。そして、長いドライブも終わりが近づき、元カレの住む町も近づいてきたところで二人の関係は、微妙になっていきます…。

17歳 体験白書

この映画、あまり評判がよろしく無いようですが(そもそも評判にもなったことが無いでしょうが)、意外と楽しめました。で、お目当てのフランカ・ポテンテの演技はなかなか良かったです。今でも現役でいろいろな映画やテレビに出ている、しっかりした女優さんなのです。ホラー映画の出演も多いようですが、独特のいい雰囲気があると思います。

さてストーリーですが、まぁ、ジェームズとジェーンがどうなるかというところがテーマで、最後はハッピーエンドな訳ですが、並行して語られるジェームズの生い立ちと、母親の存在がなかなか面白いと思いました。ジェームズは母親から離れたがっていたように説明されますが、母親にはそっけないようで実は心のこもったようにも思える電話をしていますし、この母子はしっかり繋がっているなという感じが持てます。そして、ジェームズはそんな母親が実は好きで、それに近いものをジェーンにも感じ、二つをだぶらせて話が進むような仕掛けです。なかなかこの辺りはいいと思いました。

さて、やはり話はフランカ・ポテンテになるのですが、短編映画の監督も一作だけやったようですね。「Der die Tollkirsche ausgräbt」という映画で、予告編を見る限り、疑似無声映画的な幻想譚という感じでした。最近では、「死霊館 エンフィールド事件」にも出ていたらしく、かつてとても気になっていた女優さんなので、最近作をぜひ見てみたいなと思っています。

2018.5.26 HCMC自宅にてDVD鑑賞

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「ガーターベルトの夜」 1980年代パり風俗スポット巡り

今回は、買い置きDVDからの鑑賞です。といっても、このDVDは買ったことすら忘れているもので、きっと期間限定Tポイント消化のため、ヤフオクで適当に落としたものの一つと思われます。とはいえ、自分の趣味傾向は反映されておりますので、それなりに楽しみに見ました。ただし、このDVDは画質が良くなく、暗い場面も多い中で、そもそもフルスクリーンにならない画面サイズでDVDが製作されているため、ちょっと視聴にストレスがありました。1984年フランス作品です。

あらすじ
性に対して奔放なジュザベル(ジュザベル・カルピ)は、パーティの席で出会った年下の男性アリエル(アリエル・ジュネ)を自宅に誘い、経験の少ないアリエルに積極的に恋の手ほどきを始める。そして、夜の街に出た二人は、パリ中のあらゆる風俗スポットを巡ることとなるが…。



パリの街角で、ジュザベルはセックスに関する街頭アンケートをしています。内容的にはかなり露骨な物で、アンケートされる男性の方も、答えに窮したり、異常反応したりという物ばかり。それでも忠実にこなし、依頼主のフレデリック(ジャック・ドゥ・ゲンズブール)に報告します。フレデリックはジュザベルの元カレでもあったのです。そして、元カレと微妙な会話を交わしたのち、パーティーへ向かいました。

パーティーでは、年下少年のアリエルと知り合い、そのままベッドへ。経験の少ない彼にやさしく手ほどきのあと、二人は夜の街へ向かいました。彼らが向かった先は、風俗営業真っ盛りのエリア。ストリップバー、覗き部屋、ポルノショップ、ポルノ映画館、そして郊外の娼婦がたむろする森と、パリの風俗を総なめしていきます。そして、翌朝彼女のベッドで目覚めたアリエルは、昨日どこかで財布の中身をすべて掏られているのに気づきました。

困り果てているアリエルに小言を言いながらも、ジュザベルはアリエルに、元カレのフレデリックに抱かれてお金を貰うよう提案します。アリエルは素直に従えず、フレデリックを訪ねはしたものの目論見は失敗に終わりました。ジュザベルは手持ちの、アリエルが家に帰れるだけの小銭を渡し、その場を去ってしまうのでした。

