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「ヒットマン:インポッシブル」 車椅子のヒットマン活躍!

Anazonに新しく出ていた作品が面白そうだったので、さっそく鑑賞しました。監督はアッティラ・ティル2016年の映画になります。各国の映画祭での受賞歴も多いようです。日本ではDVD発売のほか、「EUフィルムデーズ2018」にて公開されました。ハンガリーの作品です。原題は「純粋な心で」みたいな意味のようです。
原題:Tiszta szívvel (2016)
英題:Kills on Wheels


あらすじ
事故で下半身不随となった、元・消防士のルパゾフ(サボチ・チューローチ)は、刑務所を出て車椅子生活を送っていました。先天的障害を持つ二人の青年、ゾリ(ゾルタン・フェンヴェシ)とバルバ(アダム・ファケテ)は、出版を目標にコミックに取り組んでいます。二人に出会ったルパゾフは、セルビアギャングのラドシュ(ドゥサーン・ヴィタノヴィッツ)から殺しの依頼を受け、二人を車の運転などに手伝わせるようになります。ゾリは手術を控えていましたが、これを拒んでいました。母と離婚した裕福な父が資金を出すと聞き、ゾリは、父が障害者である自分の存在を恥じ、母と自分を捨てて逃げたのだと思っていたのでした。ルパゾフは確実に殺しを成功させていきますが、ラドシュに二人に手伝わせていることが解り、二人を消すように指示されてしまいます。

ルパゾフは二人を釣りに連れ出し、溺れさせようとしますが、思い直しました。そして、ラドシュに二人を消したと言い、最後の仕事を請け負います。最後の仕事も無事成し遂げ、ルパゾフは報酬を受け取りにラドシュに会うと、二人を消していないことがバレたうえ、自殺に見せかけて自分も消されそうになり、なんとか自力で脱出します。そして、二人を呼び寄せると、逆にラドシュを始末する計画をたて、夜にラドシュ邸で待ち構え、ルパゾフはナイフで腹を刺され息絶える直前に、ゾリに発砲を指示。ルパゾフは息絶えますが、ゾリはラドシュを射殺し、金庫からルパゾフが受け取るべき報酬を持ち出して、その場を去りました。

ドイツで家族と過ごす父・ルパゾフの元に息子のゾリから完成したコミックが送られてきました。ゾリが知っている父は若い頃の父の姿のみ。その姿をモデルに、ゾリは「車椅子の暗殺者」を完成させたのでした。わだかまりは消え、ゾリは今や父と会ってもいいと思っていました。そして、ゾリは手術を受けるべく、手術台に登ったのでした。「車椅子の暗殺者」は、惜しくも賞は逃したましたが、審査員の目に留まり、出版の目途が立ちそうです。



ヒットマン:インポッシブル

ハンガリー、東欧のアクション映画というイメージで見ていました。ちょっと仄暗い雰囲気や、セルビアのギャングの雰囲気など、なかなか東欧らしくていい感じです。全く垢ぬけない主人公の風情などもそれらしい雰囲気でした。その上かなりコミカルです。という事なんですが、並行して進むゾリの手術に関する物語や、実らないルパゾフの恋の物語も、それなりに大きなウェイトをもって、話が進んで行きます。そして、種明かしのラストとなりました。なるほど…というオチでした。あまり騙された感じがしない、いいラストだと思いました。このコミックを書くことによって、ゾリは自分のわだかまりを昇華させたのですね。

このゾリの創作物語の中に、彼の父親に対する思いや、障害者としての思いも込められているように思います。後から考えてみて、ヒットマンのルパゾフを父と見立ている象徴的な場面と思ったのは、例えば最初に出会った時に、ビンタをいきなりくらわすところ。他人の関係なら、やらないところです。そして、女性との関係などもごく自然に描かれていて、活き活きとしていました。ルパゾフも含めて、普通に3人で楽しんでいるところなど、好感が持てました。そして、ゾリはコミックで、障害も含めた父親像を描ききることによって、今まで自分に課していた制約をすべて乗り越えていったという事だと思います。

さて、俳優陣ではさすがに名前を知っている人は見当たりませんが、出演作が多いのは、サボチ・チューローチくらいなのかなと思います。場面を覚えている訳ではないですが、見た作品としては、ホワイト・ゴッドがありました。性格俳優のようでもあり、またどこかでお目にかかるかもしれません。ちなみに、この映画はオスカーの外国語映画賞のハンガリー代表に選出されていますが、残念ながらノミネートには至りませんでした。でもいい作品だと思います。ちょっと好きになりました。

2021.1.30 HCMC自宅にてAmazonPrimeよりのパソコン鑑賞
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

プロフィール

torrent13

Author:torrent13
映画は見たり見なかったりの時を過ごしてきましたが、現状ベトナム在住で、時間があるので、主にネットで見ています。昔はSF映画と、ミニシアターが好きでしたが、その後は西部劇、そして、最近では邦画や古いハリウッド映画などにも見る範囲を広げてきました。

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