ガーターベルトの夜

さて、冒頭にも書きました通り、画面が見づらかったこともありますが、ストーリーも捉えどころのない感じもあり、なかなか入り込めなかったかな?というのが実情です。導入部は、きっとジュザベルの現状や性格説明というイメージもあったと思いますが、フランスっぽいといいますか、ちょっとファッショナブルで、コミカルでという感じで、楽しい感じがしました。そして夜の街に出てからは、有象無象と入り乱れる訳ですが、画面も暗くなり、ちょっと捉えどころが無くなる感じもしました。

全体的には、1980年代のパリの風俗事情を、これまた1980年代の音楽に載せて散りばめた、一夜のアバンチュールということになると思います。同時代で見れば、現時点のパリの夜の事情を知ることになり、今見れば、当時のパリの夜はどうだったかという所が見られるので、そのあたりは興味深い映画になります。 それも、ジュザベルに案内されるので、余計にお洒落なのであります。

ラストはちょっと解りませんでしたが、きっと、アリエルは若すぎて、お金を無くしてウジウジしている姿に、彼女も面倒くさくなったということですかね。最後の男は着ている服が違うので、今まで会っていたアリエルではなく、新しい男ということですよね。ということは、新しい男が言い寄ってきて、また新しい一夜が始まる。それがジュザベルの生活ということでしょうか。

1980年代の世相や風俗事情を、コミカルに表現した映画と言えると思いますが、今の時代に見ると、遠い外国の話してもあるので、それほど感じ入ることもなく、当時の事情に興味が薄ければ、あとは、ジュザベル・カルピの美しい肢体が見ものということになります。エロスシーンは多くないのですが、ジュザベルが家で下着一枚で色んなポーズをとる場面は良かったです。但し、画面が暗いのがとても残念。実際、この映画の中のジュザベル・カルピは、なかなかの美人だと思ったので、そこは大変見たかいがあったということでした。


2018.5.25 HCMC自宅にてDVD鑑賞

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私の好きな100本の映画⑮ 忘れられない甘いラブストーリーを

私の好きな100本の映画第15回

ちょっと間が空いてしまいました。せっかくここまで来たので、再開です。今回は記憶に残っているラブストーリーを5つ選んでみました。もちろんラブストーリーも映画の王道なので、星の数ほどあるというものですが、今回はその中でもひときわ輝くというものです。もちろん個人的に。この手の作品、軽めの作品が多いので気軽に見られるのも楽しいです。



71.アニー・ホール (Annie Hall)
  1977年 アメリカ 監督:ウディ・アレン 出演:ウディ・アレン ダイアン・キートン

アカデミー賞作品賞など、数々の栄誉に輝く映画ですが、学生時代に見て以来、何度も繰り返し見ている映画です。最初はビデオで、そしてLD、今はBDと、メディアの時代の変遷に従って買いなおしてきました。ウディ・アレンもこの映画を見てから好きになり、以後、好んで見るようになりました。ウディ・アレンのスタイルはこの映画でほぼ確立されているのでしょうか。その後の作品も雰囲気が大変似ています。年と共に、なんとなく昔見ていた頃ほどは感動しなくなっている自分に気づきますが、それでもいい作品には違いありません。そのあたりの原因が何なのかは、今一つ解らないのですが…



72.Love Letter
  1995年 日本 監督:岩井俊二 出演:中山美穂 豊川悦司

これも大きな話題となり、各賞を受賞した、岩井俊二監督の劇場用映画第1作です。でも、同時代に見ていたわけではなく、実は見たのは比較的最近の事。岩井俊二監督の作品も何本か見たのちの事です。岩井俊二監督の描く女性像が素晴らしいという印象があったので、期待して見ました。期待にたがわず、濃いラブストーリーを見せてくれました。ストーリーも良く練られたもので、文句はありません。若い感受性の瑞々しさがあふれてくる内容だと思いました。



73.エリザベスタウン (Elizabethtown)
  2005年 アメリカ 監督:キャメロン・クロウ 出演:オーランド・ブルーム キルスティン・ダンスト

いろいろと好きな所の多い映画です。まずは、最初の機内での出会いの場面。CA役のキルスティン・ダンストが素晴らしく、いい出会いの場面です。そして、ラスト。これからの旅に必要なものがある。は素晴らしいです。ラブストーリーをここまで幸せに見せてくれた、キャメロン・クロウと、キルスティン・ダンストに感謝という所でしょうか。いろいろとウィットに富んだ場面の多い映画で、アメリカの王道ラブストーリーを見たという感じでした。

エリザベスタウン3


このブログ内に記事があります。
「エリザベスタウン」 最高にウイットに富んだラブストーリーにハマる



74.赫い髪の女
  1979年 日本 監督:神代辰巳 出演:宮下順子 石橋蓮司

日活ロマンポルノと一言で言ってみても中身はいろいろとある訳で、この映画は場末のアパートでの愛の形を描いた秀逸な作品。キャストが大変素晴らしく、宮下順子は最高の演技だし、石橋蓮司は若い。阿藤快も熱演。原作は中上健次で、歌は憂歌団。これだけそろった作品って今では望めないし、今こういう映画で、ここまでの雰囲気を出すものって無いですね。感服しました。 この世界、普遍的にある愛の形だと思いますが、だんだん部屋が明るくなっていく様がなんとも言えず、ほほえましい感じがします。とてもいいです。



75.忘れないと誓ったぼくがいた
  2015年 日本 監督:堀江慶 出演:早見あかり 村上虹郎

この映画は、特に期待したわけでもなく、何となく見ていたのですが、最終的にはピュアな感じで、ファンタジックで、とても切ない映画でした。それだけに感動し、とても好きになりました。設定など現実にあり得ないプロットを使って、大変うまくラブストーリーを描いていると思います。ちょっとやられたな…という感じでした。考えてみれば、朝起きるたびに昨日のことを忘れてしまう記憶障害を題材とした映画の逆パターンになりますね。本人以外記憶障害という。そのあたりも面白いと思います。



さて、私の好きな100本の映画。ずいぶん間があきまして、第15回の5本は、ラブストーリーでした。しかし、ちょっと癖のあるものも入っているので、だんだんネタが尽きているな??という様子もうかがえそうな選択になってしまいました。さて、これで75%まで来ていますので、あと4分の1ですが、正直100本まだ選べていません。ここから先は、ある程度これから見ていく映画が混ざりながら??といった気がしています。次回は第16回。気長に続けていきたいと思います。

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「ウィンブルドン」 キルスティン・ダンストお目当てで鑑賞

久しぶりに、買い置きDVD鑑賞。それも、期限付きTポイント消化のため、ヤフオクで買った超格安レンタル落ちDVDです。とはいえ、ちゃんと見られるので、DVDとは立派なものですね。このDVDを買ったのは、もちろんキルスティン・ダンストがお目当てで、彼女がきれいに撮れていればそれでいいなという程度の期待値なのでした(笑)。2004年イギリス作品です。

あらすじ
かつて、世界ランク11位であった、イギリスのベテラン選手ピーター・コルト(ポール・ベタニー)は、今や寄る年波に勝てず、119位。この年のウィンブルドンは推薦特別枠で出場権を得たものの、これを最後に引退を決意していた。そんな彼が、アメリカからやってきた注目の若手女性選手リジー・ブラッドベリ(キルスティン・ダンスト)と出会う。意気投合した二人は相乗効果で、それぞれ順調に勝ち進み始めるが、彼女の父親でコーチであるデニス(サム・ニール)は、彼女の集中力を切らさないために、二人の間を遠ざけようと画策する…。



ピーター・コルトの現況の紹介からスタートします。この年のウィンブルドン大会を最後に引退を決めていた彼は、高級テニスクラブの専属コーチの職を約束されています。ただし、まだまだ選手生活にも未練がある様子で、大会が始まれば、負けた時点で選手生活が終わりという現実を受け入れようと、もがいている様子でした。

そこに、キルスティン登場。というか、リジー・ブラッドベリ登場。馴れ初めは、ピーターがホテルにチェックインする時、誤ってリジーの部屋の鍵を渡してしまったこと。そのカギを持って部屋に入ると、今のピーターの身分ではとても泊まれないような豪華な部屋で、そしてリジーはシャワーの真っ最中でした。そこで目が合った二人は、一瞬にして感じたのでしょうね。それから、どちらともなく(むしろキルスティンの方が積極的?)に、すれ違い、機会を作り、燃え上がっていきます。

そして、ウィンブルドンが開幕、二人で勝ち上がっていく訳ですが、あとはスポーツもの、あるいはラブストーリーの王道の展開で、進展する愛や、現れるいくつかの障害を次々とこなしていきます。画面に安心して身を任せるという形なので、もはやここにストーリーをあえて書く意味もなく、最初の素晴らしい出会いのシーンがすべてで、それを頭に置きつつ、最後まで安心して見切ってしまうという映画なのでした。

ウィンブルドン

という訳で、安心のラブストーリーです。やはり、出会いの場面が短いながらもなかなか良くて、この映画の一番の魅力だと思います。キルスティン・ダンストは、すごく美人とは思っていないのですが、表情がとても好きで、好きな女優の一人なのです。わざわざ、このDVDを選ぶくらいですので。そういえば、彼女の「エリザベスタウン」も、最初の出会いの場面がとても良かったです。両方とも表情が素敵で、その上この映画では、手を口に当ててはにかむ仕草を見せますが、なかなか可愛いですね。

テニスについては、私は不案内なので、何のツッコミもできないのですが、調べてみたところワイルドカードから優勝した選手は、ゴラン・イワニセビッチ選手のみで、2001年とのこと。彼自身自己最高が世界ランク2位だったとのことで、ウィンブルドンでも3回決勝進出を果たしていた訳ですから、おかしな話ではないのでしょう。それからこの映画は、当初つけられる予定だった邦題が「恋とテニスとエースをねらえ!」だったそうです。それほど題名に拘る映画でもないのでいいのですが。

ということで、キルスティン・ダンストを見る映画として、この映画を見てしまいました。もちろん彼女の映画は見てないものが沢山ありますので、またの機会に見てみたいと思っています。最新作では、昨年の「Woodshock」は幻想的な予告編で、彼女を見るという意味ではよさそうなのですが、どうなんでよう。評判は良くなさそうなので、その目的に終始しそうですが。いつか見る機会は無いものですかね…。

2018.5.19. 自宅にてDVD鑑賞

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「白衣に秘められた幻想」 ゆる~いイタリア艶笑劇

久しぶりに、GYAO!の動画鑑賞です。最近は、見る本数がめっきり減ってしまって、なんだか興味を保つための、メンテナンス程度のような感じで映画を見ているといった風情ですが、見続けていれば、いつかまた燃え上がる時もあるでしょう。ということで、GYAO!鑑賞は、70年代のイタリア映画、そしてヨーロピアンエロス。好みの分野でもあります(笑)。「白衣に秘められた幻想」と、いかにもという邦題です。原語を直訳すると、「看護婦」になります。まぁ…、この感じでは、どっちでもいいか…。

あらすじ
亡き妻の墓参りに定期的に通うレオニーダ・ボタシン(マリオ・ピスー)には、そのついでに墓守の女房と情事を楽しむという、もう一つの目的があった。しかし彼は突然の心臓発作で彼女の家で倒れてしまい、知らせをききつけ親族が集まるが、彼らの狙いはボタシンの財産と彼の経営するワイン会社であった。ボタシンは、奇跡的に一命をとりとめてしまったので、再度危篤状態に追いやるために、親族のひとりであるベニート(デュリオ・デル・プレト)は昔の愛人であるセクシーなアンナ(ウルスラ・アンドレス)を、専属看護師として採用する。そして、彼女による、伯爵の心臓を止めるための大作戦が始まったはずなのだが…。



冒頭は、ボタシン氏によるナレーションでした。ボタシン氏のセリフによれば、本人は亡くなった妻の墓参りに週に2日通い詰めている、妻思いの献身的な寡夫という設定なのですが、映像の方はというと、ボタシン氏危篤の報せを受け、胡散臭げな親類が墓守の家に集結。現場には、ボタシン氏が横たわっているベッドに、墓守の奥さんとの情事の跡が…。という展開で、一気に艶笑劇となりました。登場人物も、皆猫を被りつつ、性行為には余念がない人たちでした、という状況になっていきます。

主な筋立ては、至って単純で、親族一同は、ボタシン氏の死を機会に、資産と工場を相続し、アメリカ人実業家のキッチ氏(ジャック・パランス)と業務提携をして事業を拡大する計画。彼との交渉はでき、あとは相続なのですが、肝心のボタシン氏が息を引き取らない為、親族の一人であるベニートは、ボタシン氏を再度興奮させ、心臓発作を起こさせようと、元情婦であり、看護婦のアンを雇い入れます。そして、アンによるボタシン氏の心臓発作の演出が始まるはずでしたが…。

という訳で、アンが来てからも、話は2転3転することになり、最後まで楽しめました。そして、節目節目に濡れ場もあり、たっぷりイタリア風のあっけらかんとしたエロスも楽しめるというおまけつきでした。

白衣に秘められた幻想

そういった訳で、全体的にはゆる~い艶笑劇ですので肩は全く凝らないのですが、あまりに緩すぎて締まりも無いという映画です。ストーリーは、思ったほど単純では無く、意外性の面白みがありますが、残念ながら緩いのでインパクトが感じられない、あるいはそのあたりにはインパクトを感じさせないような演出です。見ものはやはり艶っぽい部分で、かなり開放的に脱いでみたり、じわじわと挑発してみたり、裸で歩き回ったり、泳いだり等々、何でもありの人たちであり、親族でした。

ヒロインのウルスラ・アンドレスと言えば、初代ボンドガール。それは20代半ばの頃で、この映画は30代後半。正直、あまりこの顔つきは好きになれなかったのですが、さすが素晴らしい肉体美でした。その他露出度が高かったのは、女中のトスカ役のカーラ-ロマネリさんですかね。なかなか楽しませていただきました。アメリカ人役のジャック・パランスは、この時期この手の映画にも結構出ているようです。共演者も含めて、このあたりはマカロニウエスタン流れ?ということでしょうか。蟹江敬三的雰囲気が、なかなか独特の雰囲気を出しています。

語られつくされた名画は、やはり一通り見ておきたいのではありますが、こういった映画も何かしら楽しみがあって、大好きです。内容は緩すぎて感心すると言ったものではないのですが、1975年に思いを馳せるのもいいですし…。この映画の製作は、あのカルロ・ポンティなんですが、いろいろな映画を作ってくれています。この映画のラストは、同じくカルロ・ポンティ製作の「ポランスキーの欲望の館」と趣向が被るんですが、なにかこういうのが好きなのかな??

2018.5.17 パソコンにて鑑賞

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「砂の女」 私のトラウマ小説のひとつである砂の女を見てみる

若いころ読んで、私にとってトラウマ的な存在の「砂の女」ですが、その映画版については、準備はしてあったものの、なんとなく見るに至っていませんでした。ちょっともったいなくて…、というような感じです。最近、しばらく映画を見ていなかったので、そういった飢えている時であれば、じっくり見られるだろうと思って、自宅で見始めました。さて、あの原作の映像化はどんな感じなのでしょうか??


あらすじ
一人の教師(岡田英次)が、昆虫採集のため、砂丘地帯にやって来たが、いつの間にか夕暮となり、村人の勧めで砂丘の集落の寡婦(岸田今日子)が一人暮らしをする、穴の底の家で一夜を過ごすこととなる。翌朝男は裸で寝ている女を残し、家の外に出ようとしたが、家から地上に出るための縄梯子が外されていた。男は自分が砂かきの労働力として捕らわれたことを知り、どうにかして逃げようとするが、なんとか穴から外に出ても、監視員に連れ戻されてしまう。やがて、二人は夫婦のような生活を始め、男はある時穴の外にでる機会を得る。しかし男は、その場にとどまることにした。男にとってすでに逃げる理由がなかったのであった。



有名な小説の、その忠実な映画化になります。男が3日間の休暇をとり、昆虫採集のためやってきた砂丘。そこで彷徨ううちに、終バスに間に合わないと言う事を、村人に告げられる訳ですが、冒頭の砂丘の風景や砂の描写は大変美しく、また凝ったものになっています。一夜の宿を進められて、家のある巨大な穴の底に降り立った男は、勝手の違う不自由な一夜をを過ごすことになり、その翌日女が全裸で寝ている間に出て行こうとしますが、上に上がるための縄梯子はすでになく、脱出が不可能な状態になっていました。

女の言うには、夫と子供を砂嵐で無くしてしまい、女手一人では、砂のかき出し作業が出来ないとの事。そして、男はその労働力として拉致されたことを悟ります。この環境の中で当たり前のように淡々と生活している女の唯一の物質的な望みはラジオが欲しいということだけ。そんな場所から男は逃亡しようと手を尽くしますが、結局逃げ切れず、元の場所に戻ってしまいました。

狭い空間の中での男女は、やがて当たり前のように関係を持ち、時がたって女は妊娠しています。しかし、子宮外妊娠のため、病院に搬送されてしまいます。その後に残された男は、誰もいない中で縄梯子が残されているままになっているのを見ます。しかし、男は最近発見した毛細管現象による水のろ過装置にご執心で、外へはいつでも出れる。まずはこの発明と今の生活だと思うようになっていました。そして、外界では男は、長期の失踪により、死亡認定されていたのでした。

というようなお話でした。

砂の女

さて、この小説を若き頃初めて読んだ時の不思議な感覚は忘れがたい物でした。決して不条理な小説に慣れていなかったのではなく、むしろ好んで読んでいた方なのですが、結局はその後の自分の価値観に大きな影響を与えた小説の一つだと思っています。世界的にも有名な小説なので、いろいろな角度から評され、実際に社会的な面に於いてもいろいろなメッセージを秘めた小説なのですが、自分が主に読み取ったのは、男女のこと。特に女性の怖さのようなものでした。じっと自分の生まれ育った場所に固執し、何か強行することもなく、男をからめとって、縛り付けてしまう女性の姿。大変健気に見えて、じつは最強である。世の中はそんな風に成り立っているのだな。ということを若き時代に真理のごとく悟ってしまったということでした。

映画化された砂の女は、小説のように色々な情景が自分の想像によって頭を去来することなく、監督によって示された映像を見ることになるので、小説で読む程のトラウマになるようなところは感じませんでしたが、映像は大変美しく、賞賛に値するものだと思います。岸田今日子の淡々とした演技と、時々ここぞという時に見せる妖艶さが大変すばらしく、この砂の女という役に大変あっていると感じました。いろんなタイプの砂の女がいるのでしょうが、これも一つの姿なのかなと思います。

第17回カンヌ国際映画祭審査員特別賞、第37回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートなどなど数々の栄誉に輝いたこの映画ですが、やはり素晴らしい作品と言っていいと思います。この映画の登場は当時としてもかなりのインパクトがあったのではないでしょうか。また武満徹の音楽も素晴らしいので、この映画は当時の日本映画の一つの到達点だとも思いました。

さて、安部公房と勅使河原宏の失踪三部作。あとは、まだ「燃えつきた地図」を見ていないので、これも早晩見てみたいと思います。60年代から70年代の映画は、自分の少年時代の、まだ映画が娯楽の大きな位置を占めていた時代であり、スタッフがいろんなやりたいことを追求できた時代だとも思うので、今でも見ても印象に残る作品が多いと思います。また、素晴らしい作品と出会えますように。

2018.5.14 ホーチミンの家にてパソコン鑑賞

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「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」 大上段な邦題の人間ドラマ

日本に出張で帰国した休日、特にお目当ての映画がある訳でもなく、時々訪ねる千葉劇場の前に立つと、ちょうど映画が開演されるところでした。ちょっと重い歴史劇かなということえ、それほど見たい映画という訳では無かったのですが、アカデミー賞でもチャーチルのメイクが話題となり、賞を受賞した映画。ちょうどタイミングが良かったということで、見てみることにしました。監督はジョー・ライトで、2017年の映画になります。

あらすじ
第二次世界大戦初期の1940年。ナチス・ドイツはヨーロッパ各地に侵攻し、フランスなどヨーロッパ大陸国家はすでに陥落間近にまで追い込まれていた。海を隔てたイギリスにもその脅威が迫りくる中で、連合軍はフランス北部にあるダンケルクとカレーに追い詰められ、窮地に陥っている時、ウィンストン・チャーチル(ゲイリー・オールドマン)はイギリス国内の政争の中で、英国首相に就任することとなる。チャーチルは、国内の政敵に追い詰められながらも、ヒトラーとの和平交渉か徹底抗戦か、ヨーロッパの運命を左右する選択を迫られるのであった…。



冒頭はイギリスの国会のシーンから。チェンバレン首相(ロナルド・ピックアップ)が、ドイツ宥和政策などの失敗から、辞任に追い込まれ、挙国一致内閣として、野党の賛同も得られる人選ということで、ウィンストン・チャーチルが選ばれました。実際は、強いリーダーということで、外相のハリファックス(スティーヴン・ディレイン)が最適任者だという声があがりましたが、本人は私の出る時期ではないと、これを固辞。どうもここは、火中の栗を拾わないという、ハリファックスのしたたかな雰囲気がでていますが、Wikipediaには、「貴族院議員の自分には庶民院を統制できず、政権運営は難しい」という理由と書かれていました。

さて、チャーチルは、政界では嫌われ者の部類の様でした。朝食にスコッチ、昼食にシャンパン1本、夕食にも1本、夜はブランデーにボートワインと酒好きで、変わり者。そして、チャーチルを叱咤激励する愛妻のクレメンティーン(クリスティン・スコット・トーマス)、気難しいチャーチルの言葉をタイピングする秘書エリザベス(リリー・ジェームズ)。そんな取り合わせで、この難局に立ち向かうチャーチルの姿が描かれていきます。ハリファックスの主張する宥和に対立し、あくまでも抗戦を主張するチャーチルは、ヨーロッパに派遣したイギリス軍が、ダンケルクで包囲されてしまい、チャーチルは国民を鼓舞して、ボートや小型船など民間の船まで総動員。ダイナモ作戦が始まります。

ドイツ軍がさらに勢いを増していく中で、英国にも上陸の危機が迫ってきます。ヒトラーとの融和か、交戦か。宥和の算段をするハリファックスに、徹底して対抗するチャーチルですが、実際の所は、日々決断に悩みぬいていました。就任当初はチャーチルに対して懐疑的だった国王ジョージ6世(ベン・メンデルソーン)は、ハリファックスとチャーチルの様子を見て、チャーチルに心を開き、深い絆が生まれます。そして、国王は街に出て国民の声を聞くことを勧め、地下鉄の車内で人々の声を聴いたチャーチルは、遂に最後の決断を下したのでした。

ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男


邦題などの印象から、チャーチルとヒトラーの第二次大戦中の対決の歴史を描いた映画だ思っていたのですが、見てみるとそうではありませんでした。この映画で描かれている期間は、チェンバレン內閣の不信任からスタートし、次期首相としてチャーチルが、ある意味消去法のようにも思える選出をされてから、膨張するヒトラーの勢力に対抗すべく、人心を得て挙國一致を実現するまでの、ほぼ一月の間の物語でした。

その歴史劇としては比較的短期間の出来事を、チャーチル本人の描写は勿論ですが、この間のチャーチルの苦悩とそれを支えた人々、特に妻と秘書との関わりを通して、チャーチルの人物像と歴史の動きを浮き彫りにしていきます。チャーチルの苦悩する姿は、彼の人間味を表現すべく、色々な方向から描かれていますが、その苦悩は勿論市井の平凡な苦悩とは一線を画したもので、単に人間チャーチルを描くといった安易な表現ではなく、歴史を動かした苦悩が描かれ、拡張高いものとなっているところは、さすがだと思いました。

昨年は、「ダンケルク」も公開されましたが、あの映画は現場の状況を克明に描いた映画。こちらは、その作戦の背後にある政治の舞台の話。この2つは、ストーリーとして、表裏一体といってもよい密接な関係にあります。「ダンケルク」の方は、現場の話ですので、迫力もあり、派手でもありますが、こちらはその政治の舞台を丁寧に描き出した歴史劇とは言いつつも、ヒューマンドラマになっていますので、それなりに迫力も感じられました。ベタな邦題から、ちょっと引いていたのですが、たまたまという機会があって、観ることが出来て良かったと思っています。

2018.3.31 千葉劇場にて

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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